生まれついての嫉妬
都会に、東京に、羨ましさを感じる。
『イベントが○○であります』という案内を見るたびに、はいはいはい東京ですね、と思う私は性格が悪いなぁと思う。
要するに、何かイベントが開催されると聞いてその日のうちに行こうと決めて、仕事終わりにふらっと行ける、そんな環境にある人が羨ましい。
私が東京に行くためには、飛行機か新幹線に乗らなければならない。
空港に向かうのに1時間半。飛行機も1時間半かかる。安くあげようとLCCを使うと、成田空港から都内に行くのに1時間半。
新幹線だと、まず駅に行くまでに1時間強。それから乗り換えはスムーズにいくと考えて6時間半。
……目眩が。
日本の中心は、一年毎……とまでは言わないから五年か十年ごとに各都道府県を巡っていったらどうかと考えてみる。今は北海道、次は青森でその次は秋田、みたいな。非現実な妄想をするとちょっと楽しい。
たまたま生まれついた場所でイベントに参加できないなんておかしいだろって思う。文化的に公平なんてとても言えないはずだ。
田舎は生活費が安いなんて幻想だと、地元に帰るといつも考えてしまう。
他所で野菜が値上がりすると、地元産の野菜もしっかり値上がりするし、競争が激しくないから物価も安くならない。土地や家賃は安いけれど、それは不便だからだ。車の維持費や飛行機代や新幹線代やバス代やフェリー代がかかる。
噂は一瞬で広がり、高校の選択の幅は狭く、最低賃金はワーストから数えるくらいなのに生活のために車を持たざるを得ず、交通費は高く、男尊女卑が根強い。
それが私の地元。
田舎には田舎の良さがあるって言う人もいる。でもそれは住まないからでしょ?って思う。「空気がおいしい」「時間の流れがゆっくり」なんて、住まないから楽しめることだと思う。
空気がおいしいことより時間の流れより優先していることがあるから都会に住んでるんでしょ?って思う。私だってそう。そんなことより優先させたいことがある。
話題の美味しいお店も、テレビで紹介された店も、今流行っている映画が見れる映画館も、毎月イベントの参加者を募集するバーも、私の地元にはない。吉野家もすき家もパルコもGUもネットカフェもドンキホーテも、大きくなるまで知らなかった。
どこへ行くにも車を出してもらわないといけないから、あまり自由に遊びに行くなんてしたことがない。
……読んでいてあまり気持ちの良い文章ではないですね。勝手にヒートアップしてしまったので、この辺でやめます。
大学のある街はちょっと都会です。すごく楽しくて便利。
就職はもっと都会でしたい。交通網が発達していて給料は高くて何でもどこででもすぐ買えて、何にでも参加しやすい都会で。
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