92歳のパリジェンヌ
助産婦としての キャリアを 全うし
息子や娘 孫にも恵まれ
気の合うヘルパーに 支えられて
ひとり穏やかな老後を過ごしている 92歳のマドレーヌ。
彼女が 誕生日パーティーの席で
『2ヶ月後に 逝きます』と 宣言したのは
数年前から記している『ひとりで出来なくなったことリスト』が
自分と 約束を交わしていた段階に 達したから…。
驚愕し 猛反対する家族と
穏やかだけれど 決して揺るがない マドレーヌの意志。
リオネル・ジョスパン元・仏首相の母の人生を綴った
実話と知って 驚きました。
自分が 自分でいられるうちに
みんなに迷惑をかける前に 納得して 旅立ちたい。
誰もが願いながら果せないテーマに 彼女は挑もうとするのです。
ユーモアを交えながら語られる 高齢者の本音や 老化の実態。
メンタルの分野には 間怠っこしい法律。
高齢の母と暮らす私には 娘ディアーヌの葛藤も マドレーヌの信念も
そうよねぇ そうだよねぇ …の連続。
同じく フランス映画で 尊厳死がテーマの
『母の身終い』(2012年)にも 心動かされましたが
母と息子 母と娘では ビミョーにスイッチが異なる気がします。
ザビーネ・パコラ演じる ヘルパーのヴィクトリアが 素敵でした。
タフでなければ 優しくなれないのは 男だけじゃないのね。
バスタブでの 母娘シーンは 泣いちまったぜ。(笑)
尊厳死には 賛否両論あるでしょう。 難しい問題でしょう。
それでも 私は マドレーヌのように生きたい。
出来ることなら 棺桶も自分で閉めたい。(笑)
予告編だけでも チラッと ご覧ください。
公開初日・初回上映を 観終わって
マドレーヌを買って帰ろうと探しましたが どこにも売っていない。
正確に言うと 私の好きなマドレーヌが どこにもない。
私の思い出のマドレーヌは コレコレ🔻
薄紙を そ〜っと剥がす儀式が好き。
頑固なオバサンの理想は ブランデーの効いた大人の味。
売ってないなら 自分で焼こうと思ったけれど
我家にはオーブンがなかったのでした。(笑)
(数年前の記事ですが、まだオーブンはありません)