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おすすめ漫画紹介「雪の新妻は僕と溶け合いたい」


 草野です。今回ご紹介しようと思います漫画作品はこちら、三星めがね氏原作であり株式会社竹書房運営のWebコミック配信サイト「WEBコミックガンマぷらす」にて連載中の「雪の新妻は僕と溶け合いたい」(既巻6巻~連載中)です。
※当記事掲載時点での情報です。

WEBコミックガンマぷらす公式掲載サイトより画像引用



あらすじ

フリーターとして生計を立てている青年・坂之井優介はある日、熱中症で倒れているところ謎の美女によって助けられる。
いなくなった彼女を探す坂之井。なんとか見つけ出すも、そこはソープランドだった!?
彼女の名前は銀華。ソープランドで精と自分の旦那様を求めて都会に来た新米雪女で、ソープランドは雪女たちの餌場だった!!
しかも、銀華と何故か仮初の夫婦になることに...!!? 果たして、優介の運命は!!

可愛いくて性知識が豊富な雪女ちゃんと疑似夫婦ごっこ!!? ちょっとエッチで凍える、新婚ラブコメ♪

WEBコミックガンマぷらす公式掲載サイトより原文ママ



紹介コメント

 まず第一に語りたい当作の秀逸さとは、何と言っても「R18級の過激なお色気性描写」と「若く不器用な男女の尊いプラトニックなラブコメ」を見事に両立させてしまったことに尽きるでしょう。

 そしてこの相性が良いとはお世辞にも言い難い両者を上手く織り混ぜることに成功した背景として大きく2つの要素があると考えます。
 まずひとつ目に登場キャラクターが総じてポンコツだったり無敵でなかったりすることが挙げられます。主人公の優介とヒロイン銀華の2人は、作中において何かと周りから「ポンコツ夫婦」等の揶揄が見受けられるのですが、実のところこの両者に留まらず2人の居候先の雪女仲間だったり新編の度に登場する他の妖や妖怪退治屋等の所謂「小ボス」キャラ、果てはヒロイン含め作中の雪女全ての元締めに相当する里長のような強者感を醸すキャラクターですら、我々読者には何かしらの弱みやボロを晒してくれるのです。
 それにより作品の世界観に強めのコメディ色が加わり、前述の過激な性描写を作中で度々挟み込んでも作品全体のイメージとしてはマイルドに収める効果をもたらしてくれています。

 そしてもうひとつの要素はヒロインである銀華を「雪女」という「世間一般的にも認知度が高くそれでいて架空の人外」というご都合第一に設定の幅を操作できる実にちょうどいい存在にしたことでしょう。
 主人公である優介の方は「冴えない童貞優男」としてラブコメの王道設定を比較的踏襲させているのに対して、ヒロインの銀華含め作中における雪女とは「人間の男の精力を糧とする存在」であり、更に「運命の男性と将来出会ってまぐわい、心身ともに結ばれる為の英才教育を幼少から故郷の里で徹底的に仕込まれ、それまでは処女を貫く」という設定が施されました。
 この設定にはやはりだいぶご都合主義を感じはしますが、実際これの効果はかなり絶大だったと言わざるを得ないでしょう。これにより主人公とヒロインによる、たとえかなりアブノーマルめな前戯だったり本番行為等の性描写ですら、それが決して「男の悲しい性奴隷としてのご奉仕」等でなく飽くまで「この作品の主人公とヒロインなりの純愛の形」として説明できてしまうのです。

 以上当作が若い男女の尊いプラトニックさを基調とした純愛ラブコメ作品の体に収めつつ、それでいて過激なお色気性描写をふんだんに盛り込むことに成功してみせたという如何に稀有な例であるかの解説して参りました。



追記

 一方で個人的には今後の展開にとある懸念も感じているのでその点についても触れておこうと思います。尚、以下若干のネタバレがあるので気になる方はこの項目の閲覧は省略をお願いします

 当方、現在当記事執筆時点での最新話に相当する33話前半まで読了しているのですが、そこでなんとこれまで当作の連載を追いかける中でも経験のなかった不穏な展開に直面してしまっている現状なのです。
 それは主人公優介の元カノを自称する新キャラ「真菜先輩」の登場です。彼女は雪女であるヒロイン銀華にも引けを取らない美貌の持ち主であるとともに、優介の「先輩」であり「銀華が出会う前の優介のことを知っている」が故の、さも本妻のような余裕を湛えた佇まいと、更にそれでいて優介に対して何やら妙な執着心をも覗かせているという、何とも掴み所のない新キャラクターです。
 本来主人公に執着しながらヒロインに先を越される女性キャラクターとは所謂「負け犬」ポジションに相当する筈なのに、それでいながら彼女には現状そんな「負け犬」らしい焦りや嫉妬等の負の感情がまるで感じられません。

 このように彼女には前述の「ポンコツさ」が感じ取れず、思い過ごしでなければ作品全体を通してのラスボス級のポテンシャルすら匂わせています。
 しかし飽くまで「コミカルかつ平和な純愛ラブコメ」として当作を楽しんでいる身としては、主人公とヒロインの仲を大きく掻き乱しかねない程のポテンシャルを秘めたトリックスターの登場は、個人的にはあまり歓迎できない展開でもあるというのが正直なところです。
 良く言えばこれまで当作の連載を追いかけてきた中で最も続きが気になる程の大きな展開であり、悪く言えばこの「真菜先輩」の今後の作中内での立ち回り次第では、これまで足掛け3年以上に亘り続けてきた当作の連載フォローを止める「途中切り」も有り得るくらい、作中の物語は現在個人的に大きな分岐点にあると言えるのです。
 果たして良い意味で拍子抜けな落とし所に持っていけるのか、はたまた本当に「途中切り」のきっかけとなってしまうのか、非常に心が落ち着かない状態で現在日々を過ごしております。
 次回33話後半が更新されるのは連載を追いかけているニコニコ漫画の方で11月8日(水)に予定されています。
 “答え合わせ”は間もなくです。当日は心して臨みたいと思います。

 そして最後に例によって、以下の関連URLリンクの項目にて公式掲載サイト及びニコニコ漫画での掲載サイト、そして第1巻から最新巻6巻までのAmazon購入サイトへのリンクを添付しております。
 今回の記事で紹介致しましたこの「雪の新妻は僕と溶け合いたい」に少しでも興味を持たれましたら連載サイトへのアクセス、果てはコミックスの購入を検討していただければ一漫画ファンとして大変喜ばしい限りです。

 以上で今作の紹介を終了させていただきます。最後までお読みいただき誠にありがとうございました。



関連URLリンク

・WEBコミックガンマぷらす公式掲載サイト「雪の新妻は僕と溶け合いたい」


・ニコニコ漫画掲載サイト「雪の新妻は僕と溶け合いたい」


・コミックス第1巻


・コミックス第2巻


・コミックス第3巻


・コミックス第4巻


・コミックス第5巻


・コミックス第6巻

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