難題を穿つ理想
Dレギュ落ちからFレギュの終わりまでの2年間、私がずっと向き合い続けてきた「ロストジュペッタ」というデッキに感謝の気持と、プレイヤーおよびビルダーとして培うことができた物を備忘録として綴るノートです。
恐らく環境最前線で戦っている皆様はわざわざ言語化せずとも感覚で行っていることかと思います。
ロストジュペッタについて
ロストを使い始めたのはロストアビスからなのですが、回収ネットのスタン落ちでどうしようか悩んでいたところ、「にんぎょうくよう」という特性を持ったジュペッタを見つけ、デッキに採用したところ面白いし強いカードであることがわかりました。

そこから色々な大会に出るために構築を練り続けていました。

キュワワー3枚なの今見るとめっちゃ強気すぎる

全てのカードが強かったし、配分もお気に入り。
誰かにバカにされても使いこなせれば、環境を食い破って優勝できる可能性がある、そんな可能性や夢があることを実感しました。
そして幕は降りれども
マイナーで環境と向き合うということ
ロストジュペッタを通じて、環境外から環境デッキを見ると言うことに対しての難しさと面白さの両方を実感することができました。
難しさとその超え方
言わなくてもわかるという人は多いかもしれませんが。
まず大前提として往々にして環境デッキというのは
①圧倒的なカードパワー
②使い安さと細かく出るプレイング
③細部のチューニング性能
これらを兼ね備えているが故に一定のシェア率を有するものだと考えています。
一度これを最強デッキと定義します。
そこから最強デッキに対して有利に立てるデッキなど環境が作られ、それらを環境デッキと呼ぶのだと思います。
マイナーデッキはこの場合
最強デッキと環境デッキの両方に勝てるように構築する必要が出てきます。
そして、ここで一つ、悲しいお知らせがあります。
よくマイナーデッキを使う方が仰る
「初見殺し性能高いからいけるよ〜」っていうのは6割嘘です。
上手いプレイヤーは初見でもデッキの軸を見破るのが上手いため、マイナーデッキのやりたいことを通せずにデッキ本体の火力やスペックが足りずにそのままゲームセットになります。
では、そのためにどうするのか、
1、環境を把握する
敵に勝つにはその敵を知らないと何もできません。
そのため、可能であれば最強デッキと環境デッキを組むor持っている友人から借りて、自分で回してみることを推奨します。
動画や有料Noteで把握することも不可能ではないですが、あまり推奨はしません。
動画で見る情報には限度があります。
うがった意見で大変申し訳ないのですが「もしかしたら投稿者が意図的に一番重要なところを隠してしまう」
そちらは、立ち回りという意味では問題ないのですが、相手はどのようなカードを駆使して勝ちを掴もうとするのかというある意味では重要な情報が抜け落ちてしまうことがあるからです。
そのため、できる限り自分で回して、その中でわからない知識を動画で補足した方が良いと思っています。
そうして得た敵の知識でやっと、己が目指す理想が思い浮かべられるようになるのだと思います
2、そのデッキで何ができるのかを把握する
基本的にはデッキを回していくと、環境デッキや最強デッキに対する立ち回りをなんとなく頭の中で思い浮かべると思います。
ただし、メインルートだけで押し切れることはあまり多くないと思います。
いわゆるサブプランでの攻撃を通せるかどうか。
使い手であるあなたはそのデッキでどのような手数を用意できるか。ご自身で把握していますか?
恐らく、デッキを組むうえで主役となるポケモンとそのサポートができるポケモンがいると思います。
デッキは主役となるポケモンのために構築をしますが、それを支えるサポートポケモンがどのように戦いに組み込めるかを考えてみて頂けるといいと思います。
この内容を素早く把握するためには
①テキストを読み上げること。
そうすることで、何ができてできないのかが頭の中にスッと入っていきます。
②実戦(一人回し)をしてプレイを自分の中に落とし込む。
デッキを回して得たプレイングはデッキだけではなくあなた自身の武器になります
3、自分が使いやすいように調整する
そのデッキを使うのは紛れもない貴方なので、ご自身が一番使いやすいカスタムにしましょう。
私は、基本的にはボール系のカードを10枚入れて、それでなおデッキの核になるカードは4枚入れるように心がけています。
が
こんなものは人の勝手です。その上、デッキを回していくと配分調整やデッキの性質によってバランスが変わります。
自分が回し続けて、一番自分の手に馴染む専用機にしてください。
4、環境に適した対策を取る
環境デッキはどのように立ち回り、どのようなタイミングで負けるのかというものは恐らく把握しつつあるのでは無いでしょうか。
そのためには立ち回りと構築で気をつける他無いです。
しかし、環境を見るために構築を変えるってサラッと言いのけていますが、実際は超絶シビアなものです。最新で細心の注意を払う必要があります。
というのも、対策するカードをいれると
「対策カードをゲームで有効に絡ませることができる再現性」
「抜けた枠でデッキ本来の安定性や再現性はどこまで支障をきたすのか」
という点がネックになると思います。
対策カードがどれだけ邪魔になることがあるか。
また邪魔になったときの対処は取りやすいかしやすいか。
という点も対策カードを組み込むときの評価にしていいと思います。
対策をすることで勝率が変わるのか。
ゲームに絡むことはどれくらいできるのか。
これらを踏まえた上でリストを細部まで調整してみましょう。
5、3→4を納得がいくまで繰り返す
リストを回しやすいようにする→その中で調整できる枠から環境に勝つためのカードを入れる→入れた状態で回しやすくする。
これを延々調整し続けて行きましょう。
その中で対策カードを踏まえたプレイングが体に染み込み、より勝てるビジョンが見えやすくなります。
この調整がつらく、投げ出したくなるときが来ると思います。
負け続けていたとしても、貴方が弱くなっているわけではないです。
一戦一戦を大事にして勝った試合も、負けた試合も糧として次のステップに進みましょう。
ここで大事なことを一つ「可能性を否定しない」
この繰り返しをどこまで続けられるかだと思います。
その中で見切りをつけるのも一つの答えになるのは仕方ないと思います。
ただ、あきらめるか悩んでいるのであれば続けて欲しいです。
だって、奇跡は諦めない奴の頭上にしか訪れないのだから。
冒険は続いていく
新たな環境とシーズンに向けて
ロストジュペッタとの2年間を終えて、辛酸をなめ続けて、苦汁を飲み続けて来ました。
シティリーグ優勝、JCSへのチャレンジやおいわいファンファーレなど。良い思い出が沢山ありました。
でも、簡単ではなかったし負けが積み重なって悔しいし諦めかけていた時もありました。
楽しいだけではないことは理解をしています。
このまま私は、この先の環境を一番思い入れのあるロストジュペッタ無しで遊べるのかと悩む時もあります。
でも、夢を見ることができたし、シティリーグ決勝戦の高揚感。JCSで痛感した壁の高さ。全部ロストジュペッタが面白いデッキであったからこそです。
ロストジュペッタが教えてくれた楽しみを、最高の思い出を胸にしまって、次のシーズンも頑張りたいと思います。
君を明日へと導くは
最後に、感謝の気持を
ここまで読んでいただいた方はほぼいないと思いますが、Fレギュが落ちてからの喪失感と踏ん切りをつけるために書いたノートでした。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
調整に付き合ってくださった皆様。ご迷惑と助力をありがとうございます。
ロストジュペッタという最高で最大級に私が愛したデッキへ
2年間ありがとう。
不甲斐ない事も多かったけど、このデッキを回せて本当に良かった。このデッキでシティリーグにトライできて本当に良かった。初めての優勝がこのデッキで本当にうれしかった。
このデッキで得た知恵を次に活かします。
本当に2年間お疲れ様。支えてくれてありがとう。
クリスタルの残光