完了形を“have”の視点から考えてみる
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こんにちは、奏星です。久々に英語についてのことです!!
完了形ってあんまりよくわからない、という人も多いのではないでしょうか?
ここで私なりの完了形の理解の仕方をちょこっとだけお見せします。
英語の歴史に照らし合わせて正しいとか、「言語学」として正しいとか(言語学はこういうことはしないはずですね、通時言語学ならやるかもしれないですが)は考えないでください。
これは理解のための「こじつけ」です。
語学力を高めるにはそういうものも必要だと考えていただければ。
1. “have p.p.”を考える
中学生に“have”の意味を聞いてみましょう。
今なら小学生でもいいかもしれない(新学習指導要領では小学五年生から教科として外国語があります)ですが。
(中学生)──“have”は「持つ」です!
(私)──正解です!
でもここで、あなた(中2以上のひとかな?)は気づくはずです。
今は完了形について話しているんだよ、と。
でも、これでいいんです。
とりあえず、「持つ」で進めてみましょう。
では次に、“p.p.”とはなんでしょうか。
"past participle"すなわち「過去分詞」と聞いてピンとくる方は問題ないです。
過去分詞のわかりやすい例は、 “interested”(楽しい)ではないでしょうか。
“interest”(楽しませる)の過去分詞です。
ですから、“I was interested in this game.”というように使えます。
ただ、これをいちいち “interest”の過去分詞だから……と考えるのは非効率ですよね。
過去分詞は受動の意味を持つ形容詞になります(他動詞の場合)。
ちなみに現在分詞は能動の形容詞です。
単に過去か継続かの違いになる場合もあります(自動詞なら確定)。
なぜそうなるかというのは割愛します。
さて、これをもっとかみ砕いて説明してみましょう。
「分詞」は形容詞なのだから「状態」を表しているというわけです!
ということで、“have p.p.”は「昔に得たその状態を持っている」が(こじつけの)本質ということになりそうですね!
ここで言う「昔」は過去とは異なる概念です。
ちなみに、"be p.p."なら「その状態(動作動詞の受動)にある」なので受動態となるのです。
さらに言えば、"be -ing"で「その状態(動作動詞の継続)にある」から進行形になります。
では、“have p.p.”の「本質」から、どのようにして学校時代に覚えさせられた「継続・経験・完了」の用法になるのか、考えていきましょう!
2. 「時制」は何?
その前に、この質問に答えてみてください。
完了、と答えた方、悪くはないんですけど、もしかすると1までに私が伝えたかったことわかりきってないかもしれないです。
完了というのは、あくまでも形なんですね。
それが証拠に、いろいろ分解して考えられたわけです。
このとき、時の概念は出てきませんでしたね。
つまり、完了形というのは時とは関係なしに作用するものと考えられます。
(私の文の下手さが問題なら謝罪します……)
さて、答えは現在か過去です。
は??と思うかもしれませんが、どれでも完了形は使えます。
そして、現在完了は現在「時制」の完了「形」なのです。
時制はあくまで現在。
形が完了。
未来は?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それはまた別のお話なので割愛します。
3. 三用法の作り方
そう考えると、“have p.p.”なら「(現在、)昔に得たその状態を持っている」なのです。
そこに、 “since”とか“for”がつくことで、「いつから」「どのくらいの期間」が言えるのですね。
そうすると、継続用法になります。
経験用法なら回数を言って、「私が知ってる限り、昔から現在まで何回この状態を経験した」ということです。
完了用法なら“already”とか“yet”とかを使って、「すでにこの状態を終えた」とか言うわけです。
4.まとめ
いかがでしたか?
“have p.p.”の本質は「昔に得たその状態を持っている」としました。
これが絶対解だというわけではありません。
これはあくまでも語り方、捉え方の違いであって、視野を広げるための運動にすぎないと思っていただければ幸いです。
ですから、学校教育が間違ってる!というのはないのです。
ひとつの語りとして、わかりやすいと思えばそれでいいですし、わかりにくかったら違う語りを考えてみようよっていうことです。
東大の佐藤先生はまた違った考え方をしていて(ちょっと似ていますが)面白かったので、ぜひ『英文法を哲学する』をお読みいただけたらと思います。
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内容はあまりないよう(さむい……)。
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