【最先端脳科学】不安や恐怖を和らげる方法(リアプレイザル)
「根拠のない自信」を手に入れて人生が変わる
脱サラ戦略を伝授する熱血コーチ、尚です!!
今回は『不安や恐怖を和らげる方法(リアプレイザル)』の取り方
というテーマについて解説していきたいと思います。
メンタルコントロールがうまくできない。」
「緊張している自分を落ち着かせたいが、なんだか落ち着かない。」
こんな風に緊張で本番に弱いと感じるビジネスマンやアスリート必見。
プレッシャーで押しつぶされそうになる感覚を抱えている方が、パフォーマンス向上に期待できるような内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
1、課題の発見
トップアスリートも抱えるメンタルの悩み
現代はメンタルの悩みを抱える人が多い。だが、これまでメンタルヘルスの問題がオープンに語られることは少なかった。「心の不調が起きるのは、その人自身に問題がある」といった偏見を持つ人がいたからだ。
2021年の全仏オープンで、試合後の記者会見を拒否した大坂なおみ選手のことは記憶に新しいのではないでしょうか?
全仏オープンを含むテニスの4大大会では、選手の記者会見は義務の一つとされている。だが、大坂選手はその3日前にツイッターで「記者会見ではアスリートの心の健康状態が無視されていると感じる。試合期間中に自分を疑うような人の前に立って、自分自身が自分を疑いだしてしまうことは避けたい」と公表した。
アスリートは常に強くあることを求められるが、大坂選手はそこに一石を投じた。トップアスリートでも不安を感じるし、不安を増強させられる状況に耐えなくてもいい。そう示した彼女の勇気ある行動は、「求められることを拒んでも自分の心を守る」という新しい形の「強さ」を見せてくれた。
今回のメインテーマである「リアプレイザル(Reappraisal)」は「再評価」といい、認知行動療法の対処法の1つである。感情のコントロールに有効なことがさまざまな研究からわかっており、トップアスリートにも取り入れられている。再評価の方法を練習することで、不安や緊張をいくらか克服できる可能性を秘めている。
ネガティブ思考は変えられる
恐怖や不安といった感情は、生きるための生存本能の1つだ。猛獣に襲われる危険があった時代は、生き延びるために闘う・逃げるといった、とっさの行動や判断をする必要があった。
現代ではそれほどの危機に遭遇する機会はめったにない。むしろネガティブな感情が強すぎると困ったことが起きがちだ。たとえば、怒りが止められなくなる、全身が震える、頭痛や肩こりが続く、といったことだ。ネガティブな反応の大小には個人差がある。
ある実験で、うつ病の既往歴がある親から生まれた子どもと、そうでない子どものグループに分け、ネガティブな刺激とポジティブな刺激に対する脳の反応差を観察した。
具体的には、人の顔の表情を見たときの脳の反応を見た。うつ病の発症には、遺伝要因が影響する。遺伝要因のない子どもたちは、どの表情を見ても脳の活動レベルがほぼ同じだった。これに対し、遺伝要因のある子どもたちは、ネガティブな表情を見たときだけ脳の扁桃体の活動が活発になり、感情が強く揺さぶられるという結果となった。
脳の働きとして、生まれつき負の感情を強く持ちやすいタイプの人もいるのだ。
ただし、ネガティブ思考は変えられる。脳は「ある対象=危険」という認識を変えられるからだ。交通事故にあって外出できなくなった場合、事故が起きた時間帯とは違う時間に現地へ足を運ぶなどして、記憶と感情のつながりを少しずつ弱めることは可能だ。
このように、脳の可塑性を利用してネガティブな感情をポジティブな方向に向けるための考え方を築く手法が「再評価」である。今ネガティブ思考でも、一生このままだと諦めなくてもよいのだ。
2、【注目ポイント!】 解決の手法
感情・考え・行動を再評価する
再評価は「嫌な気持ちの扱い方」ともいえる。ネガティブな感情に対して、正直に向き合い、「どうしてこのように感じているのか(感情)」「その背景にある考え方や自分の経験はどのようなものか(考え)」「その感情や考え方から起きている行動を変えることはできるか(行動)」と、感情が湧いた状況を評価し直していく。
僕は日常的に再評価を意識して行っている。
例をあげよう。
ある親の子どもたちが工作で使った発泡スチロールが部屋中にちらばっていたとする。「ちゃんと片付けなさい」と何度言っても子どもたちは聞かない。すると、その親は「子どもたちは私に敬意を持っていない」と、怒りに任せて叱ってしまいそうになったとする。
そこで親は立ち止まり、「感情」「考え」「行動」に分けて再評価することにした。「言うことを聞かないのは、敬意がないからでなく、単に遊んでいるのが楽しくてやめられないから」。そう捉え直すと、自然に怒りが収まってきた。
今必要なのは「部屋を片付けさせること」。そう気づいた親は「片付け競争を始めよう」と呼びかけ、部屋の半分を片付け始めた。すると、子どもたちもすぐに片付けを始め、あっという間に部屋がきれいになった。
いつもすんなり解決というわけにはいかないが、再評価で自分の感情や状況を捉え直すことで少しずつ再評価がうまくできるようになる。
一人ひとり異なる認知とその歪(ひず)みに気づく
人は一人ひとり異なる「認知(物事の捉え方)」を持っている。失敗してもそれを修正してリカバリーした経験がある人は、つらい経験も「自分の糧になる」と思える。逆に失敗をしたことがない人は、同じ状況でも「もうおしまいだ」と悲観的に考えてしまうかもしれない。だからこそ、自分の認知がどう形成されたのかを理解することが大切だ。
もともとの性格や経験で築かれた考え方のパターンが「間違っている」、あるいは「自分に悪影響を与える」ことがある。何があっても自分を責め、すぐに悪い方向に考えてしまう癖を、「認知の歪み」という。
認知の歪みには頻繁に現れるパターンがある。
そのパターンに名前がついていると、歪みに気づきやすくなる。代表的なのは「All or Nothing/ Black and White Thinking:全か無か、白か黒か」だ。世の中は白黒はっきりしないことが多いが、「成功か失敗か」に分けたくなることがある。
しかし、100点満点の必要があることは少ない、30点しか取れなくてもやり直せるなどと、認知に流動性を与えられると楽になれる。
ノートに書き出す、立ち止まる(再評価をどう行えばいいのか?)
基本プロセスは、ネガティブな感情に気づいたら、感情、考え、行動の3つに分けて意識的に見つめ直してみることだ。
慣れないうちは、悲しみや怒りの感情が湧いたときではなく、少し時間をあけて落ち着いた段階で振り返るといい。ノートに書き出すのも手だ。堂々巡りしている想いを脳の外に出すと、感情を手放し、冷静に見つめられる。「この感情に従うべきか、行動すべきか」と一瞬立ち止まることが再評価の第一歩だ。
脳の中で感情を司る扁桃体が活性化すると、考えるための大脳皮質の働きが抑制され、判断力や考察力が鈍る。まずは一呼吸おいて、感情の波が収まるのを待とう。外気を吸う、好きな音楽を聴く、運動をするといった意識的な気分転換も有効だ。
3、レジリエンスを育てるために
分断の中での再評価
苦難を乗り越えるレジリエンスを育てるために再評価をする際のヒントを取り上げる。
コロナパンデミック下では、人々の分断や対立が社会問題になった。ワクチンを打つか打たないかなど、新型コロナウイルス対策への価値観の違いから、人間関係が悪化した人、SNSで罵り合う人も現れた。
2021年1月、小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授の内田 舞(うちだ まい)さんという方の妊娠中に新型コロナワクチンを接種し、翌月三男が誕生した。当時は妊娠中の接種の臨床試験がなかった。
そのためこの方は、当時の科学情報を自ら吟味して、接種が妊娠に影響を及ぼすリスクは小さいと判断した。逆に接種しなかった場合は、妊婦の新型コロナウイルス感染症の重症化リスクが同世代の女性に比べて高くなってしまう。ワクチンを接種しないリスクが接種するリスクと比べて圧倒的に高いことは明らかだった。
この考え方を、内田さんの所属する病院がSNSで発信したことがきっかけで、日米のメディアから数多く取材を受けることになる。
同時に、非科学的なワクチンの印象が蔓延していたためか、驚くほどの誹謗中傷にさらされた。SNSでは「最悪の母」「幼児虐待」と罵倒され、匿名で非難するDMも届いた。
どんなに攻撃されても、科学的な事実が揺らぐことはない。だが、1人の人間として悲しく嫌な気持ちになった。現実社会では、妊婦に対して直接大きなストレスになる言葉を投げつける人はあまりいない。ところが、顔の見えないネットでは、そんな残酷なことも起こり得るのだ。
再評価を助けてくれた4つの要素
内田さんは怒りや悲しみの感情をどうやって再評価したのだろうか。そのプロセスを助けてくれた概念は4つおっしゃっていた。
1つ目は、エンパシーである。相手の目線や経験、人生観に基づいて、相手の気持ちを意識的に想像することだ。漠然とした不安からワクチンに忌避感を持つ人も、パンデミックの中で自分と大切な人の健康を守りたいという願いは一緒だと気づくことができた。
2つ目は昇華である。ネガティブな感情を社会や自分の成長のために使うことを意味する。受けた誹謗中傷は、特に日本における母親の視線の象徴だと考えた。自分や家族のための判断材料となる情報も、サポートも得られない。そんな状況の妊婦やお母さんに向けて、当事者でが医師としての知識と経験をシェアすることがサポートになると信じ、発信を続けることにした。
3つ目は他愛だ。ストレスや抑うつを感じているときに、誰かの役に立っていると実感できると、ネガティブな感情が和らぐという考え方である。誰かが自分の言葉を支えにしてくれたら嬉しいという思いで啓発活動を続けた。
4つ目はユーモアである。ある企画に対して怒りを感じたとき、一緒に活動していたデザイナーが、ユーモアも交えてその企画の問題点をハイライトしてくれた。これにより、ネガティブな空気感が薄れ、笑いが生まれた。同時に、「これは怒ってもいい出来事だ」と気づかせてくれたのだ。
このように、優しさやユーモア、前進したいと思うエネルギーが見出せると、逆境に陥っても自分なりの解決策を見つけられる。
4、揺れ動く社会と再評価
同意と尊重
メンタルヘルスを保つうえで最も大切なことは「自分の尊厳を守ること」だ。これは「自分の存在や思いや意見には意味がある」と感じることである。
ここで大事なのが「同意」の考え方だ。息子たちが通うボストンのプレスクールでは、2歳児のクラスから「同意」について教えられていた。
人間関係の中で自分の意思を表明すること、相手の意思を尊重することの重要性を学ぶ。たとえば、おもちゃで遊んでいるときに友達が「貸して」といった場合にどうするか。「まだ使いたい」と思うのなら、貸さなくていいそうだ。おもちゃを貸すためには、「相手に貸しても必要なときに返してもらえる」という安心感が必要だと考えているのだ。
日本社会では同調圧力が強く、他人と違う意見を持つ人や自分の意思で行動する人に対する無言の攻撃が存在する。違和感を覚えても「相手に失礼かもしれない」と考え、意思を表明できない人も多いだろう。
違和感には必ず理由がある。自分の感覚を信じて、YES/NOをはっきりと伝えられ、一人ひとりの声が尊重される社会をめざせるとよいだろう。
インナーコンパスを持つ
ヒラリー・クリントン氏のある言葉に感銘を受けた。2016年のアメリカ大統領選で、女性として初めて主要政党の大統領候補となり敗北した彼女が、母校の女子大学で学生たちに贈った卒業スピーチである。
“Do the right thing anyway.(どんな状況でも正しいことをしなさい)”
人生の岐路で「進むべき方向はこっちだ」と導いてくれる感覚のことを英語で「インナーコンパス」という。
ヒラリーさんのメッセージは、まさに自分の人生の舵を取るコンパスを持ちなさいということだ。たとえ世の中の流れと逆行しても、自分の芯が正しいと示す方向に向かうこと。違和感と向き合い、行動に変えていくこと。それが自分の人生を歩むことである。
「再評価」とは、自身の弱さを受け入れたうえで、自分の持つさまざまな強さに気づくことである。
勇気を出して、自分の心を守る第一歩を踏み出してほしい。
まとめ
終わりに
緊張や不安は悪い事ではない。
要するに、大事な試合前や本番前に、緊張や不安は悪いもので、取り除くべきと考えるより、ワクワクするポジティブなものと認識を変え、認知的再評価を行う方が、主観的なメンタルの状態が変化し、実際のパフォーマンスの向上にも繋がりやすいようです。
心拍数の上昇など、緊張時に現れる自然反応は、身体が興奮し、ワクワクしている状態でも現れる反応です。そのため、ネガティブで受け身な解釈から、ポジティブで自発的な捉え方に変えてみるだけで、脳の働きは変化します。
緊張や不安は、自然な現象。取り除くべき悪い事ではなく、最大のパフォーマンスを発揮するための身体からのサインと捉えてみましょう。
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それではまた次回の記事でお会いしましょう!!
ありがとうございました!!!!