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パニック発作で苦しい時の心の支え①(推しは何よりの薬)
伝えたいこと
パニック障害と診断されてもう3年以上、頻発していたパニック発作はもう9ヶ月起きていません。
症状が落ち着いた理由はもちろん1番が病院での診察とカウンセリング。
でも、診察は月に一度。
その他の日は、発作や発作が起こるかもという不安をどう乗り切るかという問題を抱えている苦しい日々でした。
そんな時、私は少しでも不安な気持ちを落ち着かせるために自分を癒す方法を色々試してきました。
私の方法をお伝えする事で今辛い誰かのヒントになりますように。
私の癒しになっていた物、事、を何回かに分けてお話していこうと思います。
まず、一回目の今回は推しについて!
①苦しい時を支えてくれたBEYOOOOONDS(ビヨーンズ)の存在
私は2014年から10年間ずっとハロプロの大ファンです。
パニック障害を患ってからも、苦しい場面で何度もハロプロの音楽とメンバーの存在に助けられてきました。
特に発作が頻発していた時期は何故かBEYOOOOONDSを観ると気持ちが落ち着きました。
ハロプロのどのグループも大好きなのに、発作の時は何故かビヨちゃんじゃないとダメだったんです。
知らない方のためにお話しするとBEYOOOOONDSは、曲中に寸劇をしたりピアノの生演奏したりトークボックスをしたりする様なハローの中でも異質なグループ。
それぞれのメンバーの個性がちゃんとあるし、1曲1曲がミュージカル1本観終えた後のような満足度があって、楽しい世界に連れて行ってもらえます。
かわいいとか、かっこいいとか、パフォーマンス力が高いとか、そういうグループはたくさんいるが、こんなに楽しい世界を見せてくれるグループは他にはいません。
(しかも、ちゃんもかわいいし、かっこいいし、パフォーマンス力も高い。)
発作は色んな形から突然始まります。
手足の痺れ。
激しい動悸。
息が浅くなる感覚。
でも、どんなに苦しくても、LIVEを観ているうちに、意識が段々とビヨちゃん達のパフォーマンスに入り込んでいけて自然と落ち着くことができました。
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特にこの時期はLIVE BEYOOOOONDS𝟭𝘀𝘁のBlu-rayにすごく助けられました。
そして、治療が進み発作が落ち着いて来た時期。私は少しずつ電車に乗ることが出来るようになっていました。
しかし、乗り換えや遠出への恐怖がまだあり克服できずにいました。
そんな時にビヨちゃん達のリリイベが池袋サンシャイン噴水広場であると知りました。
ビヨちゃん達に会いたい。
その時は恐怖心より会いたい気持ちが勝っていました。
『到着した先にはビヨちゃん達が待っている!』
移動中に不安が押し寄せるたび、何度も何度もビヨちゃん達のステージをイメージし、そのことに意識を集中しました。
『万が一の時には抗不安薬も手元にある。大丈夫!️』
そう言い聞かせて池袋へ!
BEYOOOOONDSは以前にもリリイベで観たことがあって初めての現場ではありませんでしたが、前回がコロナ前の2019年。
生のパフォーマンスを観るのは4年振りでした。
イベント開始を待ってる間も大勢のファンの中に立っていて、発作が起きるかもしれない恐怖が何度か起こり、水を飲んだり、飴を舐めたりして何とかやり過ごしました。
そして遂に、BEYOOOOONDSのメンバーが出てきました。
嬉しくて嬉しくて自然と涙が出てきました。
特に、『夢さえ描けない夜空には』のパフォーマンスにとてもとても元気をもらいました。
多幸感に溢れた曲調と
君が君として生まれてきたことって
長い長い時の
たった一度しかないんだ
美しいことなんだ
という自分の存在を全肯定してくれる優しくて温かい歌詞に更に涙が溢れ、ここまで来るのはすごく怖かったけれど本当に来てよかった。
心の底からそう思えました。
②つらい事を忘れてしまう程の三浦大知くんのパフォーマンスの凄さ
三浦大知くんもハロプロと同時期の2014年からの長年の大ファンです。
発作が起こる何年も前から鬱々とする日がたまにあり、辛かった過去の出来事がフラッシュバックし、一日中涙が止まらなくなることがありました。
(パニック障害になる前から危険信号はあったんだと今になって思う)
そんな時は、彼のパフォーマンスを観ていると作品に引き込まれる事で落ち着けました。
私は大知くんのダンスは芸術作品だと思っています。
一挙手一投足目が離せなくて、時にはイリュージョンかなって位の動きの連続!
見逃したくないからと目を奪われるから、その間は余計な事を考えなくて済みました。
音を聞けない場ような状況の時には、無音でダンス動画を流しているだけでも落ち着くことが出来ました。
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特にこのDVDのChoreo Video(kpopとかで言う所のダンスプラクティス動画)はその辛かった時期にたくさん助けてもらいました。
まとめ
ここで、ビヨちゃんのリリイベでの出来事で話したような電車移動への恐怖心の説明をさせて下さい。
電車に乗るというように密室で逃げられないと感じる様な場面で起こる恐怖心を広場恐怖と言います。
広場恐怖には薬と並行して暴露療法といわれる治療法が有効だと言われています。
例えば・・・
※電車に乗るのが怖いという症状の場合。
①初日→まず駅に行く所までやってみる。
②別日→次は改札通ってみる。
③また別日→一駅だけ乗る。
④また別日→各駅で何駅か続けて乗る(一駅ずつ降りてホームで休憩する事も有効)
⑤そのまた別日→快速や急行に挑戦。
いったように、リハビリ的に少しずつ慣らしていくというやり方。
(上のやり方は1つの例。一人一人の症状によって様々。診察や本で学んだ事を私なりに解釈したアバウトな説明なので分かりにくかったらすみません。)
この頃の私は④くらいで、乗り換えの無い近場のお出かけまでも恐る恐るという感じ。
電車で遠出を諦めていた私が、ビヨちゃん達のリリイベに行けたという成功体験は本当に大きな出来事でした。
もちろんその一度で治るような簡単な病では無いので、その後も電車に乗る不安との戦いは続いていました。
でも、
『行く先には大好きな推しが待っている。』
『素晴らしい音楽に触れられるから、その事に意識を集中すれば乗り越えられる!』
『ビヨちゃんのリリイベにはちゃんと行けたから今回もきっと大丈夫!』
そう自分に言い聞かせながら数ヶ月に1度、ハロプロ、三浦大知くんやLucky Kilimanjaro(長くなってしまったのでラッキリの話しはまた別の機会に)のライブへ向かい、
『推しに会いに行くこと』
がリハビリになりました。
そうしてチャレンジを重ね、その毎回がまた新たな成功体験となり徐々に電車移動が怖くなくなっていきました。
そして、悲しいことにそんな私の大きな支えになっているハロプロ内で、Juice=Juiceの入江里咲ちゃんが、現在私と同じパニック障害で活動を休止しています。
(過去にもアンジュルムの相川茉穂ちゃんが同じ病気で突然卒業することになってしまったことがありましたね。)
辛さが分かるだけに、りさちのニュースを聞いた時胸にくるものがありました。
しかし、私は症状も落ち着き病気との付き合い方も分かってきたからこそ、この病気は良くなる物だと知っています。
だから、安心してりさちにはゆっくり休んで欲しいと思います。
私の推しはアイドルとアーティストだったけど、作家、スポーツ選手、VTuber、アニメキャラとか推しにも色々あります。
自分の為には頑張れない辛い時でも、会いたいと思える人の為ならやってみようと思えるかもしれません。
会いに行けなくても、次のCDリリース日を励みにしたり、YouTubeの配信イベントの日まで頑張ってみようとか、辛い日々の中に少しだけ生きる意味をくれたりもします。
『推し』とは友達にも家族にも恋人にもなれないけど、ある意味一緒に人生に寄り添ってもらえると思っています。
今つらいあなたにとって、『推し』がいるということが向いてる方とそうでない方がいると思いますが、この私の体験が何かのヒントになれば幸いです。