乳がんサバイバーの私が北海道に移住してサウナをあたためている理由。
こんにちは!かなりあついです。
北海道下川町という人口3000人の町で、軽トラにサウナを乗せた「どこでもサウナ」と家庭料理で美味しく食べるジビエを提案するジビエ料理家をしています。
私は乳がんのために、左乳房切除をしています。
一度はサウナに入ることも、事業としてサウナをすることも諦めるしかないかも…と思っていました。
しかし、2023年2月。サウナは完成してお披露目のイベントへと走り出しました。
なぜサウナなのか。
わざわざ下川町でやっているのか。
今の想いを書き残しておきたいと思いこのnoteを書いています。
乳がん発覚の経緯
2021年6月。
自己触診法の大切さを人に説いている身として、(時にはサボったりしながらも)その日もチェックをしていたら。
くるみの殻のようなものが皮膚の奥の方にある。
仰向けに寝転がって初めてわかるシコリであった。
胸が張っているだけかも…と思ったが、なんとなく嫌な予感がして飛行機で実家のある名古屋の病院へ飛んだ。
乳腺外科のクリニックで、エコーと検体検査(組織をボールペンの芯くらいの針でバシ!と刺して抜いてくる)をした。
乳がんであることがわかった。
がーん…!
がん患者、決めること多すぎじゃない?
大きな病院に転院してさらに詳しい検査を行った。
・遺伝性のがんかどうか調べるか
・手術が先か、抗がん剤が先か
・卵子の凍結を望むかどうか
など「たくさんの一生物の問題」をすぐに決定せねばならない。
アンジェリーナジョリーが予防的に乳房を切除したことで知られる、BRCA1/2遺伝子検査というものを受けた。
保険適応で6万円ほど。
結果としては、遺伝性乳がんではなかった。
そこで今度は「抗がん剤治療をすると卵子がダメージを受けるけど、子どもは欲しいのか?」ということを決定せねばならない。
自分のことで精一杯なのに!決定の連続すぎる。
幸いにも、名古屋市は妊孕性温存についての相談ができたので助かった。
↓厚生労働省の小児・AYA世代妊孕性温存についてのページ。
(AYA世代とは、Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとったもので、主に、思春期(15歳~)から30歳代までの世代を指しています。)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/gan_byoin_00010.ht
決めたこと
・先に手術をして抗がん剤治療をすること
・卵子凍結をすること
・名古屋で治療をすること
こうして移住してたったの3ヶ月で私は下川町から名古屋へと戻ったのである。
サウナ企画は白紙になったけど
当初下川町で進んでいたサウナ企画は、治療に専念するため一旦白紙に戻った。
つまり、治療が終わったとしても下川町に戻る仕事上の理由は無くなってしまった。
でも、治療中もずっと下川町に戻りたくて仕方なかった。
2022年2月、抗がん剤治療を終えてやっと下川町に戻ることができた。
「自分でできそうな範囲で、サウナを作ろう」と決めた。
その辺りの経緯を素敵なインタビュー記事にしてもらえたのでよろしければ。
サウナで考える。カラダをどこまで見せるのか?
これは、自分の考えを整理したくてずーっと下書きにしていた自分の人生相談に自分で答えている記事です。
自分のカラダをどこまで他人に見せるのか。自分で決めていいに決まっています。
これに尽きる!!!
傷跡が気になる。
脱毛が気になる。
サウナは、自分の内側も(時には自分でもびっくりしてしまうくらいに)曝け出してしまう空間。
外側はコントロールしてもいいんじゃないかなと思います。
安心して入れるサウナでありたい。
だから私は、リネンワンピースを着たスタイルでサウナに入ります。
裸で入るより安心できるから。
水着で入る時もあります。その時の自分の気持ちや状況に合わせて自由に使えるサウナでありたいと思っています。
だから私は、今日もサウナをあなたのためにあたためます。