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25'フェアリーS/レイユール


★基本データ★

★考察★

●24'赤松賞(2着:+0.1秒差)

★レースデータ★

馬場は超高速(-22)の良馬場
勝ち時計=1.33.9(平均F=11.74)
ペースバランス=「48.1-45.8」+2.3秒(S)
「前2F=24.5秒(+0.5)」:スローバランス
「前3F=36.2秒(+0.3)」:スローバランス
「前4F=48.1秒(+0.3)」:スローバランス

★当馬推定データ★

走破時計=1.34.0(平均F=11.75)
ペースバランス=「48.9-45.1」+3.8秒(S)
「前2F=25.2秒(+0.9)」:スローバランス
「前3F=37.0秒(+0.6)」:スローバランス
「前4F=48.9秒(+0.5)」:スローバランス

斤量:55.0kg
追切評価は「-」
ゲート:3枠③番

【前半要素】
「スタート:出遅れ」
「基礎スピード力:名目: スロー型:+0.29」
「基礎スピード力:当馬:後半特化型:+0.48」

【中盤要素】
道中に中弛みはなくタイトな流れ。

【後半要素】
「仕掛け:名目:ストレート:L3型」
「仕掛け:当馬: コーナー:L4型」

「TS質:名目:高:L2最速=11.1」
「TS質:当馬:高:L2最速=11.0」

「TS持続力:名目:中:2F型」
「TS持続力:当馬:高:3F型」

「底力:名目:L1型:+0.15」
「底力:当馬:L1型:+0.03」

【総評】
「基礎スピード力:後半特化型」の「後方脚質」。
「テンのスピード」が13.6秒なのでかなり遅い。新馬戦も遅かったし、そういうタイプの馬であると。
道中の流れについてだが、名目ラップでもタイトな流れのため、それを追走するレイユールにも中弛みはない。
4角地点から加速ラップを踏んでいくことになるが、加速バイアスになるのもこの4角地点。ゆえに「コーナー:L4型」というレースタイプに位置づけしているが、それでもバイアス分岐点レベルの数値。ラップバイアスを見てもらえばわかる通り、直線のウエイトがかなり大きいため「ストレート:L3型」の要素も含んでいると考えるべきかな。
名目ラップと違いを作り始めているのもこの4角地点。出来るだけ内を通しながら前のスペースを使いつつ加速していけてるし、直線前半で前の馬よりも速いラップをしっかり引き出しているので、これは個人的になかなかの騎乗だと思う。道中が割とタイトな流れなので良い仕掛けになることもあれば、悪い仕掛けになることもあるので、一概には言いづらいが消極的な乗り方をするよりもこういう乗り方をして負けてくれた方が、個人的には納得感がある。最後方という縦ポジのディスアドバンテージを受けた状態で、それをリカバーしようともせず、ただ流れに乗るだけの騎手も結構いるからね。
ちょっと話が脱線してしまった。
直線は「11.1-11.0-11.3」なので「TS質」も高く求められているし「TS持続力」も高く求められたレースなので、高速馬場の東京コースらしいレースになっている。
L1が11.3なので脚を余しているように見えるが、数値化すると以外と脚を出し切れている。
結局はこれでマピュースに+0.1秒差の2着と負けてしまったわけなので、敗因はどこか。道中はかなりタイトな流れなのでポジションの押し上げは難しいし、後半は仕掛けも悪くないし、そこから引き出した「トップスピード性能」も悪くない。超高速馬場というファクターがある中で、最序盤がかなり遅いことで「後半特化型」のレースタイプになっているため、少し難しい要素もあるが。
しかし直線で外に寄れて行ってしまうのは少し影響があるだろうね。
あとは、やはり前半部分である「ゲート」が課題ということになるだろう。好スタートを決めろとまでは言わないが、五分に出られるようになれば良いんだけどね。


●24'新馬(1着:-0.6秒差)

★レースデータ★

馬場は超高速(-26)の良馬場
勝ち時計=1.35.2(平均F=11.90)
ペースバランス=「47.8-47.4」+0.4秒(M)
「前2F=23.7秒(-0.0)」:ミドルバランス
「前3F=35.7秒(±0.0)」:ミドルバランス
「前4F=47.8秒(+0.1)」:ミドルバランス

★当馬推定データ★

走破時計=1.35.2(平均F=11.90)
ペースバランス=「48.6-46.6」+2.0秒(S)
「前2F=24.8秒(+0.5)」:スローバランス
「前3F=36.6秒(+0.3)」:スローバランス
「前4F=48.6秒(+0.2)」:スローバランス

斤量:55.0kg
追切評価は「-」
ゲート:2枠③番

【前半要素】
「スタート:出遅れ」
「基礎スピード力:名目:ミドル型:+0.05」
「基礎スピード力:当馬:スロー型:+0.25」

【中盤要素】
5F地点で大きめの緩みが生じている。

【後半要素】
「仕掛け:名目:ストレート:L2型」
「仕掛け:当馬:ストレート:L2型」

「TS質:名目:超高:L1最速=10.8」
「TS質:当馬:超高:L1最速=10.7」

「TS持続力:名目:低:1F型」
「TS持続力:当馬:中:2F型」

「底力:名目:瞬発型:-1.05」
「底力:当馬:瞬発型:-0.95」

【総評】
「基礎スピード力:後半特化型」の「中団脚質」。
「テンのスピード」が13.2秒。赤松賞のところでも述べたが、やはりテンは遅いタイプ。
バックストレッチまで加速バランスを持続しているように、ここで「縦ポジ」をリカバー。極端なハイバランスにシフトしていないし、最序盤が遅いタイプなので良いバランスだと思う。
3角~4角まではスローバランスにシフトしているように息を入れている。コーナーでのラップが12秒台を切っていないように、ペースは全く上がらないまま直線へ。当然、直線のウエイトが大きくなるわけで、レースタイプも「ストレート:L2型」である。
直線は「11.4-10.7」というように「TS質」は相当なものを引き出しているし、名目ラップを比較してもわかるように、直線前半で違いを作れている。まぁ映像を見てもハッキリわかるんだけどね。
「L1最速」なので「瞬発型」のレースタイプ。なおかつ余力を残しての圧勝という形になった。
「TS質」の高さや、L1のまとめ具合については、とんでもない超高速馬場が起因しているだろうね。


★展望★

新馬戦や赤松賞を見ても「テンのスピード」はシンプルに遅いタイプ。ゆえに序盤の「縦ポジ」はまず取りに行けないだろう。ここにきて劇的に速くなるというのも考えづらいしね。
最序盤は遅いけど、道中はタイトな流れで戦えるタイプと考えるべきかな。
まず「テンのスピード」が遅いので、1600m戦だとレイユールにとっては忙しい競馬になる確率の方が高いと思う。なので本質的にはもう少し距離が長い方が良いと思う(中距離や長距離のスタミナを持っているかどうかは別の話)。
フェアリーSはどうしても「ハイバランス」や「ミドルバランス」で流れるので、最序盤の「縦ポジ」はかなりのディスアドバンテージとなるだろう。それをリカバーするには、前が中弛みを作った地点で捲りに行くことだね。要するに「ペースの遅い地点で捲れ(ポジションを上げろ・前との差を詰めろ)」というやつ。レイユールは最序盤が遅ければ道中の流れはタイトでもやれるタイプなので、これをしっかり出来るかどうか、またそういう展開になるかどうかだね。この手のタイプはルメールが頼もしいんだけどなぁ。全盛期のM.デムーロとかもね。嶋田騎手にこれを期待していいかどうかだが、個人的にはあまり信頼を置くべきではないかなと思う。
捲れない展開なら仕方ないけど、流れに乗るだけで後方から直線だけの勝負、なんていうのもありえそうだしね。

レイユールのタイプ的には中山外回りは結構合うと思うし、後方からの競馬でも展開が噛み合うパターンは見えるので、印をどこまで重くするかが非常に悩ましい。
個人的には馬よりも騎手の方が不安なのでね…。今回はレースの流れに乗っていれば馬券圏内に入れるようなレースタイプにはならないと思うので。
外枠に入ればレースはしやすいと思うので強めに狙う、内枠に入ればレースがしづらいので弱めに狙う、というイメージが良いかもしれんね。
中弛みが生じた時に、この馬がスイッチャーになるのかどうか、騎手の腕が問われそうだね。