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23'日経新春杯/各馬考察③ヴェローナシチー

★基本データ+血統★

★ラップ&バイアス★

★脚質★

★過去レース評価★

●22'グレイトフルS

馬場コンディションは、良表記の標準馬場(稍タフ寄り)。
開催7日目、Aコース7日目。
追切評価「不明」

【前半】3角,4角「6.8-11.1-11.4-(12.2)」
序盤はタガノフィナーレとディナースタが競り合って超ハイペースのラップを刻む形に。2番手グループが少し離れた位置だったものの、ハイペースぐらいでは流れているんじゃないかな。ここでの立ち回りは結構重要だと思っていて内のアドバンテージは大きかったんじゃないかな。

1角,2角「13.3-13.7-(12.5)」
1角~2角はかなり大きい中弛み。ここでの内のアドバンテージはそれほど大きくないし、後方からの競馬をする馬にとっては捲りやすい地点になっている。

3角,4角「12.0-12.4-(12.0)」
3角~4角は求められたスピードも緩いし減速ラップになっているので、内の立ち回りのアドバンテージはそれほど大きくない。この地点も外から捲りやすい流れになっている。

直線「(12.0)-12.4」
直線は割とキツめの有酸素運動戦になっている。
レースタイプとしては「基礎スピード+ロングスパート型の有酸素運動戦」といったところ。

ヴェローナシチーは6枠11番からのスタート。
外目の枠や並びが悪いこともあり、序盤の立ち回りとしては結構キツい展開になっている。スタート直後にコーナーに入っていくわけだが、ここで外目の立ち回りをしているので割と脚が削がれているだろう。
1角~2角の中弛みが起こった地点でモリノカンナチャンが捲りの競馬でポジションを押し上げていったわけだが、向正面の地点で「11.2」というラップが刻まれているように、ここで主導権争いが再び発生している。先団の馬は序盤で脚を使っているし、さらにこの地点でもかなりの脚を使っているので、この流れに巻き込まれた馬は結構厳しいレースになっている。ここでヴェローナシチーは流れに乗らなかったことで脚をある程度溜めることが出来ている。
3角~4角は外を回して捲りやすいラップになった中で、ヴェローナシチーは上手く流れに乗ってポジションを押し上げている。これは結構展開にフィットした立ち回りである。
あとは直線で追い出すだけだが、ラスト1Fでシブルロンに差されての2着という結果に終わった。
まぁ前目で競馬をするほど難しい競馬にはなっていて、シブルロンはヴェローナシチーの直後で競馬をしているので、それがどこまで影響したのか…というところ。個人的には誤差レベルのポジションだと思うし力負けの可能性は感じている。
3着以降は0.3秒以上離しているし上位2頭が強かったのは間違いない。あとは重賞クラスで通用するかどうかだろうね。序盤の立ち回りはちょっと難しいところもあったが、後半の立ち回りは完璧にフィットした感じはするし、あまりに高い評価を与えるのは危ないかな…というところ。

●22'京都新聞杯

馬場コンディションは、良表記の超高速馬場。
開催1日目、Aコース1日目。
追切評価「B」

1角,2角「(10.6)-12.1-(12.1)」
序盤は先行激化になりハイペースとなっていて、1角の入りにも少し影響している。レース全体でかなり流れているし中京コースはコーナーがキツいので、ここでの内の立ち回りはかなりのアドバンテージがある。2角あたりでペースが落ち着いた形。

3角,4角「(11.8)-11.8-11.8」
3角~4角は加速ラップになっていないものの、求められたスピードはまぁまぁ速い。コーナーのキツさを考慮すると内のアドバンテージは高いし、外に膨らんだ隊列になっているので、外々を回し切った馬にとっては難しいレースだろう。

直線「11.7-12.1」
直線有酸素運動戦になっている。
レースタイプとしては「基礎スピード+ロングスパート型の有酸素運動戦」といったところ。

ヴェローナシチーは8枠11番からのスタート。
後方からの競馬になったが、前がハイペースで流れてくれたおかげで、1角で外々を回す大きなディスアドバンテージを受けなかったのは助かっている。
ポイントは3角~4角の立ち回り。外々を回しての捲りの競馬なのだが、求められたスピードがそれなりに速く、減速ラップにもなっていないので、普通に厳しい立ち回りで好走が難しいと思われる。3角~4角を内々で立ち回って来たアスクワイルドモアには差されてしまったが、0.1秒差の2着と強い競馬をしている。3着のボルドグフーシュは最後方からの競馬だが、このレースタイプは後ろ過ぎる競馬も結構難しいので、このレースでは上位3頭がやはり強かったと。アスクワイルドモアは結構完璧に立ち回ったところもあるので、ヴェローナシチーとボルドグフーシュが強い競馬をしたと見るべきだろうね。ボルドグフーシュは菊花賞や有馬記念で好走しているようにレベルは高いし、これを撃破したヴェローナシチーも舐めてはいけない存在だろう。

★今回の日経新春杯について★

縦のポジションは今回のメンバーなら「中団」になってくるだろう。
レースタイプは「基礎スピード+ロングスパート型の有酸素運動戦(序盤流れる→中弛み→ロングスパート)」がベストだと思う。
今回はキングオブドラゴンが逃げてそれに競りかけていく馬が数頭いれば、序盤は結構流れるレースになると思うし、中団からの競馬になりそうなヴェローナシチーにとっては良い展開になりそう。序盤がハイペースになるほど1角~向正面あたりで中弛みは起こりやすいし、余計に後ろの馬にとっては好材料になりやすい。川田騎手ならこういう流れである程度信頼は出来そうなのも良いと思う。
天気に関してだが雨が降るなら「外枠から捲りの競馬」を選択したいところ。逆に良馬場で内有利な展開を考えると内目の立ち回りをしてほしいところではあるが「内で脚を溜めて馬群を捌くタイプ」で強く狙えるかどうかは懐疑的。よって良馬場よりは水分の含んだ馬場の方が個人的には狙いやすい。ただし水分の含んだ馬場で最内枠を引くと一気に狙いづらくはなるね。
斤量54.0kgというのは魅力的だし、同舞台の京都新聞杯でボルドグフーシュを撃破出来ているのも魅力的。
軸馬候補として視野に入れている馬ではある。捲りの競馬が得意なので枠順や並びは結構大事になるが、噛み合いそうなら強気で狙いたいね。