21'宝塚記念 各馬考察⑤モズベッロ/牡5/58.0kg/池添謙一
★血統★
-----父-----
ディープブリランテ
【日本型】
大系統:サンデー系
小系統:ディープ系
適距離:芝1800~芝2400m
適性国:日本
-----母父-----
Harlan's Holiday
【米国型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:ストームバード系
適距離:ダ1600~ダ1800m
適性国:アメリカ
-----父母父-----
Loup Sauvage
【欧州型】
大系統:ナスルーラ系
小系統:ネヴァーベンド系
適距離:芝1800~芝2000m
適性国:フランス,イギリス,アイルランド
-----母母父-----
Saint Ballado
【米国型】
大系統:ターントゥ系
小系統:ヘイロー系
適距離:ダ1800m
適性国:アメリカ
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★レース分析★
※脚質の(数値)は、小さいほど前、大きいほど後ろの競馬。
※展開の(数値)は、小さいほど前残り、大きいほど前崩れ。
※LAPに表記している(数値)はバイアスを示す。
マイナスが大きいほど強いバイアスが掛かっていることを示す。
逆にプラスが大きいほど緩んだラップを示すことになる。
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①21'大阪杯【阪神(4日目)/芝2000(A)/重】
相対指数(94)/絶対指数(120)
2着(+0.7)/上がり3F(36.8/1位)
脚質:好位(38.5%)/展開:前残り(21.8%/強)
一脚型/前半型/ポテンシャル戦
【LAP】2.01.6(-2.0/ハイペース)
12.4-11.1-12.1-12.1-12.1-12.8-12.2-12.1-11.6-13.1
(+0.2/-1.1/-0.1/-0.1/-0.1/+0.6/+0.0/-0.1/-0.6/+0.9)
●前5F/L4L5/後3F(-0.2/+0.3/+0.1)
前4Fは59.8秒でややハイバランス。ラスト3Fが12.1-11.6-13.1のポテンシャル戦。局所的に後半に強いバイアスがかかっている部分はあるが、平均的に見ると後半に強いバイアスがかかっていないので、基礎スピード特化戦と見るべきだろう。タイプ的には馬力型基礎スピード戦の一脚型ポテンシャル戦。
特殊条件ではあるが、コントレイル、グランアレグリア、サリオスなど、一線級が揃ったレースでの2着。レイパパレには完敗だったが適正差が出たレースなのだろう。
②19'AJCC【中山(8日目)/芝2200(C)/不】
相対指数(96)/絶対指数(122)
5着(+0.4)/上がり3F(37.1/2位)
脚質:中団(58.8%)/展開:前残り(34.8%/中)
長脚型/後半型/ポテンシャル特化戦
【LAP】2.17.9(+1.1/スローペース)
12.4-12.2-13.4-12.6-12.7-12.6-12.1-12.0-12.4-12.2-13.3
(-0.1/-0.3/+0.9/+0.1/+0.2/+0.1/-0.4/-0.5/-0.1/-0.3/+0.8)
●前5F/L4L5/後3F(+0.1/-0.5/+0.1)
前5Fは63.3秒でややスローバランス。ラスト3Fが12.4-12.2-13.3のポテンシャル特化戦。基礎スピード面は問われていない。タイプ的には馬力型の後半ロンスパポテンシャル特化戦。
レースレベルは懐疑的だが、①の大阪杯を考えても馬力型ポテンシャル戦の適正力は悪くないだろうね。
③20'日経賞【中山(1日目)/芝2500(A)/良】
相対指数(91)/絶対指数(117)
2着(+1.6)/上がり3F(35.6/2位)
脚質:好位(50.0%)/展開:前残り(38.1%/弱)
長脚型/後半型/ポテンシャル戦
【LAP】2.32.9(+1.6/スローペース)
6.9-11.2-11.7-12.9-12.6-13.2-12.7-12.0-11.3-11.8-12.4-11.7-12.5
(+0.6/-1.0/-0.5/+0.7/+0.4/+1.0/+0.5/-0.2/-0.9/-0.4/+0.2/-0.5/+0.3)
●前4.5F/L6L7/L4L5/後3F(+0.1/+0.1/-0.7/-0.0)
前4.5Fは55.3秒で稍スローバランス。ラスト3Fが12.4-11.7-12.5のポテンシャル戦。
基礎スピードは問われず、長脚型の後半ロンスパポテンシャル戦。
このレースもポテンシャル戦。①②と違い良馬場での後半ポテンシャル戦なので、馬力型専用というわけでもないのだろう。
モズベッロは馬力型のタフ馬場になってもパフォーマンスを落としづらいタイプなので、良馬場のトップスピード戦で活躍していた一線級の馬がパフォーマンスを落としてきた時に、能力差を縮めていくタイプと見て良いだろう。
ポテンシャル戦想定のレースでは常に警戒が必要になってくると思う。
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★21'宝塚記念について★
先行力があるタイプでもなく、テンが速いわけでもないので今回は中団~後方での競馬になるんじゃないかなと。
21'大阪杯,21'AJCC,20'日経賞,20'日経新春杯など好走したレースは全て好位での競馬。中団~後方からの競馬になるとポテンシャル戦では馬券圏内になかなか来れないタイプなので、縦のポジションはかなり大事になってくる。そういう意味では今回はそんなに簡単じゃないかもしれないね。雨が降ればポテンシャル戦になってくるだろうし、好位で運べれば前残りになりやすい宝塚記念の展開ともフィットすると思うので枠順の並びは大事だろう。
前述しているように、ポテンシャル戦でパフォーマンスを落としづらいタイプなので雨の恩恵は強く受けるタイプ。
ただしクロノジェネシスやレイパパレなんかは雨が降って良いタイプだし、カレンブーケドールやアリストテレスもタフ馬場のポテンシャル戦によって圧倒的にパフォーマンスを落とすタイプではないので、馬券圏内はなかなか難しいかもしれないな、というのが正直な感想。
【父がディープブリランテ】と【日本型ディープ系】
【父母父がLoup Sauvage】と【欧州型ネヴァーベンド系】
父は日本型ディープ系だが、父母父の影響でタフ馬場を得意とするタイプのディープ系と考えておく必要はあるだろう。
ポテンシャル戦になりやすい宝塚記念なので、父系の血統は問題ないと思う。
【母父がSaint Ballado】と【米国型ストームバード系】
【母母父がトニービン】と【米国型ヘイロー系】
母系はスピード血統なので、ポテンシャル戦になりやすい宝塚記念に求められるタイプとはやや乖離があるイメージ。
モズベッロとしてはポテンシャル戦でパフォーマンスを落としづらいタイプなのは実績から判断できるので、父のディープブリランテの影響を強く受けていると見るべきだろう。
余談になるが、個人的には母系がスピードを補強しているので、トップスピード戦で見てみたいタイプの馬なんだけどね。
ただし距離短縮になるとまず間違いなく後ろからの競馬になるので、直線の長い東京コースや、京都外回り、阪神外回りの1600m~2000mぐらいのトップスピード戦で見てみたい感じはする。
良馬場でもタフ馬場でもポテンシャル戦傾向になりやすい宝塚記念なので、抑えておきたい一頭にはなるけど、不安点も多く消極的な一頭。
道悪になっても、上位層の馬がパフォーマンスを大きく落とすタイプではないし、縦のポジショニングも今回は不安があると。斤量も58.0kgなので有利に働かないだろうし…ギリギリBランクの相手候補になるかどうか。