21'ラジオNIKKEI賞 各馬考察⑤タイソウ/牡3/53.0kg/三浦皇成

★血統★
-----父-----
モーリス
【日本(欧州)型】
大系統:ターントゥ系
小系統:ロベルト系
適距離:芝1600m~芝2000m
適性国:日本,香港

-----父母父-----
カーネギー
【欧州型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:サドラーズウェルズ系
適距離:芝2000m~芝2400m
適性国:フランス

-----母父-----
ダイワメジャー
【日本型】
大系統:サンデー系
小系統:Pサンデー系
適距離:芝1600m~芝2000m
適性国:日本

-----母母父-----
ヘクタープロテクター
【欧州型】
大系統:ネイティヴダンサー系
小系統:ミスプロ系
適距離:芝1200m~芝1600m
適性国:フランス

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★レース分析★
※脚質の(数値)は、小さいほど前、大きいほど後ろの競馬。
※展開の(数値)は、小さいほど前残り、大きいほど前崩れ。

※LAPに表記している(数値)はバイアスを示す。
マイナスが大きいほど強いバイアスが掛かっていることを示す。
逆にプラスが大きいほど緩んだラップを示すことになる。

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①21'メルボルンT【中京(5日目)/芝2200(A)/稍】
相対指数(92)/絶対指数(97)
1着(-0.0)/上がり3F(35.2/5位)
脚質:逃げ(11.1%)/展開:前残り(27.8%/中)
後半長瞬型/準ポテンシャル戦
【LAP】2.14.6(+2.2/超スローペース)
12.9-11.3-12.1-13.2-13.1-12.5-12.2-12.1-11.5-11.5-12.2
(+0.7/-0.9/-0.1/+1.0/+0.9/+0.3/-0.0/-0.1/-0.7/-0.7/-0.0)
●前5F/L4L5/後3F(+0.3/-0.1/-0.5)

前5Fは62.6秒でスローバランス。ラスト3Fが11.5-11.5-12.2の準ポテンシャル戦。
レースタイプは後半長脚瞬発型の準ポテンシャル戦。
基礎スピード力は問われず、最速11.5秒と高いトップスピードの質も問われていない。
後半に分散したL5ロンスパの形だが、L3から更にギアが上がり瞬発力も問われている。
総じて二段階加速型のレースと呼んでいる。中京や中山コースにありがちなレースタイプなんだよね。


②21'プリンシパルS【東京(5日目)/芝2000(A)/良】
相対指数(90)/絶対指数(95)
3着(+0.5)/上がり3F(34.3/7位)
脚質:先行(15.4%)/展開:前残り(21.8%/強)
後半瞬発型/準トップスピード戦
【LAP】1.59.3(+1.3/スローペース)
12.8-11.5-11.4-12.0-12.6-12.8-12.2-11.1-11.2-11.7
(+0.9/-0.4/-0.5/+0.1/+0.7/+0.9/+0.3/-0.8/-0.7/-0.2)
●前5F/L4L5/後3F(+0.1/+0.6/-0.6)

前5Fは60.3秒でややスローバランス。ラスト3Fが11.1-11.2-11.7の準トップスピード戦。
レースタイプは後半瞬発型の準トップスピード戦。
基礎スピード力は問われず、後半要素に特化したレース。最速11.1秒ということなので、高いトップスピードの質が問われている。L3地点が最速11.1で11.2-11.7となっているように、トップスピード持続力も明確に問われたレースで、東京コースらしいラップになっている。ギアチェンジ力も問われており、トップスピード戦における後半の三要素がしっかり問われたレースになっている。

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★21'ラジオNIKKEI賞について★

先行力があり、テンも速いタイプなので先行争いをする一頭になるだろうね。
ノースブリッジがかなり速いので、逃げ争いはせずに、先行脚質で落ち着くんじゃないかなとは思っている。
ラジオNIKKEI賞は前残りにやすいので、この先行脚質は武器になる可能性は高いだろう。
三浦皇成騎手なので…まさかの好位よりも後ろの競馬もあり得るかもしれないが…。

【父がモーリス】なので【日本(欧州)型ロベルト系】。
モーリスの父であるスクリーンヒーローが、このラジオNIKKEI賞の2着馬ということで、福島1800m適性をしっかり持っている可能性は十分ある。
これは、【父母父がカーネギー】の【欧州型サドラーズウェルズ系】が上手く作用している感じがする。
モーリスの実績からマイラーでスピード血統だと思う人も多いと思うが、【欧州型ロベルト系】×【欧州型サドラーズウェルズ系】ということで、個人的にはスピード血統というよりも、中長距離色強めのスタミナ血統が本質だと思う。有終の美を飾った香港Cが距離2000mにしての圧勝劇だったからね。

【母父がダイワメジャー】と【日本型Pサンデー系】。
【母母父がヘクタープロテクター】と【欧州型ミスプロ系】。
母父のダイワメジャーは1600m以下で活躍する馬を輩出しやすいPサンデー系で、割とスピード血統と見て良いだろう。
母母父のヘクタープロテクターは【欧州型】ではあるが、フランスのスプリント戦やマイル戦で活躍したタイプ。欧州型の中でもスピードのあるタイプと見ておくべきだろう。

【モーリス×(日本+欧州スピード型)】ということで、適性がどのあたりになるのかは結構難しい。
モーリスもダイワメジャーも距離1600m~2000mで活躍していた馬なので、距離適性には問題ないと思う。
個人的には中長距離のスタミナ血統であるモーリス産駒に、スピードや素軽さを補填させたタイプだと思うので、ややタフな良馬場~稍重馬場ぐらいの1600m~2000m戦が本質的になるんじゃないかなと思う。
父がロベルト血統なので重馬場や不良馬場もこなせる可能性は十分あるとも思う。逆に超高速馬場の1200m~1600m戦では本質的なところから外れるイメージかな。

血統面はラジオNIKKEI賞に合いそうなタイプだし、縦のポジショニングもマッチしそう。
欧州型の血統が強く米国型の血が薄いので晩成型タイプという推察はしているので、京成杯や共同通信杯は崩れてしまっているが、成長力が追い付いていなかった可能性を見ておきたい。
近走は体重も508kgまで増えて好走しており成長力が感じられる。
一脚型や一定型でのポテンシャル戦が未経験なので、実績的にまだ未知数な部分はあるが…。基礎スピードが問われやすいラジオNIKKEI賞でどこまで戦えるかが焦点になってくると思う。

斤量53.0kgはまぁまぁ恵まれていると思うし、評価はS判定(軸馬候補)~B判定(三連系相手候補)と、現状は幅を持っておきたいタイプかな。

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