22'ホープフルS/各馬考察①ガストリック
★基本データ+血統★
★ラップ&バイアス★
★脚質★
★総合評価★
新馬戦について。
馬場コンディションは、良表記の高速馬場。
開催7日目、Aコース7日目。
前半は「13.6-12.2-12.1-12.7」。
ペースバランスとしては超スロー。
1枠1番で最内枠からスタートは少し出遅れ気味で最後方からの競馬。
スタート直後の2角は「13.6-12.2」と加速ラップになっているので、内側を立ち回った馬が有利ではあるが、速度としてはかなり緩いし、内外によるスタミナロスというのはそこまで大きくはないと思う。ガストリックは最後方になったことで内を立ち回っているが、縦のポジショニングが悪すぎるので、2角の立ち回りに関しては良かった悪かったと判断するのは難しいところ。
向正面~3角「12.7-12.6」
3角~4角「12.6-12.2」
4角~直線「12.2-11.8-11.2-11.4」
向正面から3角のポイントは加速ラップとはあまり言えない。
3角~4角では加速ラップになっているので、内側を立ち回った馬が有利ではあるが、速度としてはかなり緩いし、内外によるスタミナロスというのはそこまで大きくないと思う。ただしガストリックの位置だと話は別だと思っていて、最後方大外回しだと距離ロスも大きいしスタミナロスも大きかっただろう。「ロングスプリント戦」とまでは言いづらいけどね。
スタートも良くないし、前半の縦のポジショニングも良くないし、後半の立ち回りもフィットしていない中で、2着に0.3秒差をつけたので明確に強い競馬をしたと言える。
大まかなレースタイプとしては「無酸素運動戦」なのでトップスピード戦。
2着のダニーデンは次走の未勝利戦で快勝していることを考えると素材の高さは見せた形。しかし課題も大きく残した一戦かなと。
前走の東京スポーツ杯2歳Sについて。
追切評価「A」。
馬場コンディションは、良表記の超高速馬場。
開催14日目、Aコース7日目。
前半は「12.8-11.2-11.2-11.5」。
ペースバランスとしてはミドル。
3枠3番で内目の枠から出遅れ気味。新馬戦もそうだがスタートが安定しない。
スタート直後の2角は「12.8-11.2」と加速ラップで2F地点も結構速いので、先行外回しの立ち回りは大きなスタミナロスを受けていると考えるべきだろう。ガストリックは中団後ろの最内を立ち回っているので展開としてはフィットしている。
向正面~3角「11.5-12.2」
3角~4角「12.2-12.0」
4角~直線「12.0-11.4-11.5-12.0」
先団が結構速いペースで飛ばしていて、向正面後半でも「11.5」と速いラップを刻んでいる。流石に3角地点ではブレーキを掛けている形になり減速ラップ。3角~4角もそこまでの加速ラップになっていないし、後半は直線ヨーイドンの瞬発力勝負になっている。ゆえに後半のコーナーによる内外でのスタミナロスはあまり大きな差はないと見ている。
ガストリックは前半の立ち回りが活きているし、距離ロスに関しても最小限。ダノンカイザーの強襲を凌いで勝ち切ったわけだが、インパクトとしてはあまり大きくない勝ち方に見える。調教も良く見えたので好調と言って良かっただろうしね。
基礎スピードの求められるレースでもそれなりに戦えるというのは良かったと思うが、新馬戦の方がインパクトはあるし、スローからのトップスピード戦の方がタイプとしては合うんじゃないかな。
今回のホープフルSについて。
やはり課題はスタート。出遅れて後方からの競馬だと中山コースでは致命的になる可能性が高い。序盤のポジショニング想定でもやはり「後方」という位置で想定すべきだと思うし、ここはネックになる部分だと思う。
また新馬戦と東スポ2歳Sのレースを比較しても後半特化型にシフトした競馬の方が良さそうだし「トップスピード戦」の方が向いていると思う。今の中山コースだと良馬場でも時計の掛かる馬場だし「有酸素運動戦」になってくるはずなので、スタミナ型の競馬が求められるだろう。
「縦のポジショニング」「有酸素運動戦の不安」を考えると、予想印で◎を打つのは難しいタイプ。
一応重賞馬ではあるので、素材の高さを評価して「△」ぐらいは打つかもしれないが、それ以上の評価は難しいかもしれない。