22'スプリンターズS/各馬考察⑥ヴェントヴォーチェ
★基本データ+血統★
★注目レースのラップとバイアス★
★馬場・コース適性★
★脚質★
★総合評価★
ベストバウトは前走のキーンランドCか22'春雷Sだと思うので、まずは前走のキーンランドCを考察してみる。
スプリント戦にしてはちょっと特殊なラップになっている。というのも4F地点で11.8と減速しているところ。外差しが良く効くトラックバイアスだったということもあり、コーナー地点で大きく横に広がったことが影響しているだろう。
良馬場ではあるがタフ寄りのコンディション。札幌の洋芝ということもありパワーが求められた。ペースこそミドルペースに落ち着いてはいるが、トップスピードの質は中間的なものを求められており、ロングスプリント型の無酸素運動戦という形になっている。
21'TVh杯も4F地点で息の入るレースタイプで、キーンランドCに似たレースタイプになっている。キーンランドCよりも有酸素運動寄りのロングスプリント戦ではあるが、良いパフォーマンスを出している。共通しているのは明確に高速化していない洋芝の良馬場なので、馬場に対するパワーがある程度求められていると。
いずれのレースも、高速馬場のスプリンターズSで求められるようなレースタイプではないので参考にしづらい部分はある。
天気が崩れて思った以上にタフ馬場にシフトした時は、このレースが活きてくる可能性はあるかな。馬場がタフ寄りになってしまえばパワーを求められるコースだし、後半は割とロングスプリント型の競馬になる可能性も十分あるしね。
タフ馬場にシフトしてしまった方が良いとは言ったが高速馬場はダメなのか?22'春雷Sを考察してみる。
超がつくほどの高速馬場。レースタイプとしては、高質トップスピードの持続力が求められた無酸素運動特化戦。急坂のL1でも11.1秒と落ち切っていない。
個人的なイメージなのだが、タフ馬場による有酸素運動戦が得意なタイプの馬は、高速馬場ではいまいちなレースをすることが多いが、超高速馬場まで振り切ってしまうとパフォーマンスを上げてくることが多い。今回出てくる馬でいえばタイセイビジョンなんかもそんな感じのタイプだね。タイセイビジョンは、基礎スピードを質的に求められて対応しきれなかった前の馬を、後ろから捻じ伏せるような競馬。ヴェントヴォーチェは高い基礎スピードを駆使して、前目でハイペースに対応していく競馬なので、ちょっと違うタイプではあるんだけども。
この春雷Sは結構強い競馬だと思うし、速い時計にも対応出来ているのは好評価を与えたい。何より同舞台でのパフォーマンスというのが大きいね。
今回はテイエムスパーダやファストフォースといった快速馬がいるので、時計勝負になる可能性は十分ある。春雷Sと似たようなレースタイプになる可能性は十分あると思うので、レースタイプ的には◎の評価を与えたい。
脚質的には好位の競馬を主軸としている。
逃げ先行馬に、「テイエムスパーダ」「ファストフォース」「ジャンダルム」「レイハリア」「ナムラクレア」。
好位争いに「ウインマーベル」「メイケイエール」「サンライズオネスト」。ここに「ヴェントヴォーチェ」が絡んでいくかどうかだと思っている。枠番や並びによっては中団より後ろになってしまう可能性はあると思うので、前半の展開は大きなポイントになりそう。
もう一つ気になるのはローテーション。
休み明けの北九州記念、春雷S、函館SS、アイビスSD,キーンランドC。結構使い詰めているのでダメージが残っていないかどうかが気になってしまうね。
高速馬場のスプリンターズSは結構フィットすると思うし、重い印を打ちたいとは思っている。◎を打てるかどうかはまだわからないが、現状▲ぐらいを強く意識しておきたい。
「キーンランドC組は時計が遅いから軽視」みたいな感じで人気が下がれば狙いやすいと感じている。個人的にはキーンランドCよりも春雷Sを評価しているからね。