<「香港の次は日本」に備える⑤>目先の利益を確実に確保するための、ああ言えばこう言う。
余計なこと言わなければいいのに。
「だってお前らが、そう言っていたじゃないか!」
ああ言えばこう言うの布石になりかねない。
下手に挑発すると、ほんとうにそうなるぞ……。
入試時偏差値が高い大学や、入社試験時に卒業大学名で足切りを行っていた大新聞社など、上流なグループに属し、賢く人生を歩んできたであろう方々は、利害が伴った中国本土人の言い訳をリアルに聞くチャンスは、かなり乏しい。
彼らにとって、中国本土人の言い訳は「研究」や「分析」の対象にすぎない。ときにはエンタテイメントでさえもある。いずれにせよ間違えても腹は痛まない。
一方で中国本土人にとって、言い訳は利益確保に直結する布石だ。
もちろん理屈や道理、倫理はいっさい不要である。
もしあとから、対外的に理屈や道理、倫理などの必要に迫られたら、利益を確保した後に、適当に言い繕う。
ちなみに言い繕うときは、言い繕うことのみが目的なので、布石との関連性などおかまいなしだ。
尖閣デモ時、日系企業が焼き討ちに遭い、在留邦人の誰しもが、身の危険を感じていた最中に、「草の根」メールをのん気に自動配信していたのは、在中国日本国大使館・総領事館だ。
詳細は忘れたが、中国本土のどこかの田舎に、数千万円で図書館を寄贈する云々……。
外交は自国に利益をもたらすものではなかったか。そして外交に携わる人たちは、自国の営業マンでなければならない。
その給料の原資は税金だ。ODA(政府開発援助)だから自分の腹は痛まないといって、経費の無駄遣いは許されない。
10年後、20年後、いやいや100年後を見据えて営業しているなんて寝言をのたまえば、一般企業であれば、クビか左遷だ。
図書館やらODAやら、もらうものもらって、利益を確保した中国本土人に「納品後の対価」を求めたところで、回収できると思わない。反日デモで焼き討ちに遭い、領土を奪われつつあっても、前金もらわず納品し続けるなんて良いカモだ。
しっかり前金もらって、契約書を交わしても安心できないなら「申し訳ないが、やっぱり信用できないぞ」と伝えたうえで交渉し、人質なり物質なりを抑えてから、はじめて対等の付き合いができると確信している。
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