写真で楽しむ「ケの日、ハレの日」
個人で写真に関連したワークショップや撮影会などを始めてから今年で四年になります。参加者さんそれぞれの撮り方の引き出しを増やすお手伝いを目的とした撮影会や、自分の写真を紙にプリントする楽しさ、額に入れて飾る特別さを伝えるワークショップのほかに、フィルムカメラから始めた自分の経験を生かした暗室体験や写真展開催に向けたより実践的なものなど、試行錯誤しながらですがご参加頂く皆さんの声に背中を押されて企画・運営を続けてこられました。
昨年から続くこのコロナ禍で写真を取り巻く環境も大きく変化したことで今後の自分の方向性を常に考え続けてきましたが、先日開催した個展会場で見にきてくださったたくさんの方たちから頂いた「写真を見てなんだかホッとした」「私も自分の日常を撮ろうと思った」といった言葉が答えをくれました。
私にできること、続けていきたいことはこれまで通り自分の日常を記録することと、写真が日々の暮らしの中でほんの少しの安らぎや楽しみを与えてくれる存在であることをお伝えしていくことだと。それと同時に、今後はオンラインでもできることを増やしていきたいと考えてはいますが、感染予防を徹底した上で直接お会いするカタチをこれまで以上に大切にしていきたいと思います。
というわけで心機一転、レッスンやワークショップをご案内する時の名称を決めました。
写真で楽しむ『ケの日、ハレの日』です。
2019年にソニーイメージングギャラリーで開催した個展「ハレとケ」から取りました。ハレとは特別な日や非日常を指す言葉。反対にケとは普段の暮らしや日常を指す、民俗学者柳田國男が唱えた日本人の伝統的な世界観を表す言葉です。
これまで通り日常の中で写真を楽しむためのワークショップや撮影会や企画展のほか、写真を撮る人にとって「ハレの日」である写真展を開きたい方や写真を人に見せる時の見せ方、選び方を知りたいという方に向けたものなど、日常と特別な日それぞれの写真の楽しみ方をお伝えしていきたいと思います。