365日、毎日1つずつものを捨てた
部屋を片付け始めたら懐かしいものを見つけて思い出に浸ってしまって一向に片付けの手は止まったままーー。
よくある話ですが、私はいかにもその典型的な「捨てられない人間」です。数年開いてない本が邪魔ならそのまま開かずに捨てればいいものを、過去に読んだ際に自分はどう思ったのか、どんな影響を受けたのかを知りたくなって読み返していると、捨てるどころかその作家の面白さにもう一度目覚めて新しい本を買ってしまう。そんな本末転倒なことを繰り返す人間です。そりゃミニマリストにはなれない。
この1日1捨て習慣を始めたのは、去年の夏休み、隠居のような暮らしをしている人生の先輩が「毎日3つものを捨てたら少し家がスッキリした」と話していたことがきっかけでした。万年ミニマリストに対して憧れを抱いている私はすぐに感化されて「目の前の暮らしを楽しむためにも、余計なものがないスッキリした空間で暮らしたい」と1日1捨てを始めました。
新しいことを楽しむ余白を作りたいと思って物を捨て始めたはずでしたが、結局この1年は物を捨てるために過去を遡る時間とても多くなりました。特に小説ゾーンに入ったときは、捨てるかどうか決めるためだけに1冊づつ読み返していたので無限に時間が溶けました。衣服も誰とどこで買ったとかまで思い出しては懐かしんでいたので、改めて自分は懐古厨なんだなと思いました。
そして、365個のものを捨てたはずなんですが、ミニマリストの部屋には全然近付きませんでした。(多少はスッキリしましたが)
でも、多少なりとも1日1つは捨てるんだという意識を持っていたので、ただただ部屋の片隅で埃を被っていただけのモノたちに光が当たったのは良かったことだと思います。結局捨てなかったとしても私の中に新たな記憶として蓄積されて循環しただけでもいいかなと。せっかく一緒に暮らしているモノなんだから、たまには思い出してあげなきゃなあという気持ちになりました。たくさん循環させれば、記憶に強く残って逆に捨てようと思うものもあるかもしれないですしね。
まあ一旦は、1年やったのでしばらく休憩。でも意識的に捨てる気持ちは持ち続けたいと思っています。使わないものは捨てる、新しく何かを買ったら古い物を捨てる。そんな基本中の基本を今後も継続して取り組んでいきたいと思います。
おわり。