変なシリーズ:「不思議な家と僕がオバケになるまで」第二十一話
【前書き】
皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。
「悪魔と青年が紡ぐお話を、シリーズとして書いたら。」
二十一話です。
少しの間でも、お楽しみ頂けていることを願います。
【不思議な家と僕がオバケになるまで】第二十一話
「悪魔コンシェルジュ①」
作:カナモノユウキ
《登場人物》
・きつね 心の悪魔「アコ」と共に過ごしている青年。
・アコ 元夜更かしの悪魔、現在は心の穴を埋める心の悪魔としてきつねに寄り添っている。
・オバケ きつね達が度々見かける方、多分女性。
「…ねぇ、アコ。ここ凄いね、何と言うか…行ったことは無いけど、テレビとかで見る高級ホテルのロビーみたいだ。」
「ここの階のコンセプトらしいぞ?なんつーかコンチネンタルホテルだか何だかがモチーフだって聞いたぞ。」
床はペルシャじゅうたんみたいな感じで、天井にはシャンデリアに柱とか装飾品とか…あそこ凄いですよね。
本当のホテルだったら、あそこに居るだけでお金掛かりそうな雰囲気でしたよね。
「少し気になっていたんだけどさ、悪魔は人間の影響を受けたりしているの?」
「ああ、結構な。悪魔は本能とかそういったもんに忠実に生きててな、大雑把に言うとテキトーなんだよ。」
「…だから、何だって言うの?」
「ん?だから、芸術とか文化とかそういったもんに疎いんだよ。人間の繊細さがねーんだな!」
「なるほどね…そういった部分が人間と違うのか、見た目とか能力とかそういった事だけじゃないんだね。」
実はアコと一緒に居てずっと気にしていたんです、だってアコは僕の影響を受けているみたいだし。
他のと言うか、悪魔全体として人間との関係って言うんですか?そういうの、気になっていたんですよね。
でも人間は〝繊細〟で、悪魔は〝テキトー〟ってかなり分かりやすい違いですよね。
「そう言う事よ!さぁ!この階の空き部屋は…いち…に…さん、お!4部屋空いてるぜ!いいとこあっかな!」
「あるといいな…と言うかいい加減見つけないとね、二日目なんだし。…ん?アレって、フロント?」
「おう、〝悪魔コンシェルジュ〟がこの上の階以降をエスコートしてくれんだよ。ほら、横にエレベータあるだろ?」
「え!?アレエレベーター!?…何か、核シェルターの入り口みたいだよ?…どうやって開くの?」
「あれか?ゴウンゴウンって開くよ。あ、いや違うな。ガアアアアアアアだったかな。」
「…どっちでもいいけど、凄い音がしそうなのは分かったよ。…にしてもあの悪魔コンシェルジュさん動かないね。」
「〝悪魔コンシェルジュ〟は共通存在だからな、どの階にもいるんだぜ。んでどの階のヤツも同じヤツだ。」
「あの悪魔コンシェルジュさん、みんな…一緒?…どういうこと?」
「まぁ上がっていけば分かるさ!その前に、空き部屋の情報聞いて行こうぜ!その方が早い!」
「そんなことが出来るの?…便利になったね、不思議な家。」
「各階に技術やサービスの進化が垣間見れるだろ?まるで人間みたいだな!イシシ!」
アコの言う〝共通存在〟って何なのかその時は分からなかったですけど。
改めて、この場所の不思議さもそうですけど〝住人も不思議なんだ〟って。
あの悪魔コンシェルジュさんのお陰で再認識しましたよ。
…まぁ、今となっては僕たちも〝不思議〟なんですけどね。
続く
【あとがき】
最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。
どうも、誤字王です。
すみません。
何か今更何ですけどね、書いている時ずっと裸眼なんですけど。
僕凄く目が悪いんですよ。だから画面が大体霞んでます。
つまり、打った文書ちゃんと読めてない問題。
…稼げるようになったら、眼鏡作ろう。
…持っているんだけどね、もう合わないんですよ。度が。
では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。
カナモノユウキ
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