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変なシリーズ:「不思議な家と僕がオバケになるまで」第一話

【前書き】

皆様、お疲れ様です。
カナモノさんです。

「悪魔と青年が紡ぐお話を、シリーズとして書いたら。」
どんなことになるのか、一緒に見守ってほしいです。

少しの間でも、お楽しみ頂けていることを願います。


【不思議な家と僕がオバケになるまで】第一話
「ファフロツキーズブラックホール」

作:カナモノユウキ


《登場人物》
・きつね 心の悪魔「アコ」と共に過ごしている青年。
・アコ  元夜更かしの悪魔、現在は心の穴を埋める心の悪魔としてきつねに寄り添っている。

僕の名前は〝きつね〟と言います。今は物書きを目指すフリーターです。
ある日、夜更かしをした僕は心の悪魔〝アコ〟に出会い…割愛しますが命を救われました。
アコはそれを切っ掛けに僕の心に住むようになり、今はずっと一緒に居ます。
悪魔と一緒に住むなんて…本当、人生何が起こるか分からないですよね。
何が起こるか分からないと言えば…。



「この事態は流石に、想像を超えて来たなぁ…。」
「ああ、こりゃあれだ。〝ファフロツキーズブラックホール〟だな。」
「…え、ごめん。何それ、凄い初耳なんだけど。」
「知らねーのか?空からよく分かんねーもんが降ってくる現象があんだよ。魚だの血だのが降る時もあんだがな。
最近ではブラックホールまで降ってくるようになったんだってよ、変な時代だよな~。」
「…なるほど~…とはならないし、どうする?…アパート、無くなっちゃったよ?」


そう、今まで住んでいたアパートが無くなっていたんです。
そりゃもう綺麗に更地になっていて、そこに建物があったのかと思うほどでした。



「え?あぁ!やべえ!住む所なくなっちまった!」
「そんな現象で、建物とかが無くなるなんて…住んでた人たちは大丈夫なのかな?」
「大丈夫じゃねーか?ブラックホールにはホワイトホールがあっからな。今頃住人もろとも吐き出されてんだろ。」
「そっか、なら良かった。」
「なら良かったじゃねーよ!自分たちのことも心配しろよ!住むとこ無くなってんだぞ!?」
「それだよね…どうしようか。あ、ってことはしばらくアコは実体化出来ないね。」


アコは僕の中に住んでいますが、家に居る時や人目のつかないところでは実体化しています。
理由は実体化していないと、やり方が分らなくなるらしいです。…変なの。



「え!?マジか!?うわー、何とかしねーとよ!う~ん!」
「お金もそんなにないし…しばらくは野宿かな。」
「う~ん、う~ん…あ!そうだ!近くに悪魔の建てた家があんだよ!そこ行こうぜ!」
「悪魔が建てた家?」



――本当、人生って何が起こるか分からないです。
ということで、僕はアコの言う〝悪魔が建てた家〟に行くことになりました。

これは、そんな僕がその【不思議な家】に住むまでと
【オバケになるまで】の物語りです。

続く


【あとがき】

最後まで読んでくださった方々、
誠にありがとうございます。

元々この二人が好きで考え出した物語りが今までで四本ほど。
それでもまだまだ二人を見たい、そう思って「そうだ、二人に冒険してもらおう!」と思い立ち、のらりくらり考えていた物語り。

二人の歩みも、僕の歩みもゆっくりですが。
お付き合いして頂けると嬉しいです。

では次の作品も楽しんで頂けることを、祈ります。
お疲れ様でした。

カナモノユウキ


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