ITSUDATSUとはどんな会社か(3/5)
前回のインタビューでは人事・組織コンサルティングの現状と課題についてお話を聞いてきました。今回はITSUDATSUについて詳しく聞いていきます。
3.ITSUDATSUについて
3-1.ITSUDATSUは何を目指しているのか
村松:まず「ITSUDATSU」という社名に込められた意味や想いについて教えてください。
黒澤:ITSUDATSUとは逸脱をアルファベットにしたものですが、「逸脱」の意味は「常軌を逸した成長」と弊社は定義しています。
決して法令違反を助長しているという意味ではないです笑。
逸脱した成長とは自分自身の価値や本当の願いに気付かぬまま、いつまでも目に見えるスキルや他者からの評価を追い続ける様である膨張(水平的成長)ではなく、自分自身の内なる願いからくる進化(垂直的成長)のことをいいます。
誰しもが幼少期は良い意味で自分中心だったはずですし、自分を枠に押し込めようと思ったことはないはずです。
それが成長する過程の中で社会性を身に着け、忖度を覚え、妥協を覚え、自らの中に反応本音(無意識レベルのクセ)を作ってしまいます。
私も過去に反応本音での意思決定をいくつかしたことで、本来の自分自身の願いを忘れてしまい、いつの間にか自分自身の殻に閉じこもって苦しい思いをしました。
しかし、その過程で竹内さんと出会い「素っ裸な変態」という真本音を思い出したことで、自分自身の殻を破ることができ、その後、最も楽で最短な道のりで結果を出すことができたと思います。
こうした経験から、人生を送る中でいつの間にか作ってしまった自分自身の殻を打ち破ることこそが納得のいく人生を歩むために必要なことだと考えています。
そして、自分自身の殻をも打ち破り、常識に異を唱え、社会の足かせとなるルールを臆せずに破る人達こそが、企業といった組織だけでなく社会に変革をもたらすと確信しています。
そう言う意味で(?)、ITSUDATSUには「いつ脱ぐの?」という隠れメッセージも含んでいます(笑)。
いつ素っ裸になって自分が本当に望む人生を歩むのですか?という問いかけでもあります。
村松:ITSUDATSUで目指していることについて教えてください。
黒澤:ITSUDATSUは真本音度合いを高めることによって、組織や人を逸脱させることを目指しています。
そして、その「逸脱的成長」がどんな人であろうが、組織であろうが、再現性高く実現できるように、学問レベルまで引き揚げたいと考えています。
そのために組織や社会において、想いや意志、願いが強く、また人生に対して真剣でもっと組織や社会をこうしたいという気持ちが強い「要人材」を発掘します。
弊社が定義する「要人材」はエネルギーが極めて高い方々です。自然界でも温度のようにエネルギーは高い方から低い方へ移動します。
人間も同様に考えられ、元来エネルギーが高い「要人材」を発掘し、優先的に真本音度合いを高めることによって、組織においても社会においても周囲に刺激や影響を与えられるように支援を行います。
私は同業のリンクアンドモチベーション社の「たった一人の熱狂で組織は変わる」という言葉が好きです。
たった一人の真本音度合いの高い人がいれば、人事評価や組織体制などのハード面を変えることがなくとも、組織は劇的に変わることができるのです。
3-2.ITSUDATSUの事業について
村松:ITSUDATSUの事業内容について教えていただけますか。
黒澤:まずITSUDATSUの目指していることを踏まえると、組織や人を逸脱させるものであれば事業内容はどんなものでも良いと考えています。
現在は組織人事コンサルティングを中心に事業を展開していますが、これらの領域に拘っているわけではありません。今までの私のキャリアの経験から、まずは人事の領域において組織や人を逸脱させることを目指しています。
具体的には下記5つの事業を中心に展開しています。
・組織・人事コンサルティング
・最優先育成人材発掘・抜擢サービス“KANAME”
・採用向け要人材発掘サービス“KANAME Recruiting”
・個人向けポテンシャル診断サービス“KANAME Personal”
・個人向け要人材養成講座“KANAME Academy”
村松:”KANAME”、”KANAME Recruiting”、”KANAME Academy”、”KANAME Personal”のそれぞれの位置付けについて教えてください。
黒澤:”KANAME”は社内の要人材を発掘する事業です。
真本音度合いの高い人物を抜擢し、その人物を中心に育成を行うことによって組織を活性化していきます。
私は前職でビズリーチにいましたし、「採用」が組織活性においてどれほどの威力と影響力を持つかは理解していますが、採用せずとも今ある戦略で、「誰がその組織において最重要の人物なのか」を見極めることで、実は最短で組織活性化に進むと考えています。
どんどん労働人口が減る中で、今後ますます採用の難易度が増してきています。特に、優秀な人材は引く手数多であると思います。
だからこそ、今後は優秀なプロフェッショナル人材が数社在籍するという世界観と、社内の要人材をいかに戦略的に見つけ、育成していくかの方向へシフトしていくことと思います。
弊社のKANAMEのコンセプトは、「組織活性化や人の育成の問題に試行錯誤してきた」企業や人事の皆様にかなりご納得いただいています。
その方々は、「そうか・・・問題社員にばかり気を取られていたけど、こんなに向き合う必要なかったのか・・・・。もっと要となる人材にこそ向かっていければよかった」と口々に仰います。
人の育成に本気だからこそ、やはり問題社員もなんとかしなければと思うのでしょうが、やはり、人材育成にも「優先順位」が存在します。
「誰から育成したら最もその影響が広がるのか」の視点を持ち続けていくことこそ、これからの人事業界のスタンダードの考えになるはずです。
KANAME Recruitingは、昨年人材育成部門で入賞した「KANAME」の分析技術を採用の適性検査に応用した診断サービスです。
お客様よりKANAMEの分析力が好評いただき、社内の人材の発掘に留めるのではなく、社外から要人材を登用していきたいと言うニーズを多くいただき、社外の要人材を発掘するため、採用のシーンで活用できるように開発いたしました。
独自の分析技術により「私はこの会社で成長していきたい」と本心で望んでいるかの成長意欲そのものを数値化します。
また、その要人材がより自社で活躍、成長するための保有しているポテンシャルや成長を阻害している現在の癖や行動パターン・入社してからのマネジメントの指針を明示します。
“KANAME Personal”は”KANAME”を営業していく中で「自分が組織の中の最重要人物になりたい」との要望を社員の方からいただくようになりました。
これがきっかけで、個人のポテンシャルや伸ばし方を診断できるKANAME Personalの開発を考え始めました。
企業研修や個人向けのコーチングのみではサポートできる人数に限界があります。直接会うことができなくても、本来の特性やポテンシャル、それらの伸ばし方を伝えることができるサービスとなっています。
“KANAME Academy”に関しては、真本音などの内容を若手の方が知ることに価値があると思い開講しています。
組織・人事コンサルティングも”KANAME”もそうですが、一人でも多くの方の真本音度合いを高めていく上で、その真本音を伝えていくコーチが不足していることが事業のボトルネックとなっています。
そこで”KANAME Academy”では受講者の方が真本音度合いを高めることだけではなく、真本音を他者に伝え、影響を与えられるコーチを増やすことも目指しています。
※なお”KANAME Academy”と”KANAME Personal”について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
次回の第4話は、”KANAME”について詳しく説明します。