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7月21日は「烏骨鶏の日」
あいうえお
1+1=2
あいさつをきちんとしよう
ニワトリはしゃべれます
こくごのじかんは、あいうえおをならった。
さんすうのじかんは、たしざんをならった。
せんせいはいつも、あいさつをちゃんとしようといった。
がっこうでは、だれもニワトリがしゃべれるという、たいせつなことを、おしえてくれなかった。
「できればさ、お母さんとかお父さんとかには内緒の方向でお願いしたいんだけど。あ、いまの時代はお母さんとかお父さんとか、個別の名称を出したらまずいよね。離婚している確率が高いから親御さんって言ったほうがいいのかな?」とニワトリは言った。
ぼくはがっこうで、ならっていなかった『ニワトリはしゃべれる』ということをじぶんのへやにかえってきたときにしった。
せんせい、こんなにたいせつなことをどうしておしえてくれないんだ。
「君何歳? びっくりしたでしょ。うこっけいが急にしゃべってさ。世の中にはこちら側のつまり私みたいにしゃべれるうこっけいと、しゃべれないうこっけいがいるんだよ」
ぼくのかってもらったばかりの、学習机のうえにえらそうに立つニワトリは、ひろげたままのじゆうちょうの上にりっぱなくろいあしでたっていて、ぼくのじゆうちょうのじゆうさは、もうなくなったきがした。
「うこっけいってなに?」
ぼくはじぶんのへやなのに、ともだちのへやに行ったときみたいに、しずかなこえできいた。しずかなこえになるじぶんがすごくいやだった。
「あれー知らないか。まだ子供だもんね。うこっけいっていうのはさ進化したニワトリよ。漢字ではこう書くの『烏骨鶏』カッコイイだろ~?」
学習机からおりない、うこっけいにいやなきぶんがしたがいえない。
まっしろなうこっけいのまっくろなあしが、まだつかっていないまっしろなじゆうちょうをよごすんだ。
7月21日は「烏骨鶏の日」