5月6日は「コロコロの日」
歴史民俗博物館のこの湿度と独特な匂いは、他に例えようがないので、ここで筆置く。
と昔の偉い人が言っていたとかいないとかで、もうこの世には僕しかいないのではと思うほど静かな歴史民俗博物館にいる。受付のおばさんも静かすぎて、人形?
と思うくらいで、え? これもう始まってる? 人類をさかのぼる形の展示コーナーでこのおばさんの役割は令和のおばさん。令和のおばさん代表でここにいる人形かと思ったら、ちゃんとしゃべって、しっかり入園料をもらっていたので、歴史民俗博物館の展示はまだ、はじまってはいないようだった。
「土器にドキッ」コーナーを過ぎ、縄文時代の人がどんなものを食べていたのかが紹介されている。その隣に令和のひとがどんなものを食べているのかも紹介されていて、対比がおもしろい。
縄文 あわひえ
令和 ガリガリ君
縄文 栗
令和 ファミチキ
令和はやわらかいということが発覚。
次に楽しみにしていたリアルに動く人形のコーナーだ。そこには縄文の人の日常の動きがリアルな人形で再現されていて、見ていて楽しい。残念ながらここには令和の人の人形はなかった。いたら楽しいのに。
おや、あの人はゆっくりと何かを割っている。あれは……さっきのコーナーで学んだ栗かな? 道具をうまく使って割っている。
あ、あの人たちは狩りをしているのかな、棒の先に鋭い石みたいなものを付けて複数で動物を囲んでいる。これはなかなか迫力がある。
お、最後は家の中のシーンだな、あれは手に「コロコロ」を持って、なるほど先ほどの栗を割るときに出たごみを「コロコロ」できれいにしているんだな。縄文人もきれい好きなんだ。そいえば最近、最古の「コロコロ」が出土したってニュースで見たな。
一周回って、最後に受付の令和のおばさんにあいさつして出ようとしたら、令和のおじさんに変わっていた。
5月6日は「コロコロの日」