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ライティングを語る人の文章が、文法的にヤバくてヤバい

最近、毎日noteやメルマガを書ける人ってすごいよなあと思い、勉強も兼ねていろんな方のnoteやメルマガを読むようにしています。

「なるほど、そういう切り口があるのか」と勉強になったり、「こういう流れで本題に持っていくとわかりやすいな〜」と参考にしたり、どれも面白く読んでいるのですが、ふと、あることに気がつきました。

斜め読み(太字や箇条書き部分だけざっと拾って読むこと)しているときは気づかなかったんですが、一言一句ちゃんと目を通してみると、文法的におかしい文章がチラホラ。。

何が言いたいのかわからないし、主語と述語が呼応してなくて気持ち悪い。

職業柄、文章の添削ばかりしているので、その癖で気にしてしまった部分もあると思います。でも、それにしてもひどいなって感じ。

ライターを名乗り、文章を教える立場の人がそんなレベルなんて、正直悲しい。

論より証拠、ということで、直近見かけた変な文章の一部をご紹介します。
(引用符つけてますが、個人が特定されないように内容は修正してます……。)

前回は、「お金の使い方」の話をしましたが、もう一つ洗脳されてるのが、「お金を貯めるには収入を増やさないといけない」という罠にはまっている。

↑述語どこいった??

それでも、どうして継続してメルマガを配信することが、できるようになったのでしょうか?

↑読点の位置がおかしいです笑

そのショップの店員さんから 「私にもいろいろ教えてほしい〜」 みたいなことを言ってこられたんですね。

↑????

信じられないかもしれませんが、こんな文章ばっかりです。ちなみにこの文章はすべてプロのライターさんで、スクールで講師もされている方^^

おそらく、文法の知識がないわけではなく「言葉」や「文章」に対してこだわりがないんだと思います。だから、セルフチェックも曖昧。

彼ら彼女らにとって文章は「稼ぐための商売道具のひとつ」であって、手入れをする対象ではない。大事なのは「文」よりも「内容」や「発信量」なんだろうな、と、想いの無さがひしひしと伝わってきて、悲しいような、苛立つような……。

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コンテンツマーケティング全盛期。
薄っっぺらい無料コンテンツが大量に出回っているので、競合との差別化を計るために必要なのは文法うんぬんではなくその人自身の想いやストーリー。

どうせ「ながらスマホ」で読まれるから、文章が少しくらい変でも意味は伝わります。

例えばさっき使った「差別化を計る」という言葉。
正しくは「図る」なのですが、、「計る」や「測る」でも意味は伝わっちゃうし、読み手の90%は間違いに気づかないor気にしないです。

実際、「漢字ちゃうやんけ!」と突っ込んでくださったのは1%もいないと思います、おそらく。

先ほど引用で載せた文章も、日本語的にはだいぶヤバいけど意味はなんとなく伝わるはず。

言葉とか文法とかそんな細部にこだわるよりも、毎日更新やストーリーの設計の方が、ビジネスって意味ではずっと大切。

それは私も、わかっているつもりです。

そもそもWEBライターなんて、文章力がなくてもできます。

文章力よりも大切なのは、読み手のニーズを汲み取って、必要な情報を過不足なく丁寧かつ端的に伝えること。それができればWEBライターになれるんです。

「え〜、この人が…?」と正直思っちゃうくらい、文章が上手ではない人がWEBライターとしてまあまあ稼いでいるのも知っています。

だから、ライターさんから納品された記事で、前後のつながりが若干おかしかったり、言い回しに違和感があったりしたとき、「まあ、このくらい気にしなくていいか」と考えたこともあるのですが、私はライターとして、それはできませんでした。

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私は、「神は細部に宿る」という言葉を大切にしています。

WBCで日本代表を優勝に導き、MVPも受賞した大谷翔平選手がここまで私たちのハートを掴み、感動させてくれたのは、彼がしっかり細部までこだわっているのも一つの要因です。

勝敗に関係ないからって、挨拶を適当にしたりユニフォームをぐちゃぐちゃにしたりボールを足で雑に扱ったりなんて絶対有り得ない。

挨拶も、道具の手入れも、全部必要だからやってるんです。

細かい所までこだわる人、売り上げとか勝敗とか関係なく律儀にやれる人が大成するし、感動を生みます。

ライターにとって、細部とは間違いなく文法や語彙です。

「聞く」なのか「聴く」なのか。「大事」と書くか「大切」と書くか。
こんな細部にもこだわれる人じゃないと、美しい文章は書けません。誰かを感動させたりできません。

日本語は本来、すごく美しいもの。(と、私は思っています)

今回例として引用したライターさんたちを非難するつもりは毛頭ありません。売るためには細部にこだわるよりも優先事項がある、そういうマーケットなんだもん、しょうがない。

それでも私は、基本的な文法はもちろん

  • 漢字やひらがなのバランス

  • 言葉の響きや語感

  • 細かい言葉遣いの正誤

  • ぱっと見でのわかりやすさ

  • 句読点の位置etc…

にまでこだわるライターでいるつもりだし、このこだわりが無駄なはずないと確信を持っています。

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「ライティングを語る人の文章下手くそ」という特大ブーメラン。

どうせ伝わるからとか、読者はそこまで気にしてないとか、そういうことじゃなくて。むしろそんな暴論は、「どうせ売れるから適当でいいでしょ」ていう、いずれ売れなくなってしまう商売の考え方と一緒。

全然美しくない。

だからもっと、真剣に日本語を学ぼう。(自戒も込めて。)

余談

当たり前ですが書き手の文章レベルが下がれば、必然的に読み手の文章レベルも下がります。

私たちは普段読んでいる文章の下位互換しか書けません。少なくとも、読んでいる文章よりも上手い文章が書けるはずがないんです。

だから、このまま「テキトー文」は蔓延していけば、日本語はどんどんおかしくなっていきそう。私はそれが怖い。

でもじゃあ、一体どうすれば日本人の文章力が底上げできるか。
実は私はこの答えが出せていません。

あ〜〜〜〜どうすればみんなの文章が上手くなるんや。
変な文章を書く人を減らしたい、美しい日本語をこれ以上汚したくない。

なので私の人生のミッションに、「日本人の文章力を底上げさせること」を加えました。4649

余談2
こんな偉そうに語っておきながら、このnoteに誤字があったら恥ずかしいな。もしあったらこっそり教えてください。orz

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