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抱っこをしよう

先日、寝る前に『ええところ』という絵本の読み聞かせをした。

読み終えたあと、「じゃあ、貴方のええところを言ってくね!」と宣言して、「優しいところ」「弟の面倒をたくさん見てくれるところ」「美味しそうに食べるところ」など、私が長男の良いところだと感じている部分をたくさん伝えた。

たくさんたくさん伝えたら、長男、嬉しそうにしてたな。可愛い表情してたな。よく考えると、良いところを改めて伝える場面ってあまりなかったかも。そういった機会を意識的につくっていかないとな。言葉にしないと伝わらないことってたくさんあるもんね。

そんなことを考えた後、「じゃあ、お母さんの良いところを1つ教えて」と聞いてみたら、長男がひとこと。

「ぼくのことを抱っこしてくれるところ」

ちょっと照れたような、なんとも幸せそうな、母からしたら「可愛いやないかーい」と思わずにはいられない表情で答えてくれて嬉しい気持ちになった。

でも、そのハッピーな感情と同時に、なんともぐっと心が動くような感覚に襲われた。

もう年長さんになった長男を後何回抱っこできるのだろう。20キロを超えてきているから、だいぶ重くなってきたけれど、抱っこを求められた時はできる限り抱っこしてあげたいな とか

いや、というか、抱っこを求められることもそういえばほとんどなくなってきたよな とか

子どもにとって抱っこをしてもらえることってそんなに幸せなことなんだ。知ってるようで知らなかったなー とか

なんだが心がぎゅっとした。

必ずや近い将来、抱っこなんてさせてもらえなくなるのだから、後悔のないよう行動あるのみ。

そうだ、抱っこをしよう。

求められたら「暑いよー」とか「今ちょっと忙しいから後でね」などの言い訳をせずに

たくさんたくさん抱っこをしよう。

そう誓った夜だった。

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