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#草花日記 02|菜の花

菜の花の黄色って、なんていうか「美味しそう」だし、「目から摂取する元気の素」って感じがします。

卵の黄身に少し爽やかさを足したような色、いい匂いがしそうだなと思ってしまう食い意地だけが立派なわたしです。


さて、noteは自分の家の中みたいなものなので、気合を入れて書くのはやめることにしてみました。(もちろん、時々気合を入れて書くこともありますが、少なくとも #草花日記 はゆるめにいこうかな、と。)

菜の花について文章を書く機会があり、菜の花にまつわる話を色々探してみたのですが、原稿に書かなかった話題を少し。



ナノハナ(菜の花)

わたし的に気になった話題は、「菜の花忌」。
「◯◯忌」というのは、「文学忌(ぶんがくき)」と言って、作家や俳人の命日にその人を偲ぶ日として制定されている日のこと。

その中でも、「菜の花」は複数の文化人にその名前がついているという珍しいお花です。

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一番有名な「菜の花忌」は、2月12日が命日の司馬遼太郎さん。司馬先生の作品に「菜の花の沖」という有名な小説があることから、「菜の花忌」の名前がついたと言われています。

司馬遼太郎先生は、黄色い花が好きだったそうで、書斎の前の庭には菜の花がたくさん植えられていたらしく。その書斎を含めたご自宅は、今は記念館になっていますが、「菜の花忌」の近い季節になると、黄色く輝く菜の花が来館者を迎えてくれるそう。


司馬遼太郎記念館って、東大阪市にあるんですね。知らなかった。素敵な喫茶も併設しているみたいなので、今年、行ってみようかなと思ってます。

司馬遼太郎記念館
〒577-0803 大阪府東大阪市下小阪3丁目11−18
https://www.shibazaidan.or.jp/
■開館時間:10:00~17:00(入館受付は16:30まで)
■アクセス:近鉄奈良線「八戸ノ里駅」下車 徒歩約8分

菜の花の沖

今は亡きうちのおじいちゃんは歴史小説が大好きだったんですが、その中でも司馬遼太郎が一番好きで、壁一面司馬遼太郎先生の文庫本シリーズが並んでいました。(今もそのままにしてありますが)
少し上の世代の経営者の方って、司馬遼太郎先生の作品のファンの方が多いなという印象があるのですが、気のせいでしょうか?
わたしもそろそろ読み始めようかなと思うこの頃です。


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そのほかの「菜の花忌」は、3月12日が命日の詩人の伊藤静雄さん
わたしはこの方のことを全然知らなかったので、(大好きな)Wikipediaで調べていたところ、”少年期の三島由紀夫にも多大な影響を与えた”とか、”萩原朔太郎から「日本にまだ一人、詩人が残っていた」と賞賛を受けた”とか、結構その時代の文学界隈で評価されていて有名な方だったんだな、と。(ちょっと教養が身についた気がしたので、調べてよかった(笑))

伊藤静雄さんは詩人としてだけでなく、教員を生涯続けていたそうで、いわゆる「二足の草鞋詩人」。パラレルキャリアの先輩だったようです。

伊東静雄さんに関して、この記事が面白かったので、ぜひ。


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そして、「菜の花忌」3人目は、日本独特な美のあり方を「わび・さび」と定義した茶の湯の始祖・千利休

3月28日(現在の暦)は利休の命日で、その頃になると「利休忌(=菜の花忌)」として、茶道の流派である裏千家・表千家ともに利休を偲び、利休にまつわる茶事をするのだそうです。

菜の花は利休が好んだ花だとか、最後に床の間にいけられていた花だとか、色々諸説があるようですが、とにかく好きだった花だということで、茶事で床の間にいけられたり、利休の命日ごろになると、墓前に菜の花が供えられるのだそうです。

今年、2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」は、まさに戦国時代であり、利休が生きた時代。まだキャストは発表されてませんが、おそらく出てくるので楽しみです。

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ここまで書いていて気づいてしまったんですが、調べててわかったのは、千利休は堺の商家の生まれ、司馬遼太郎先生は大阪出身、伊東静雄さんは長崎出身ですが、大阪で教員をされていたということで、3人とも大阪に住んでいた人だということ。何か必然があったら面白いなと思いつつ、ただの偶然かもしれませんが。

さて、そろそろ菜の花のパスタとか、お店でメニューが出る頃かもしれない。楽しみです。(やっぱり食い意地・・・笑)


<後日談>
京都の行きつけの居酒屋に菜の花のメニューが出てました。

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菜の花の辛子和え、辛さも苦味も抑えられてて、胡麻油の風味が美味しかったです。


また、菜の花は水が上がりにくく、首が折れてしまったので短くなったお花の部分だけをガラスのお猪口に。

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最後まで余すことなく愛でてあげられるのは嬉しいです。お花屋さんや飲食店には春が到来し始めていますが、外の世界の春はまだ少し先。

待ち遠しく思ってる時間もまた、いいものです。

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カナエナカ
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