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玉川可奈子の本棚

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私が読んだ本について、感想や思ひ付きをまとめたものをまとめました。
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2022年6月の記事一覧

宮脇俊三『最長片道切符の旅』(新潮文庫)を読んで

宮脇俊三『最長片道切符の旅』(新潮文庫)を読んで

 この記事に目をとどめていただき、ありがたうございます。
 久しぶりにブックレビュー、といふより、思ひつきです。どうか最後までお付き合ひください。

 私がこの本を読んだのは、大学三年生の頃でした。当時、仲の良かつたアルバイト先の鉄道好きの早稲田大学生(二浪した三年生)に薦められて手にしました。読んでみた感想はただただ「この宮脇俊三といふ人は、すごいナア」といつたところでした。
 また、「私も宮脇

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平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その五(終)

平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その五(終)

 六月の 地さへ裂けて 照る日にも わが袖干めや 君に会はずして (『万葉集』巻九・一九九五)

 暑い日が続きますね。熱中症にはくれぐれも気をつけたいものです。武漢熱よりも恐ろしいのは、熱中症です。
 どうでも良いことですが、私はいはゆる武漢熱のワクチンを受けてをりません。

 前置きが長くなりました。いつも見ていただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。
 スキが付くと嬉しいものです(付か

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平泉澄先生『先哲に仰ぐ』覚書 その四

平泉澄先生『先哲に仰ぐ』覚書 その四

 この記事に目をとどめていただき、ありがたうございます。
 どうか最後まで、お付き合ひください。そして、スキが付くと嬉しいものですね。一人でも見ていただけたら、有難く、忝く思ひます。前回の内容も、ご参照ください。

 さて『先哲を仰ぐ』中の、「維新の先達 真木和泉守」には、真木和泉守が楠木正成公と菅原道真公を尊敬されてゐたことが記されてゐます。菅原道真公のことにつきましては、『先哲を仰ぐ』の「至純

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平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その三

平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その三

 この記事に目をとどめていただき、ありがたうございます。
 前回に引き続き、どうか最後までお付き合ひください。

 前回、橋本景岳先生について記しました。特に、景岳先生は山崎闇斎先生の学問の系譜である崎門学から「忠孝」の精神を学んでをられたことについて、強調しました。

 ところで、私はまだその忠義・孝行といふ点を深く述べることはできません。何故なら、平泉澄先生は『先哲を仰ぐ』中の「維新の先達 真

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平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その二

平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その二

 この記事に目をとどめていただき、ありがたうございます。前回に引き続き、最後までお付き合ひいただけたら幸甚です。

 現在、「日本」誌上で、漫画家の森生文乃さんが「絵物語 橋本景岳」を描かれてをられます。その優しい絵柄と、わかりやすい内容に私の周辺の人たちも「とてもわかりやすく、面白い」と言つてをられます。私も毎回、とても楽しみにしてゐます。

 しかしながらその橋本景岳先生ですが、なかなか人物像

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平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その一

平泉澄先生『先哲を仰ぐ』覚書 その一

 この記事に目をとどめていただき、ありがたうございます。
 どうか最後まで、お付き合ひください。

 以前、「日本」に平泉澄先生の『先哲を仰ぐ』(錦正社)の新刊紹介を書かせていただきました。平泉先生に学ぶ者にとつて、『先哲を仰ぐ』のやうな大切な御著書を紹介させていただくことはとても名誉なことであり、有難いことだと恐縮しきりですが、ここでは『先哲を仰ぐ』について思ふところを思ひ付くまま、手短に、書き

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汐街コナ・ゆうきゆう『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』(あさ出版)を読んで

汐街コナ・ゆうきゆう『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』(あさ出版)を読んで

 この記事に目をとどめていただき、ありがたうございます。
 今回は、私が読んだ本について思つた書きますので、どうか最後までお付き合ひ下さい。

 かつて私は朝7時出勤の20時退勤で、土日も月上限3,000円の手当で出勤しなければならない組織に勤めてゐました。毎月の残業時間は、余裕で100時間を超えました。ひどい時では、月に2日しか休みがありませんでした。
 なほ、当時のストレス解消方法は、過食と浪

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