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チョコレート フレーバーホイールDARK SWEET

チョコレートの味わいを探す手がかりとしてのIICCT フレーバーホイール。まずはこのフレーバーホイールをひも解くべく解説をしています。

右上のFRUITYコーナーを読んでいない方はまずこちらから読んでくださいね。

ダークスイートのフレーバーホイールのゾーンは、黒糖やドライフルーツといった甘い風味のゾーンになります。フルーティーといってもフレッシュなフルーツの酸味と、凝縮したドライフルーツでは印象が異なりますよね。ブドウと、干したレーズン、フレッシュなブルーベリーとブルーベリージャムとか想像してもらうとイメージしやすいと思います。

カカオ70%とか60%台などのチョコレートで、砂糖とカカオのバランスからスイートなこのゾーンの印象が生まれることが多いです。またカカオそのものがお砂糖が入っていなくても黒糖やドライレーズンのような甘みを感じることもありますね。

それぞれの項目を見てみよう

境界線にあったプラム、ストロベリー、ブラックベリーはもう一つ前の記事をご参照くださいね。

RAISIN  ブドウの風味はレモンなどの柑橘に比べるとずっと甘みが強いですね。そんなフルーティーだけど甘みのしっかりある味わいはこちらになります。

PRUNE 生のプルーンの味わいは食べた人でないとなかなかわかりにくいですよね。日本でも生のプルーンは季節になれば出回りますので是非食べてみてください。西洋スモモの一種なのですが、酸味が少なく甘みと鉄分があるということを連想するような風味を持っていると思います。

MOLASSES こちらも日本ではあまりなじみがないですね。黒いドロッとした液体の黒糖のような感じです。砂糖を精製する際にでる廃蜜糖がこのモラセスなのだそうです。おからと豆乳の豆乳みたいな感じですよね。精製された砂糖にはない、ミネラル感や甘苦い風味。それがモラセスの風味と言えます。

WINEY 文字通りワインのような風味です。チョコレートを食べているとアルコールを感じるような、そしてブドウではなく醸造したワインを思わせるような風味を感じることがあります。そんな風味の場合はこちらを。

MULBERRY マルベリー。これもまたあまりなじみがないフルーツですね。日本語でいえば、桑の実。、、、といってもなかなかこれも馴染みがないかもしれません。木になるちょっと細長いラズベリーのような見た目の果実で、フランス語だとミュール(Mure)。コンフィチュールなんかをヨーロッパでは見かけます。ラズベリーより酸味が少なくブラックベリーにも近い印象があります。野性味のある渋みなんかも感じます。色でいくとダークカラーの紫のような色が、上記のワイン、プルーン、レーズンに共通しています。

DARK SUGARS  黒砂糖です。海外にいくと、茶色の様々なグラデーションのお砂糖が売り場に並んでいてとても楽しいです。色の濃いタイプになればなるほど、コクと苦みのような風味が甘みの中に混じってきます。そんな味わいを感じるものがこちらになります。

イメージ的にこのブルーから紫にかけての色合いを感じるフルーツや、黒砂糖などサトウキビを精製していないミネラル(雑味であり旨味である)を含むような風味、ブドウからさらに醸造したワインなどのアルコール類の風味、、そんな風味を感じるものがこの枠の特徴だと思います。

カカオそのものの甘みを感じるもの、甘苦い風味を感じるもの、そんな味わいを感じたらこのグループの風味だなぁと思うといいと思います。ただカカオには単体の味があるわけではないので、1つめに紹介した上部のフルーティー+ダークスイートの組み合わせ、ということはもちろんよくあります。口の中で溶けていく中で変化しながら見つかる風味もあるので、時間の経過の中でも見つけられるものもあります。

ぜひ自宅でのゆっくりした時間を過ごしている方は、チョコレートのフレーバー探しをやってみてくださいね。




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