郡上八幡、「本を読む・街を歩く」だけの小さな旅
キャップ用のテーブルと小さな折り畳み椅子2つ、中途半端なサイズのレジャーシートにコンビニのサンドイッチ、ノンアルビールにシュークリーム、そして何冊かの本。
そんな装備でデイキャンプと言っていいのかわからないけれど、オートキャンプ場へ。私たちにはちょっと広すぎるスペースにささやかなグッズを広げて、ずっと本を読んだり寝たり散歩したりした。贅沢。
そもそもは、涼しい屋外でゆっくり本だけ読めるようにしたいな、と思っていたことが発端。
家だと猫とか猫とか誘惑が多すぎるし、近くの公園は暑い。北の方の河原とかでゆっくりしたいな、と。
ただ、単なる河原だとトイレの問題があったり、意外と日影がなかったり、降りていく場所とかもよくわからない。(←調べる気がない)
なんせめんどくさがりの人間2人で行こうとしているので、車を停めたらすぐゆっくりできる場所があって、タープ張らずとも日影で、近くにトイレもあって、、、となると、オートキャンプ場で短時間で行けるエリア、、、。
いくつかの候補の中から、郡上八幡を選択。高速乗って1時間以内。
良い感じの小旅行。
ノンアルで乾杯。
レジャーシートと本だけなら公園で無料で過ごせるところを、1時間かけてオートキャンプ場まで行き料金を払って(今回は2800円)過ごすのは愚かだろうか?
否、この物理的距離が日々の暮らしからの心理的距離も作る。明方ハムの看板を見たり、吉田川を覗いたり、知らない街を散策する、そのちょっとした出来事があるからこその旅なのだ。
火も起こさない、料理も作らない、タープやテントも張らない、めんどくさいこと一切なしの、本を読んで寝るだけに集中する時間。
あっという間で楽しかった。
私はその夜ある句会のために、俳句の本をひたすら読んでいた。たまに、作句して。
草苺摘む摘まないで小競り合い 鈴餅
食べられるイチゴだ!と、興奮して採ろうとする私を制する夫。
よく考えたらそのキャンプ場の土地のものだから許可がいるのか。(そうじゃない
この草苺、食べてみても良いですか?なんて聞く人いるかな?
1年に2〜3人はいそうじゃない?
キャンプ場から川へテクテクと。
途中、ヒメジオンだかハルジオンだかのいっぱい咲く場所を通り抜けて。
キャンプ場の日影にいた時は肌寒いくらいにひんやりとして気持ちよかったけど、ひとたび日の当たる場所に出ると暑い、蒸し暑い。梅雨晴の空は容赦無く紫外線を降らす。大量の汗に水場の涼しさが少しだけ。
吉田川では釣り人がたくさんいて、意図せずともソーシャルディスタンスな立ち位置でそれぞれに釣り糸を垂らしている。
私たちは時々川面にきらりとはねる小さな魚を追いかけながら、なんの魚だろうね?鮎じゃない気がする。でもここ鮎の漁場じゃない?などと、無知識のまま当てずっぽうな会話を楽しんだ。
暑い暑いと言いながらキャンプ場に戻ると、またすぐひんやりとした空気とホーホケキョという声に包まれて安堵。
ウグイスの姿は見えないけれど、何羽かいるようだ。そこらじゅうで鳥の鳴き声が響いている。(同時に、なぜかダンプやパワーショベルの砂利を集める音も響いている・・・残念)
すっかり夕方までゆっくりして、夜の予定を思い出し、慌てて片付け。
周りはいつの間にかたくさんのファミリーでいっぱいになっていた。
みんな泊まりなんだろう、ガッチリとしたテントにバーベキューコンロ。良いね!
郡上八幡の城下町を散策したり、けいちゃんやホルモンを食べたり、吉田川に続くいがわ小径で鯉を見たりして街を楽しむ。
さて。
明日はまた、何をしようかな。
旅の詳細はこちらでも。