【夫婦日記】 頭痛の夫に寄り添わない
夫がまた2日間寝込んでいた。
いつもの偏頭痛。
「前頭葉が爆発する・・・」
と、情けない声を捻り出す。
ベッドの中は汗まみれ。
ヘロヘロの声で氷嚢に氷を入れることを指示された。
入り口すれすれ、たっぷりの氷を入れる。
夏だからすぐ溶けてしまうだろうな。
ひんやり気持ちいい、氷嚢って結構好きだ。
「じゃあ、出かけてくるね!」
私は夫の頭痛に慣れきっている。
そこにはイライラもなく、同情もない。
事実として受け止めた上の「やりとり」だけがある。
夫が丸々2日間を頭痛に費やすことを「もったいないなあ」と思いつつも、すぐに撤回する。
他人の時間の使い方に、あーだこーだ言っても意味がない。
その人が選んだ使い方だから。
(望んでないにしろ)
家を出たら夫のことはすっかり頭から抜け落ち、打ち合わせを2件終えて、帰り道にやっと思い出すのがいつものこと。
買い物行こうかな・・・。
夫は何か食べられるようになったかな。
いつも頭痛の後は何を食べてるっけ・・・。
スーパーのカゴを下げ、サクサクと生鮮食品売り場を通り抜ける。
夫が頭痛の日は、どうせ食事はとらないから自分も作る気が失せる。
今日はさっと食べられるものにしよう。
お弁当を温めるのすらめんどくさい。
今日はお寿司だ。
890円が値引きになっててちょうどいい。
カゴに入れ込んで、次は夫のための買い物をする。
夫はスナック菓子が大好きだ。
毎日食べている。
お菓子で体ができているのかな?ってくらい、食事よりお菓子が好きみたい。
私なら病み上がりにおかゆとか味噌汁が欲しくなるけれど、彼はいつもお菓子を食べてるな・・・と思い出す。
チョコパイ、
たけのこの里、
パイの実、
ハーゲンダッツのアイスクリーム、、、、
お菓子をたくさん買って、家に着く。
着いたら夫が起きてきて、
「まだダメかも・・・・」
と言いながらも、お菓子を発見して小さく喜んでいる。
しばらくしたらキッチンで袋を開けて、チョコパイをムシャムシャと真顔で食べていた。
あ、これでもう大丈夫だな。
と、ちょっと気が楽になる。
結局私は、気にしていないようでどこかで気にしているんだろうな。
お菓子を食べ出したら、復活の兆し。
私はパックのお寿司を食べる。
醤油を盛大にこぼした。
ネコがテーブルにやってきて、ゴロンと寝転がる。
夫は「ふぅ〜」なんて言いながら、アイスクリームに手を出した。
「元気じゃん。」
「いや、まだ、ちょっと・・・・(ムシャムシャ・・・)」
(元気じゃん・・・笑)
またいつも通りの毎日が始まる。
(この後、いい加減、病院行け!もう行く、絶対行きます・・・!という小競り合いをした。)
(↑こちらもぜひ)