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ネコなんて呼んでもこない


暖かくなってくると同時に、ネコが家庭内野良になる。


ネコたちは、冬は、薪ストーブのあるリビングに集まり、寝るときはフカフカの布団の中や上で寝る。

暖かい場所を求めてやってきた結果、人間のいる場所に必然的にやってくることになる。

いつも目の届く場所にいて、2人で丸くなってる。


4月、薪ストーブを焚かなくなってくると同時に、ネコたちはリビングに来なくなる。

布団の上も暑いのか乗らなくなり、部屋の角のキャットタワーの上とか下とか、人間の生息域から見当たらなくなる。

探してもいない、と思うと、階段の下にいたりベッドの下に潜っていたりする。

寂しい。


カリカリを食べる時だけやってくるのだけど、それだって気まぐれ。

こないこともよくある。


名前を知っているのか知らないのか、呼んでも来たり来なかったり。


我が家にやってきて3年半くらい。

こんな風に、常に気まぐれなネコたちだけど、3年半の中で本当に少しずつ、でも確実に、人間との距離は近づいていっている。(これでも)


この夏、ずっとベッドの下にいようとも、名前を呼んでも来なくても、きっと秋にはまた少しだけ、去年の秋より仲良くなれてる、そんな気がする。

じんわりとゆっくりと関係性を作っている、私たち。


早く秋が来ないかな。





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オゼキカナコ
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