あの時の自分を抱きしめてあげたくて
性被害にあったことがある。
大袈裟な、と思う人もたくさんいると思う。
私も今日まではそう思っていたし、「自分、悲劇のヒロインぶってるじゃん」ってずっと思っていた。
今日みたいに、なんでもない日曜日にふと思い出す。友達とスパに行って、すごく心も身体もゆるんで、ストレッチをしてさぁ寝よう、という時。
ちょうどマッチングアプリでいい感じになった人に、”会いたいなぁ”と言われて、”やりたい”ってことでしょ、と曲解している自分に気づく。(本当にそうなのかもしれないけど笑)
そんな自分に気づいて、あれ、私いつからこんなに捻くれたんだろう、と振り返ってみる。
思い当たることは2つあるけれど、もう過去のことなのに。あれ、もしかして、私まだ傷ついているのか、そう考えたら涙が溢れた。子供のように声を出して泣いてしまった。
あの頃の自分が泣いている。そう思った。
一つ目は、昔付き合っていた男性。
その時わたしは処女で、その人は初めて身体を許した存在だった。いわゆるデートレイプで、”No”といっても聞いてもらえなかった。この話は、長くなるので、また今度話すとして、問題はもう一つ。(話さないんかい!笑)
二つ目は、会社の同期だった。今は何事もなかったかのような話す同期。
わたしが勤めている会社は、研修のはじめ1ヶ月くらい、辺鄙な宿泊施設にみんなで一緒に泊まる。同じフロアに男女が部屋ごとに分かれていて、雑魚寝をするタイプ。その夜、わたしは下のフロアにある水道に、水を取りに行った。
下では数人の男性がお酒を飲んでいて、もうすぐ寝るつもりでパジャマを着ていたわたしは、少し居心地が悪そうに彼らの前にある水道で水を汲もうとした。
何か不穏な空気は感じ取っていた。グループの中の一人、水道の近くにいた彼は、かなりお酒で酔った目をしていて、絡みつくような視線を送っていたからだ。私のストレートな発言や、研修中に積極的に質問する感じを、彼が少し煙たがっていたのはわかっていた。
水を汲もうと水道に向かってかがんだ時、後ろからわたしの名前が呼ばれ、フードを引っ張られた。と同時に、お尻の部分に硬いものが押し付けられた。
彼の体温を後ろに感じ、その瞬間鳥肌が立った。
“え、なになに”すぐに彼から離れようとして、とっさに近くにいた男性の後ろに隠れようとする。
幸いにも、酔っ払っていた彼は、それ以上何もしようとはしてこなかった。
急いで2階の女子部屋に戻ったわたしは、部屋にいた数人にこんなことがあったんだけど、と話した。
ドラマチックにするつもりなんてなかったのに、不快感、強い力、恐怖、悔しさ、が蘇ってきて、話しながら子供のようにわーっと泣いてしまった。
つられて涙ぐんでいる子もいた。
彼が、少し鼻についた女性である”わたし”を屈服させたかったのか、それともただ性欲のはけ口にしたかったのか、理由はわからない。
研修中の出来事だったから、そのことを会社の人事に言うべきか、すごく迷って、結局言わなかった。”そんなことで”と言われたくなかったし、その彼は研修期間のリーダーを任されていて、なんだか言えなかった。
それが3年前の出来事。
もうあれから何年も経つし、ほかの人と付き合ったりしたけど、まだこんなにも鮮明に蘇るのか、と絶望した。
悲しくて悔しくて、あの時声を上げなかった自分が可哀想で。
あんな経験をしなきゃいけなかった自分が悲しくて。
力一杯抱きしめて、あなたは悪くないよって言ってあげたくて。
過去のことに縛られなくていいよって言ってあげたい。
(いつもこんな稚拙な文章に付き合ってくれてありがとうございます!noteを通して、当時浄化させてあげられなかった過去の自分を書いていくことで、皆さんとShareできて、心がすごく落ち着きます。これからもいっぱいありがとう)
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