【続報】陸上部保護者会、ついに解散させちゃったよ
9/17(火)、3学年合同お疲れ様登山もって、
長女が陸上部の部長を引退した。
この約3年間、振り返ると短かった。
もう引退かー、としみじみ思う。
長女にしてみたら、練習や大会は多分キツかっただろう。時々喘息の症状が出たり、ケガをして大会を棄権することもあった。
それでも彼女は一度も休みたいとは言わず、最初から最後までずっと楽しそうだった。親としては、もうそれだけで、何も言うことはない。
ある日突然アニメ「ウマ娘」に憧れ、意味もなく家の近所を全力疾走し始めた彼女も、中学校で念願の陸上部に入り、紆余曲折ありながらも、部長として無事3年間、見事に走り抜いた。
親から見ても、よく頑張った。
本当に、お疲れ様!
そして、忘れちゃいかん。
陸上部部長が引退するという事、
それすなわち、私が「陸上部保護者会代表」を引退するということである!!!
やったっ!待ってました!!!
さてうちの陸上部には、代々部長の親が自動的に保護者会代表となるという通例がある。
保護者会の代表になったものは、大会の差し入れの手配や集金、卒業生への記念品選定と購入、そして保護者間グループLINEの管理などを(たった一人で)行う。
なんだそりゃ、ですよね。
私は以前から、
「これ、本当に必要か?」の気持ちが人より強い。
基本なんでも「これ、本当に必要か?」と問い、必要ないと思うモノは捨て、必要ないコトはその都度辞めてきた。
今回、この「陸上部保護者会代表の業務」のすべてが、私の「これ、本当に必要か?」のアンテナに思いっきり引っかかった。
大会の差し入れは、そもそも選手自身が飲み物も軽食も準備してくるのでいつも余っていて必要とは思えなかったし、卒業生の記念品も、毎年下級生たちが色紙やプレゼントを用意するので、それで十分なのではないかという話が上がっていた。そもそも、知らない保護者が一人で選んで買いに行きラッピングしたタオルやペンをもらって、卒業生は本当にうれしいのだろうか?
私が1年間全く代表職の業務をしなかったとしても、多分誰も困らないだろうし、もしかしたら誰にも気づかれないかもしれない。
そんなことに、時間と労力を(一人で)割く必要があるのだろうか。そして、来年以降もこれを誰かが続けていくのだろうか。そんなの、無意味で、かわいそうすぎる。
なので勇気を出して「保護者会解散しませんか」と、一人学校で提案してきたのだ。
ここで大事なのは
「私は最後まで代表職を全うします」という事だ。
「私やりたくないのでやりませーん!」はさすがに大人としてダメだろう。今期は最後までやる。でも、来年からはもう、やめてやってくだせぇ。そんな提案だ。
4月の全体保護者会にて皆さんの前でプリントを配り提案し、その後保護者会に来ていなかった保護者さんにもLINEで同様の内容を送った。
もし、ご意見があれば遠慮なくお聞かせくださいと書いたが、5月の段階で反対意見はゼロだった。むしろ、逆に、多くの賛同をもらった。
やっぱり、みんなおんなじこと思ってたんだな。
特に1~2年生の保護者さんの「次に自分の子が部長になったらどうしよう…」という不安がすごかった。わかります。私もそうでした。
そんな提案があったとはいえ、この半年間、陸上部も保護者会も通常運転だった。ちゃんと大会の差し入れもした。そして6月に全道大会に出ない組が一足早く引退し、そして9月、最後の大会とお疲れ様登山をもって、正式に3年生全員が引退した。
さ、最後の仕事である。
焼肉を、食べよう。
陸上部は毎年この時期に、3年生お疲れ様会として焼肉食べ放題の懇親会を開く。その幹事が正真正銘、保護者会代表最後の仕事だ。
一瞬「懇親会しないで辞めてもいいかな~」と頭をよぎったが、「最後まで全うします!」と言ってしまった手前、ちゃんとやろうと思い直した。
ぜひ、焼肉懇親会は開いてあげたい。
なぜなら、毎年その焼肉のあと部員たちは、近くの大きな公園に行ってみんなでワーワー遊ぶのだ。それが青春って感じがして、めちゃくちゃ楽しいらしい。
長女は、去年そこで川に落ち、その勢いで水遊び用の噴水にも入り、びっちょびちょで帰ってきた。
「あれが中学3年間で一番楽しい日曜日だったわー。」と彼女は言う。
そんなに楽しいなら、ちゃんと幹事やろうじゃないの。久しぶりに、陸上部保護者会グループLINEにメッセージを送る。
LINEで懇親会を提案し出欠を取ったら、欠席はたったの1名で、それ以外の1~3年生全員が焼肉に参加してくれることになった。うれしかった。保護者は自由参加だが、4名が参加してくれた。その中には次期部長のお母さんもいた。
次期部長のお母さんからは個別にLINEをもらった。そこには、新部長の母になる事への心配と、保護者会代表になる事への不安が書かれていた。
私も返信する。
あの提案をしてから今まで、保護者会解散についての反対意見はなく、賛同してくれる方ばかりです。だから、このまま解散に持っていけると思います、と。
新部長のお母さんからは、本当にありがとうございますと何度もLINEが来た。
やっぱり提案して良かったと思った。
焼肉懇親会は、
和やかな雰囲気で始まり、和やかな雰囲気で終わることができた。
子ども達はみんなでゲラゲラ笑いながら焼肉を食べ、保護者たちはママ同士、これまでのサポートを労いあった。
食べ放題の時間もおわり、お店を出て、駐車場の隅に部員が集まる。
「旧部長から一言お願いします!」
と言われ、長女が前に出て話し出す。
「皆さん、今日はお疲れ様でした。」
20名程の部員を前に話す長女を見て、あ、ホントにこの子は部長だったんだな、と初めて思った。実は、部長らしいところを見たことが無かった。引退の日に、初めて見た。見れてよかった。目に焼き付けておこう。
新部長からも挨拶があり、最後にみんなで写真を撮った。みーんな笑顔で、とっても良い写真だった。
その後みんなは公園に移動し、仲良く遊んだ。長女は鬼ごっこで後輩に挟み撃ちにあい、転んで右半身をすりむいて帰ってきた。
鬼ごっこで負傷した受験生は、
それでも満たされた顔をしていた。
帰って来てから、
保護者会LINEにメッセージを送る。
今日解散!ではなく、一応最後にも再確認だ。あとで「聞いてなかった」「本当は反対だった」と言われないために、一週間の猶予を設ける。
それでも、結局一週間、私にLINEが来ることはなかった。その代わり、私のメッセージの下には、親指上げた白いニコちゃんマークみたいなスタンプが大量に重なっていた。
一週間後、最終決定を送信する。
私のメッセージの後に、3年生の保護者たちがこぞって「3年間ありがとうございました!」とメッセージをくれて、LINEグループを退会していった。
そして、3年生の保護者全員が退会したのを見届けて、私も最後にメッセージをおくる。
そうして、私も退会した。
退会した瞬間に、グループLINEが丸ごと消えた。
私も、正式に引退した。
私は、私が正しいと思ったことをしたけど、それが本当に正しかったのかはわからない。
本当は反対意見の人もいたのかもしれない。
言い出さなかっただけで。
言い出せなかっただけで。
でも、言い出すほど興味がない、または、言うのめんどくさいからいいいか、ともし思ったのなら、言い出した私の勝ちだ。
勝ち負けじゃないけど、思っていることを口に出し、行動に移すのは、けっこう大変な事なのだ。
きっと今回の事が、この先の部長とその保護者をたくさんの雑務から救ったに違いないと信じて。
こんどこそ、
お疲れ様、娘。
お疲れ様、私。
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