人は『幸せ』になるために『離婚』するんです
避けようとしている人ほど、接する機会に恵まれてしまうのはよくあること。20年も同じ会社に勤めて、アラフォー卒業間近になると、そりゃあ社内のあちこちに喧嘩した元上司や同僚もいるし、自分がチョンボをごまかしたのを知ってる奴もいたりしますよ。
そして、もちろん... 元カノも。
社内恋愛は3回していて、最後は今嫁で、初めては新人の時付き合った受付の派遣のコで、もう会社にはいない。問題は、28歳の時に付き合っていたミナコだ。彼女は今なお某支店で未婚のままバリバリ働いている。確かひとつ下だから42歳のはず。今嫁とも知り合いだから色々面倒だ。
その某支店にはできるだけ関わらぬようにとは思っているが、その思いが強くなるほど行かねばならぬ用事が発生する。そして、ものすごい嗅覚で自分の来訪を嗅ぎ付け、偶然を装って出迎えたり、お茶だししたり、わざと隣のテーブルで打ち合わせしたりと近づいてくる。
別にもう15年前の事だし、恥ずかしいという感情はないし、大人の対応はできるのだが、何が嫌かというと、要件が済んだ後とかで二人きりになると独特な質問をグイグイしてくるのだ。
ねぇ、シンさん、今更だけどなんで離婚なんかしたの?ワタシ全然信じられなかったの~シンさんが離婚だなんて。一体どんな人だったの、そのお相手の8歳年下の女性って。ワタシ、その人ゼッタイ許せない。
みたいな。
アラフォーにもなれば元カノ相手とは言えもうお互いイイ大人だ。本音建前じゃないが、嫌味⇔お世辞⇔社交辞令の境界線がよくわからないことが多々あり、正直なにがいいたいのかわからない。
結婚や離婚について話をするとき、離婚経験者と、そうじゃない人とでは、ひとつだけ明確な違いが出てくる。それは、離婚経験者は絶対に他人の離婚『理由』を触れようとしない点であり、離婚したことがない人はついついその離婚『理由』に興味をもってしまうのだ...未婚女性は特に→これが私にとって実にウザいのだ。
だからもう面倒だから、世界中の未婚女性と、既婚『未』離婚女性に告ぐ!なぜ人は離婚するのか?←それは、幸せになるためです。以上ー!
ちなみに...
アメリカは2組に1組が離婚するという統計を取り上げて、あの国は何でも裁判になるヒドい離婚社会だ!離婚が一般的で日常茶飯事だから当然のように離婚ができるんだ!と思っている人は多いのではないか。
それを言うなら、日本もすでに実は3組に1組が離婚している。知らない人に血液型を聞いたら『私はO型っ!』っていわれるよりも高確率で結婚したら離婚する可能性がみんなにあるわけだ。
さらには、結婚した人の4人に1人は過去に離婚歴があり、
もっとさらには、離婚した人の約半数はその後再婚している。
(しつこい...か?)
日本はアメリカに負けずと劣らない”高度な婚姻ダイバーシティ時代‘’に突入しているのだ。
誰しもアラフォーにもなれば、結婚すれば幸せになれる...というのは都市伝説であるということは重々理解しているだろう。逆に、あまり理解できていないのは、離婚がその真逆の構図にあるということだ。
現在配偶者がいる人も、これから結婚しようと思っている人も『離婚は不幸な人生の結末だ』『避けて通りたい不名誉だ』『世間体を考えたら絶対にできない』というイメージを強く抱いていているだろう。でも離婚経験があって今なお元気に暮らしている人からすると、まったく考え方が違う。結婚も離婚も再婚も経験した立場から言わせてもらうと...
結婚(初婚)は人生の難題への入口であり、
離婚は明るい未来への出口である。
冷静に考えてほしい。離婚はあらゆる夫婦の「現状の問題」を解決してくれるリセットボタンなのある。婚姻関係の無理な継続は「新たな問題の火種」を起こすだけではないか
ということで私は、友人・同僚・後輩等相手問わず、相談されたら一律でこう答えているー
『結婚しようか迷っている?ー
ならやめときな』
『離婚しようか迷っている?ー
今すぐ離婚しな』
ただ、この手の話をすると、必ずこういうことをいう婚姻左翼が現れる。子供のことを考えたら、離婚とかもうホントあり得ない!
↑ではなぜ離婚したカップルのうち、子供有りの比率が65%と高いのかを説明して欲しい。人間、精神的に余裕があるときは理想論を振りかざすが、危機を目の当たりにした際には意外と安易に自分の気持ちに素直になって、子連れだろうが離婚に舵をきるのである。
私みたく子供なしで離婚したカップルのほうが、むしろ離婚社会の中ではマイノリティなのである。ある意味驚きだ。
もし日本人が、離婚をしないという努力ができる民族なら、年間『20万組』以上の離婚はこの国で発生していないだろう。
この『20万組』って、もの凄い数字だ。石田純一ではないが、もはや『離婚は文化』である。だって品川区の人口より多くの人が毎年離婚を経験しているのですよ、それも毎年!
千葉でいうなら柏市、
埼玉でいうなら川越市、
神奈川なら藤沢市、
愛知なら豊田市の
全人口分の人数ですぞ!!
もっというと
鳥取県の総人口の半分だぞ!!
もうちょっと離婚が増えてしまうと、
島根県総人口と同じになっちまうぞ!!
いや、こういったらどうか?↓
日本国の全人口の1000人に3人が毎年離婚している。
(しつこい...か?)
ただ、
ここまで言っておいていうのもおかしいが、私も決して離婚を推奨したり、肯定する気はない。離婚はやっても1回までにすべきだ。
それよりも大事なのは、
世間体が...とか
子供たちが...とか
出戻りとかって恥ずかしいから...とか
そういう理由でイヤイヤ夫婦関係を表面的に継続するのが一番人生もったいないし、それこそが不幸だ。というのも本人達にその我慢の末にめぐってくる報酬・薔薇色の人生ゴールというのは一切何もないからだ。無意味に体裁を維持しているだけで、なかなか沈まないタイタニック船内でお互いをロープで縛りあって脱出しようともしない究極のドMカップルですよ、その人たちは。
ということで!
私は、
間違いなく離婚して幸せになれました。
人生の中で下した最良の決断は離婚でした。
今の幸せはあの時離婚が成立したからです。
と、胸張って日々言っています。
某支店での苦痛な打ち合わせが終わり帰ろうとした時、ミナコが寄ってきた。そして小声で囁いた。
このまえ、ユキちゃんが引っ越しするっていうから手伝ってあげたの。もうあんまり独身女性仲間がいないからねぇ~。で、どこに引っ越したと思う?サンチャなの!ビックリしてねぇ~早速ライライライ教えちゃった。凄く美味しぃ~!って喜んでだよ。でもなんでミナちゃんこんな場所分かりにくいお店知ってるの?って聞かれて私すごく焦っちゃったの笑。まさか『シンさんが~』とか言えないじゃない?
↑この女、絶対『言って』る...。なんか分かる。社内のあちこちでアラフォー独身女性仲間に間違いなく自慢げに『シンさん話』してるだろう。これは社内恋愛に係る税金だ。受け入れるしかない。
完
ー文中で紹介したお店ー
來來來
https://s.tabelog.com/tokyo/A1317/A131706/13001390/top_amp/
三軒茶屋の来来来(らいらいらい)は間違いなく、世界一うまいチャンポン屋さんです。皿うどんの細麺は必食です!
この記事は以下に集録されています!
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