[工芸の五月]「藍・初夏の装い展」藍のかおり工房
松本駅付近にある『浜染工房(藍のかおり工房)』で開催されていた「藍・初夏の装い展」を訪れた。藍染によって加工されたたくさんの作品が販売されている。風呂敷や服のほかに、マスクやシュシュといった小物もあり、色も深いものから明るいものまでさまざまであり、幅広い作品がある。落ち着いた雰囲気の中、藍色に囲まれて過ごすことができ、安らぎを得ることもできた。
店主の浜怜史さんに、藍染についての詳しい話を教えていただいた。藍染とは、文字通り植物の藍を用いて衣類を染めることである。藍の葉を細かく刻み、長い時間をかけて乾燥させ、その後水を入れて発酵させて染料とした「すくも」と木灰などを混ぜてさらに発酵させたものに衣類をつけて染める。写真は実際に展示してある染色道具と、すくもと灰や酒などを混ぜて発酵させたものである。
模様は、このような型を使ってその上から糊が含まれた液を塗り、染料につけてから水洗いすることによってつける。一枚目が型で、二枚目が型を用いてつけた模様である。
また、型を用いなくても、洗濯バサミやタッパーなどを使って特殊な模様をつけることもできる。一枚目が洗濯バサミ、二枚目がタッパーを使って付けた模様である。
ここでは、藍染を体験することもできるので、ぜひ一度訪れて、作品を目で見たり藍染を体験したりしてみてほしい。(F.M.)