近隣住民への配慮は空き家再生では絶対に必要
偉そうなことを言いますが、近隣住民への配慮は、綺麗ごとではなく、お互いの為に絶対に必要です。
空き家の再生・利活用をするのであれば、単純に収益性などの数字だけを追いかけていては必ず破綻します。
もちろん、空き家再生・利活用というのは、100%近隣住民に歓迎されるとは限りません。
例えば、誰も住んでいない状況の方が、静かで、かえって便利と考えている人もいるのです。
また、境界の問題もあります。
境界確定をしておらず、どこからどこまでが隣地の所有なのか分からないなんてことも、古い物件だとザラです。
なので、基本的に可能な限り近隣住民に配慮して、再生工事や利活用を進めることが望ましいです。
簡単な話、ちゃんと挨拶をして、工事で迷惑をかけてしまうことの理解を求めること、極力配慮して工事・利活用をするという姿勢を見せることが大事なのです。
ただし、誠意の限りを尽くしたとしても、どうしても理解してもらえない時も当然あります。
残念ながら、話し合いの通じない人がいるのは、仕方のないことです。
こちらが明らかに近隣に迷惑になるようなことをしているのであれば論外ですが、用途地域や法令にのっとり、近隣住民の平穏な生活を阻害することがないのであれば、そこはもう割り切って進めるという判断も必要です。
全ての人の顔色を伺っていては、何もできなくなります。
ただし、これは最終的な考え方であり、基本的には近隣住民に誠意をもって接していれば、ほとんどの場合は、歓迎してくれます。
そして、そうすることで、工事や利活用も円滑にするめることができ、応援してくれる人も増えてきます。
例えば、私が飯能市にて、14年もの間放置されていた空き家再生を手がかけた際、どうしても外壁工事のために、隣地建物の屋根に登る必要が生じたことがありました。
ここで、隣地所有者の承諾を得られなければ、そもそも再生工事を進めることができません。
この時、まず私は借家だった隣地の住民に会いに行き、工事でどれくらい迷惑をかけてしまうか、どんな利活用をしようと思っているのかについて説明した上で、所有者の方の連絡先を教えてもらいました。
そして、所有者の方に連絡し、全てを説明した上で、屋根に上らせて欲しいとお願いしました。
幸い、快諾して頂く事ができ、無事に屋根に足場を組んで外壁塗装が完了しました。
近隣住民への配慮が必要というのは、綺麗ごとではなく、そもそも配慮しないと空き家再生・利活用ができないという意味です。
それに、空き家再生を開始してから、近隣住民の方とは、頻繁に顔を合わせることになります。
どうせ顔を合わせるのであれば、仲良くなっていたほうが楽しいですよね?
割と、空き家の再生工事というのは、見ていて面白がってもらえることが多いです。
実際、私も空き家工事の前と後に、近隣住民の方に向けた内覧会をしたりしました(笑)
某TV番組の「劇的ビフォーアフター」のように、とても感動してもらって、嬉しくなるものです。
このようなことも、空き家再生・利活用の醍醐味ですね。
それでは!
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