ズーカラコラム①

 札幌出身スリーピースロックバンド、ズーカラデル。
 彼らがただのスリーピースロックバンドなのか、否か……。


 地元である札幌で活動し、2019年5月上京。東京での活動を開始した。札幌は“さつバン”という言葉が蔓延るほどバンドの多い街。中には略されるのを嫌う人もいるが、”さつバン“とは”札幌のバンド“のことである。そんなバンド溢れる街から期待を背負って上京。
 かの有名なスピッツと同じ事務所に所属。スピッツのボーカル草野マサムネが自身のラジオで彼らを紹介し、自身の主催する音楽イベントにも呼ぶなど、彼らを可愛がっていることはファンの間では有名な話。 
 そんな如何にも整えられたかのようにみえる彼らの周りだが、バンド(音楽)の世界とは難しいものである。そんな彼らの魅力について順を追って見ていきたい。 

 まず彼らの魅力は、キラキラとした華やかさは無いけれど素朴で聴く人の日常に寄り添いつつ寄り添いすぎない適度な距離感のある楽曲たちだろう。
 「東京に来たらモテると思ったがそうでも無かった。」とボーカル吉田崇展(よしだたかのぶ)が語るほど彼はキラキラのオーラを持った人ではない。同じくベースの鷲見こうたとドラムの山岸りょうもそのような華やかさを持ち合わせてはいない。
 最近では、若い女性ファンが騒ぐようなアイドルまがいのロックバンドも増えているがバンドに必要なのは見た目ではない。音楽の中身である。そういう意味ではズーカラデルは”音楽”で勝負していると言ってよいだろう。後に楽曲についても詳しく触れていくが、気になった人はYouTubeやサブスクリプションで検索してみるのも良いだろう。

 彼らはこれまでに複数のCDをリリースしてきているが、この度2020年9月23日にメジャーレーベルからCDのリリースが決定。そこで初めて、今までのCDはメジャーではなかった事に気付かされる。完成度の高さなどから今までのCDがメジャーだと思っている人も少なくないだろう。しかし、この度のリリースをメンバーは”メジャーデビューとは呼ばない“と言っている。

メジャーだろうとインディーズだろうと自分たちのやっている音楽に変わりはない。これからもこれまでと同じように自分たちらしく音楽をやっていくだけ。

 この考えが彼ららしい。メジャーレーベルからCDを出せるということはアーティストにとって、とてもめでたい話である。それをバンド活動の通過点と捉え、これを機に何かを大きく変えることなく進み続ける。そんな謙虚で前向きな姿勢が他とは一目置かれる理由のひとつなのかもしれない。

 これから彼らの活動や楽曲を振り返りつつ追っていき、彼らの魅力を更に深堀りしていきたい。

奏歩


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