ズーカラコラム⑤
彼らのライブは音楽家目線で見ると、とてもすごい。
3人のアンサンブル力に圧倒される。
ライブでのパフォーマンスでミスをしないのはプロとして当たり前のことであると思う。しかし、メジャーで活躍していてもそれが出来ていないアーティストも中にはいる。彼らはライブでイヤーモニター(音響チェックのヘッドホンの一種)を使用することが少ない。それでも二時間弱のワンマンライブで一秒も3人のアンサンブルがずれることが無い。3人のバランスが良いのは分かるが、音楽は細かいところまで合わせることは簡単な事ではない。
ライブのテンポ感を作っているのはリズム隊、ドラムである。しかしドラム山岸は自分のテンポについてこいというようなグイグイ感は出していない。ライブでは吉田が歌いやすく演奏しやすいように完璧に合わせてきている。そして、ベース鷲見もそこに自然と乗っかってくる。ドラムとベースが息ぴったり合わせているから、吉田は安心して歌い、演奏することが出来ているのだろう。ライブ中も、鷲見がドラムの方を向きそれに山岸が応え、真剣に合わせようとする姿を何度も目にすることが出来る。信頼関係の上に成り立つ音楽。筆者が彼らのワンマンライブを観た際、ドラムが一瞬たりとも狂わなかった事に感動した覚えがある。山岸は常に吉田や鷲見の様子を伺い、完璧に合わせようとしていた。音楽のテンポ感を作る重要な役割のリズム隊。一瞬たりとも狂わせないというその集中力にプロとしての覚悟を感じた。
また、彼らのライブはMCがなんとものんびりとした素朴な雰囲気がある。MCではメンバーが積極的に話さない為、鷲見が率先して話をしている。それに吉田が反応し、時々山岸が入ってくるといった形である。鷲見がボケると一瞬時が止まることもある(笑)。演奏中とのギャップに、ズーカラデルのMCが好きといった言葉も時々SNSなどで目にする。ライブとは、演奏は勿論、MCも見所だろう。アーティストの人となりがよく分かる楽しみの一つだろう。CDを聴いているだけでは伝わらないアーティストの魅力は様々なところにある。その魅力をたくさん見つけていくのは中々に面白い。今後も彼らの魅力を見つけ、様々な角度から発信していきたいと思う。
奏歩
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