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girl met boy and world

シンガーソングライター現役当時はアホほど持っていたノート、歌詞を書きたくなるような麗しいデザインの、いつでもどこでも書けるようにバッグに必ず入れていた、あいつらほんと不意に脳内支配してきてもうそれ以外考えられなくさせるくせに長いから忘れちゃうんだよ、小さめの持ち運べるサイズのアルバムも(昔で言うところのプリ手帳的な)、思い出なんてもんを片っ端から忘れてゆく生き物であると自覚しているが故のそれらの行動だったのか、もしかしたら歌詞というその時々の想いを音楽という形にしていたのもなるほどそれなのかもしれない、私は感情を形にしないと忘れてしまう、記憶を留める脳的容量が人より少ないのかそれとも毎秒ごとの細胞の生まれ変わりが人より速いのか、不必要な思い出は無意識のうちに取り込もうとしないのか知らんけど 、”もう忘れちゃったの?” と言われがちな人生だ、実際全部忘れちゃえ、と闇にダイブしてヒカリに救われ、ワンモア人生真っ只中な今の私が持つノートはこれだけ、少ねぇなおい、左の2冊に至っては今までのアルバムと、これからのアルバムだ、明るい未来をザ・コレクターズばりにコレクトしていきたい私の今日は完全に終わった夏、うっかりすると腹が冷えてゲイリーになる秋、穏やかな花曇りの休日、生が迸っていたgirlが出会った世界を振り返る。



写真立てを買ってもらったはいいけど入れる写真がないというか写真にしていない。ちゃんとした厚みのある、きれいな画質のツル子にしたい。エメから。

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前回の眠れる森、speenaの4枚目のシングルリリースから5枚目のタナトスをリリースするまでの間に、speena史上最高に手痛い大事件が起こった。細かいことは割愛するとして、結局、最終判断は私に委ねられたってことだけ言っておく。
私の人生の大恩人、speenaをデビューからプロデュースしてくださった周防彰悟さんとの別離、あれは大阪でのライブだったな、cuneさんと対バンだったか、リハ終わりから本番までの間にどれだけ悩んだか、考えたか、泣いたか。
電話の向こう、周防プロデューサー、いいよ、お前が決めて。
電話のこっち、私、胸が引きちぎれるとはこのことか痛すぎる、でも私、今日は歌います。

うん、わかった。あぁ、終わった。後悔なら多分にあった、今考えてもあの時の判断が正しかったかどうかわからない、それでも時間は止まってくれない、本番まであと何時間?決めなくちゃいけない、決めた、みんなが騒がしい、でもspeenaを観に来てくれたベイビーちゃんが待ってるよ、腹を、すぐ冷えがちな腹を、括らなきゃ。私が泣いてどうするの誰も救われないじゃない私は、歌わなくちゃ。
でも本番のアイアンタワーでやっぱり心中穏やかじゃなくなってきて、ステージの床を踊りながら右足が骨折するんじゃないかってくらい蹴った、蹴った、うっかりすると涙が出るから、心がダメなぶん体に痛みを分散させたかった。


あの日の私を抱きしめたい、そんなふうに思う時あるよね、あるでしょう。人生は選択の連続で、時にはじっくり考える時間もない、でも決めなくちゃ、言わなくちゃいけない、まだ本当にそうなのかもわからないっていうのに、白か黒かなんてのは人間には不向きだ機械にやらせろよ、それでも時間は止まらない。
東京に帰ったら、今までの世界が一変するだろう、それがどんなものなのかはわからないけど、大恩人に心からの思いの丈を伝えることが何より大事なことだって事だけはわかってた、伝えた、伝わった、だからこそ別れた後も新しい音楽ユニット(sunny-side up、周防さんとshelaっちと私)を作ってくれたし、結婚式にも出席してくれたし、ここだけの話、まだ鬱が抜けきれていない頃の浮上前によろよろと頼って、作詞の仕事をもらったこともある。
ネット上のくだらない噂では好き放題言われているけどこの方、私の、speenaの大恩人であり、愛の深い、男らしい、素敵な方なので、大好きなのでよろしくね。



speena初期、周防彰悟プロデューサーのおかげで私はたくさんの素敵な人達と出会えました。ありがとうございました。

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だいたい名もない新人アーティストが大きな歌番組に出演できたり、ドラマの主題歌やタイアップなんてものをもらえるわけがあるまい。あちらからでなくこちらからのラブコールには一体、どれほどの熱意と愛情、それを携えてあちこちの扉をノックしてくれる人達が、そして諭吉が必要だと?2ちゃんとかネットのいろいろをしっかり読んでいた私が言わせてもらうよ、speenaは多大に愛されていましたし、ビジネス的に言えばなんとか売れるように多くの人が頭と時間を使って駆け回ってくれたのです、3人娘の腹が減れば肉を与えてもくれました。
顔も名前も出せないちっさいケツの穴が何をわかったふうにスタッフや売り方について上から目線で物言ってんだって話。本気で心配してくれんならどうぞこっちきやがれってんだよavexだよ場所わかるでしょうって、いつも思ってたよ。



昔の写真ほとんど捨てちゃったけどこれはあった、ジュエルボックスの精霊。腕どこいった?

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girl meets TRICERATOPS・和田唱さん

ミュージックステーションでお会いした、TRICERATOPSさん。聴いてましたからほんと、Raspberryだいっすきですよ、お会いできる日が来るなんてね。番組が始まる前、登場する階段の手前に並ぶアーティスト達、speenaの前に素敵な3人メンズ。ボーカルの和田唱さんが私に、「赤いね」と声をかけてくれるけどよく聞こえない、聞き間違えて「若い?ですか?」と言うと今度はゆっくり笑顔で、「あ、か、い、ね」。あ、私の衣装ね!「はい!赤いです!!」ふっ、と笑われる。番組が終わったら大至急、友達に自慢しなくちゃいけないと思った記憶。

ちなみに番組終わり、最後にspeenaも無事歌い終わって、出演アーティスト全員集合ステージ上、だがしかし激混みで登れない私、あっでもシホちゃん登れてるいいな、カメラのあたりからプロデューサー、登れよ!!!とのジェスチャー、うんでも無理だよどうしよう、その時私の腕を掴んでステージ上に引き上げ、自分の目の前に立たせてくれたのも、和田唱さんでした。ねぇなに、かっこよすぎるんですけども。今でも落ち込んだ時や景気付けたい時にはトランスフォーマー聴いてます。ロケットに乗って、の彼みたいな彼氏が好みですし、ifみたいなラブしたいですし、夜空を見上げればGOING TO THE MOONしています。大好きです。


girl meets TUBE・前田亘輝さん

周防プロデューサーはよく私を二人飲みに連れて行ってくれた(宣伝とも言う)んだけど、そんなとあるバー?クラブ?芸能人御用達な?素敵な場所でお会いした、前田亘輝さん。お酒がお好きなようで、楽しそうに飲まれていたところにプロデューサー、ご挨拶的に近づく。カラオケがあったのでspeenaのスピーナを歌う。隣で静かに聴いてくださる。
「いい歌だね、バラードのほうが似合いそう」「あ、もとはバラードだったんです」「え、なんでアップテンポにしたの?」「ドラマの主題歌なのでドラマに合わせて」「ふぅ〜〜ん。」
あ、わかってくれる人だ、そりゃそうだよシンガーソングライターの大先輩だもの、きっといろんなこういうことも、もっとどえらいことも経験されてるんだろな。いつも笑顔の素敵な大人アーティストでした。歌通り、エロかったです笑


girl meets 神田沙也加

当時の恋人が松田聖子さんのツアーで演奏することになり、見学&勉強を兼ねてくっついてったらそこにいた、皆様もよくご存知でありましょう、神田沙也加ちゃん。初めて会った時14才?私が23才?なんかそのへん。すごくシャイだった、でもなんだか仲良くなった、連絡先を交換して、じゃあ遊ぼうよ!ってなった初デートが私の家に泊まりっていう、恋は盲目スタイル。いいのかい・・・♡?いやん。
その後もお泊りデートを重ね、一緒に回鍋肉を作ったり、曲を作って歌ったり、当時の私のブログに突如出演してもらったり、ライブや舞台をお互いに観て、恋に落ちたら3時間超え余裕の長電話(未だによ)、私が深海に沈んでいた時期もコンスタントに連絡をくれたな。
思い出すのも辛い過去を涙ながらに教えてくれた彼女を抱きしめたいと思って作ったタナトス(speenaの5枚目のシングル)は、みんなに愛される曲になったよ。
歌う時は、私に会いに来てくれたベイビーちゃん一人ひとりに、会えなくてもこの曲が好きな、どこかにいるベイビーちゃんに、世界のどこかで泣いてる誰かに、心のしおれた友人に、そしていつもサヤチ、あなたに。歌いかけてるよ。愛してる。



新しい私のこれからアルバム1ページ目には、親友がくれた誕生日プレゼントについてたリボン、20年もの、もう軽くヴィンテージじゃん。大切なこのリボンをアルバムに無理やり入れようとしたら破れちゃった。えーん。

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calm soul、スピーナ、ジレンマ、眠れる森。
speenaが始まって、第一の幕はここで降りることとなる(あ、私個人的に)。
TVショウなるものにたくさん出ることが出来た、TVの中の人、アーティストや俳優、有名著名人の方々にお会いすることが出来た(ピーター・アーツに至ってはナンパっぽいこともされた)、ドラマで自分達の曲が流れた、speenaという文字がお目見えした、世界に。オギャー、産まれたよ。
初めて人に音楽を作って提供するって素晴らしい経験も出来た、shelaちゃん、椎名法子(shiina)ちゃんにもラブを。


18の冬から抱き続けた夢がRubiiを経て大きくなり、ここへ来てしっかりと咲いた、そんな気がしていたこの頃。
これからどうなっていくのかな、そんな矢先に目の前の道にでっかい亀裂、でもほらやっぱりね、そうなったらなったで一緒に直してくれる人というのは現れるもので。
次はまたspeenaの音に触れていこう、私はあなたになりたかった、タナトス。



最後まで読んでくれてありがとう。好き!


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