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黄色いイチゴをよこせ

小さな頃はあの森にあったんだよ、デラウェアよりもう少し小粒な、薄い皮に包まれた黄色いぶどう、ぶ・・・ぶどう?ぶどう!イチゴじゃないや、ぶどうだ!!え、なんで今の今まで黄色いイチゴだと思ってたの私、ちがうちがうぶどうだよ、そのまま口に入れると大きくて咀嚼できないくらいのサイズの黄色いぶどう、そう、あれを大人になっても食べたかった、売ってなかった、森はなくなった、欲した側からすべて手にしたかった、私達はもっと、もっと欲しい much much more!!! と叫んでは、ねだるように舌を出していた17年前の私は26才、1stアルバムをリリースするには若干若さを失いつつあったけどシンディもべットも遅咲きなシンガーだからまあいっか、speenaのエゴロックという曲、黄色いイチゴの歌詞を訂正するにはもう遅いけどそれもまたラブいな、と微笑を浮かべる43才レディな私の今日はいつもより地球の重力を感じる、つまりは体がだるいのでがっつり有給を取って寝転がりノーパソ on 腹であの日の音に触れる旅に出る。



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もう術後2年経つのにまだ右顔面麻痺のせいで目の大きさこんなに違う、しつこい、未だに右目から涙が出ない。あと5年は目薬必須な予感だけどこれはこれで愛すべき私であるね。あら、あなたも愛してる?やだ、知ってる。



much much more!!! / speena

4(7). エゴロック

”ただただロックしたかった” とは、作曲ショーコ談。キッチュに疾走ミュウジック、ラブい。ラブい、を変換すると、ラブ位、になる、何度やってもなる、いいかげん覚えれマイマック。なんの体位だよ。
歌詞ならただただ欲しい物を並べただけ、で、なんでタイトルエゴロックにしたんだろう?思い出せない。なんていうの、その一瞬全てがわかった!と思って、じゃあその起承転結を述べよと言われると上手く説明できずに、なんでこういう答えになったんだっけ、となる思考の癖が昔から治らないんだよね。


こういう曲は演奏してて楽しいんだろうな、楽器のできない私には羨ましいぜミュウジシャン(一通り挑戦はしたんだ、ギターとベースとピアノとドラム)。
曲中、ショーコのアンディ風遠吠え(彼女のおうちのハスキー犬、遊びに行った時に私の股間にズボッと鼻を突っ込んできたエッチなboy)と、おもちゃのピストルとギターソロ(?)、てんこ盛り、speena盛り。おいしくお召し上がりください。



” ひとつ残らず全部 手に入れたらあたし

  次は何を欲して 祈りを捧ぐかしら”



目に飛び込んできた煌めくマテリアル、素敵な男の子とそのハート、こんな自分でありたいという理想像、大好きな人と死ぬまでラブくいられる未来、全てが欲しい。何も欲しなくなった時ってどんなだろう?愛猫とのラブい時間にこんなにも舌を出す私はまだ、その時を知らない。



5(眠れる森割愛、9). セルフドランカー

これだいすっき!小気味いいね。大人が聴くとスカッとする、バカこき下ろしミュウジック。デモは四分打ちのエアロビみたいな、ほんのり80’sだったな、振りもついてた、ラジオ体操みたいな動き。この曲は周防さん時代にレコーディングしたから、デモよりロック度あがってるな、ギターが好きな人だからイントロ、煌めくギターフレーズが劈いてくるね、まぁ考えたの私だけどね、天才、知ってる。
そろそろお気づきの方もいらっしゃるかしら、私は中高と吹奏楽部でトロンボーンを吹いていたので、ブラスが大好きなんですね。なのでこの曲も入ってます。


セルフドランカーってなんか作っちゃったんだけど、自分に酔ってるダサい人ってこと。みんなで夢物語、ちょっと疲れたからバカンスに海外行きたいね〜、うんうん行きたーい、海辺とかいいね〜って会話をぶった切るナンセンスライン
 ”あー私ダメだ、太陽アレルギーだから” 。



ん?カメラどこ?
シーン1「いわゆる普通の事柄を楽しめないこんな私・・・ふっ(悲しげな顔)
”はい、カメラ寄って!” (ほら、みんなが私に注目している、ふふ)
"はいカットー !”」
・・・現場、凍てついてるけど大丈夫?突如として始まったドラマクイーンの密着取材、企画構成ディレクターカメラマンそして主演、ぜんっぶあなたの。
いつも気遣ってるやんけ、たまにする夢見心地な話くらい自由にさせてよ、不幸も過多になると自慢。


「speenaってハイファイだよね〜笑」
あれは下北沢のライブハウス、知り合いのバンドマンに言われたっけ
(名前忘れた、向こうはこっちを知ってるけどこっちはおぼろげ、ここポイント)。
まるでハイファイであることがクールじゃないみたいな物言いに素直に頷けず、そんなあなたのバンドの音はローファイ、口癖は ”メインストリームとは” 、あぁなるほど、売れたいローファイ至上主義であるからか、avexってことにもなんだか奥歯に物はさまったような顔してたもんね、ミスチルのことも嘲笑してたっけ、要はダサいって言いたいのねOK。


「そうだね、だから売れたんじゃない?(あなたより)私、聴きやすい音が好きなの、多くの人に届けたいしね、リスナーもわりとそういう人が多いみたい、合致しててラッキーだよ」
・・・自分を大好きなあまり1ミリの変化も受け付けず、ただ売れる日を待ってタトゥー入れたり浮気したりしてるからあんたは負け犬ミュウジシャンなのよ。



” ああ ちっぽけな妬みを 押しつけないでくださいな

  あなたはすごい!と言えば 満足なんです か?

  死んでもいうか、バカ。”



嫉妬してる暇があったら己を磨け、不細工な顔がますます不細工になるぞ。明日は何の日?予定じゃなくて意志、どんな日にするの?そんな事、考えたこともないからあなたには朝も夜もないのよ、お酒なんて飲まなくてもあなたは普段から十二分に酔っ払ってるってことに気づいてないでしょう?ドランカー、どうでもいんだけど。




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愛猫・エメが腹に乗りに来ないのは、ストーブがついているから。ちぇ。




6(10). チュロリーズリング

speenaのデビュー前、ドラムのショーコとギターのシホはバンド ”MUCH-YO” をやっていた、その曲を一部、私がメロを作って交わってみたやつ。L7みたいにハードなロックね。すぴ曲は私の作るポップな歌ものが多くて演奏も難しかったから、こういう曲で本来の彼女達のカッコよさを見せつけたかった、あの日の私。


” 「嫌い」は何を守る為にあるの? ”


「好き」は自分を守る為にあるのだとしたら、「嫌い」は他人を守る為かもね、お前ロン。



7(11). キミだけのコト

どことなくPRINCESS PRINCESSっぽさを感じるのは、作詞作曲のショーコが大ファンだからだろうな。アレンジもspeenaじゃなかったかな、シンプルな歌ものはつづれおりも含め、そのまま演奏して形にしてた記憶。
デモを聴いて一目惚れ、歌詞を歌って胸キュウ、世界に潜って歌えば号泣、ライブでも泣かないで歌えた事なかったんじゃないかなぁ。CDでも泣いてるし。今の私なら録り直すけど、あの頃はこれでいい。


ボーカルブースで椅子に座って歌ってた、途中ラブスタッフのシモーンがショーコを中に入れてきた、カナコの聖域だやばい気配を消さないと、とブースの隅っこ、私の後ろでひたすら静かにしていたショーコ、の存在も忘れて世界に潜って歌い終え、現世(?)に帰ってきた私、振り返るとショーコが泣いていた、あはは泣いてるって言った私も泣いていた、なら同じ景色を見てきた、鳴らせたってことだ、グッジョブ。



” ふとした仕草も 夜明けに重ねたキスも

  全部捨ててしまえる様になったら

  それはキミだけの事 ”



私の心の中からキミを想う気持ちが消えたなら、二人の日々はキミだけのものになる、あの日の私も。だからキミの心は汚れないままだ、ねぇ汚れてよ、私のそれみたいに大好きすぎてぐしゃぐしゃしてくれたらいいのにさ、バスは空港に、二人はさよならに着いた。



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あと1曲、speena2001って曲でアルバム終わりますけどもね、もう疲れた。
近況報告と共に次回、お届けしたいと思います。
写真は誕生日大辞典より、この私について。最近音楽仲間とも遊んだ、みんなのも作って。わりに当たってるから、名刺代わりにもなっておもしろいの。

読んでくれてありがとう、すっき。


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