アメリカでもキラキラネームはお勧めしない?
今回は名づけの話。
私の希望(優先順)
1.日本人にもアメリカ人にも発音しやすい名前
2.できるだけ性別を選ばない名前(gender neutral)
3.漢字を充てやすい名前(夜露死苦ではなく←世代が… Ken健のような)
4.ハワイ語からとっても良いな~とも(ハワイ語の1音1音は日本語に近い)
彼の希望
1.一般的なよくある名前
2.あまり文化や信仰、信念を象徴しない名前
3.日本語の名前はミドルネームに
私の希望に挙げた点に”拘ること”に関しては・・即答で却下されました。
彼の希望2つの範囲で私の希望とも重なるような名前があれば良いようですが。彼の希望は絶対譲れないとのこと・・
私としてはミドルネームって殆ど使わないし、ミドルネームに日本名つけても誰にもその名前で呼んでもらえないのは寂しいなと思うのですが。
パートナーがそう考える理由として、アメリカでは名前で差別されることがあるから
20年後、どのような社会になっているか分かりませんが、少なくとも今でも人種差別はどうしても存在します。
彼が一番心配しているのは、名前のせいで就職が不利になること。
アメリカの履歴書で書いてはいけないこと、面接で聞いてはいけないことに以下のようなことが挙げられます。
1. 年齢
2. 性別
3. 人種
(顔写真も貼りません)
4. 婚姻関係・子どもの有無や予定(勿論扶養義務なども聞かれません)
5. 住所(州や都市名くらいは書きますが、詳細は書きません)
私が日本で転職活動していたころ、30代前半、パートナーは日本に来たばかりで一旦扶養家族でした。やはり、面接で
「扶養ってことは給料今より下げられないよね。。子どもの計画は。。」
といった空気を感じました。
アメリカでは一応このようなことを探るのは違法とされていますが、結局1~3は、顔を見て面接すればある程度分かってしまうけどなと思います。Linkdonという仕事のスカウトなどもあるビジネス用Facebookのようなものではみんな顔を出していますし・・
ただ、パートナーは2年に1度くらいのペースで転職していますが、毎回電話面接のみで出勤初日まで顔を出したことはありません。
話は逸れましたが、上記の「聞いてはいけないこと」は本人の能力以外で採用・不採用を決めてはいけない、という差別を防ぐための法律ですが、実際に差別がないわけではないようです。
かつて書類審査で落ちた黒人の女性が履歴書の名前を変え、資格を少なく書き換え再応募したところ、書類審査を通過し、面接に呼ばれるということが起きました。この彼女は人種差別として訴え勝訴したようです。
このような事件が起きてから20年、カリフォルニア大学バークレー校の調査によると同等の履歴書を送った場合、よくある白人の名前の応募者に比べ、黒人の名前の応募者は10%次の審査に進む機会が少なかったそうです。また一部の会社では、さらにその差が大きかったとのこと。
黒人の例が多いですが、ハーバードビジネススクールの記事ではアジア人にも触れてありました。
つまり、聞かれなくても「名前で判断」される場合があるということ。
ここまでは人種と名前でしたが、こちらはタイトルにも書いたキラキラネーム(bizarre name)
キラキラネームに関する調査は世界中で行われているようで、古いものだと1948年まで遡るのだとか。
社会的階級の低い家庭に多い名前だと人はネガティブな印象を持たれてしまったり、あまり一般的でない名前の人の方が犯罪率が高かったり、発音しづらい、スペルが分かりづらい名前の人は仕事を見つけづらかったりなど、様々な調査があるようです。
子どもの名前は親の価値観を表すとも述べられていますが、全てではないにしろ一理あるなとも思います。というか、名前が犯罪率を変えるのではなく、育った環境(価値観)が犯罪率に影響する場合の方が多いと思うので。
確かに、ハワイではハワイ語の名前を持つ子が多いですが、ハワイ語の名前をミドルネームにして、より一般的な名前がファーストネームになっていることも多いです。
このような実情から
「ミドルネームはユニークな名前でも何でも好きにつけたらいい。ファーストネームはバイアスが入らない一般的な名前にしたい。」
というパートナーの意向となったよう。
アメリカで育つことを考えると、彼の意見はごもっとも。
素直に聞き入れつつ、私も気に入る名前を見つけられたらと思います。