”現在”に生きる
足踏みセラピーの現場から。
まあまあ痛い、と評判(?)の足踏みセラピーですが、
痛みを感じることによっても大きな効能があるのだなと、お客様との対話の中に気づきます。
人には3つのタイプがあるように思います。
1)過去の出来事を反芻しながら生きる人
2)現在の感覚の中に生きる人
3)未来へ未来へと意識が常に先に進んでいる人
もちろんこの3つのタイプは一人の人の中にもすべて同居していて、
割合は時間の変化とともに常に変化していると思います。
過去に生きる人は得てして、ネガティブな出来事を反芻しやすく愚痴が多くなりがちです。(これは、危険を回避して生き残るための防衛本能)
未来に生きる人は活動的ですが、心ここにあらずで忘れっぽい。予定がないと不安になりやすい一面も。(これも同様に、未来への不安を払拭するための防衛本能)
いまここ、などという言葉がありますが、過去と未来を程よく意識しつつ現在の感覚の中に生きている人は傾向として幸福感が強いように思います。
とはいえこの傾向が強すぎると、現代社会のルールーの中で生きることは困難な面があったりします。(朝日を浴びるのが心地よくて会社に行くのを忘れちゃうとかね)
現在の感覚の中に戻ること。現在を生きること。
編み物や縫物、料理など、手を動かしながら何かを作るということは、人を”現在”に集中させる効果があるなあと思います。
手元のモノが体に与えてくれる感覚をフィードバックすること。変化するモノの現在の状況、今起こっていることを、脳がモニターし続けること。
そして”痛み”にも、その効果があるなと感じます。
足踏みセラピーでは、お客さまの体全体に足で圧をかけます。
どんなお話をしていても、凝ったり張ったりして痛みが強いところにくると、お客さまは話ができなくなります。特に過去タイプ・未来タイプの人で、顕著です。
その瞬間は、痛みの感覚に意識のすべてを持っていかれる。(これもまた防衛本能なのかもしれませんが)
ああ、この方はいま、意識が現在に戻ってきたなあと、足で圧を加えながらわたしは感じています。
痛みが去った後には、何を話しているか忘れてしまった、などという方も。
心配事や不安などは体の状態にも強く影響しますので、ごく短い時間であってもすべて忘れるということも、体をほぐすために役立っているのではないかと考えています。
足が離れれば、痛みはすぐになくなります。
帰りには体が軽くなっていますのでどうかご安心を。