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大切な人の大切なお産
つい先日、友人のお産に関わらせてもらった
https://note.com/kanae_note1/n/n0867996422d2
(お産を担当することになった経緯はこちらから)
彼女とは、私が広島に帰ってきて、
今の職場で働き始めてからの付き合いになる。
多分、6年くらい?になるのかな、と思う。
新しい職場で働き始めたころの私は、
別に職場に「ともだち」はいらないと思っていて、
職場の人と、べつに親しい間柄になりたいと思っていなかった。
当時の私は、
助産師として、
働くこともたのしみたいと思っていたし、
スイッチオフのありのままのわたしは、
100%仕事のことは忘れて過ごしたいと思っていた。
仕事以外の場所で、
仕事の話をするも聞くのもそんなに好きじゃなくて、
それがネガティブな話となると、言語道断だった。
やっぱり、
自分が生きる環境、身を置く環境、親しくする人は、
自分で選択したい。
周りのモノ、コト、ヒトに影響を受けやすいことを自覚しているからこそ、
大事なことだと思っている。
そんな私が、唯一プライベートでも親しくしていたのが彼女。
初めて「座りたい」と文句を言いながら立ち飲みを経験したり、
ベロンベロンになる彼女を介抱したり、
一緒に勉強したりもした。
おうちに泊まりに行ったり、来てもらったこともあった。
彼女との小さな経験の積み重ねで、
彼女の妊娠、出産には、特に特別な感情があった。
そんな彼女のお産。
彼女の人となり、
彼女の想い、
彼女の生活や助産観、
そして彼女のご主人のことも知っているからこそ、
お産に関わる上で、
彼女が大切に思っていることを
私も大切にしようと思った。
彼女の出産する施設と、私の働く施設が異なる中、
そして私の勤務もある中、
「場合によっては行けないよ」なんて言っていたけど、
なぜか、きっと私がお産を担当するんだろうな、と確信みたいなものはあった。
そして、
やっぱり彼女たちは私を待っていてくれた。
夜勤を終えて、彼女のいる産院へ向かい、
陣痛を耐えながら過ごす彼女と、
そんな彼女を静かに支える旦那さんの姿に、
なんとも言えない感情が込み上げてきて、泣けた。
そこから一緒に過ごした時間は、
私にとっては、本当に宝物のようで、
まるっとさらけ出して、預けてくれた彼女が愛おしくてしかたなかった。
きっと、
お産は彼女がイメージしていたものとは違っていたし、
彼女がバースプランに書いていたものとも違っていたと思う。
けど、
お産を終えて、彼女は「いいお産だった」と言った。
助産師13年目の私がこんなこと言うのは生意気かもしれないけど、
正直なところ、
たくさんの数のお産に関わりたいと思うステージはとうの昔に過ぎていて、
今は、まるっと見届けることができる少数の人の
お産を大切にしたいと思っている。
院内助産を経験して、
広島に帰ってきて友人や身内のお産に関わって、
そんな想いはますます増すばかりだなぁ、と
彼女との色々を思い出しながら改めて感じる今日この頃。
備忘録として。