助産師note 14
-お産のひみつ③-
今日は、陣痛が始まって赤ちゃんがうまれてくるまでのドラマチックなお話の第三話です。
「お産のひみつ①、②」の記事もありますので、是非読んでみて下さい。
お産のひみつ①②では、赤ちゃんの準備についてと、お母さんの産道の準備について書きました✨
今日はお母さん側の2つ目の準備の「娩出力」についてお話をしたいと思います。
お産のスタートに必要なのが「陣痛」です。
10分間隔の陣痛が始まるか、1時間に6回以上の陣痛が始まったところがお産のスタートです。
陣痛とは、子宮の収縮です。
子宮が収縮することによって、産道が柔らかくなり、開いていきます。
また、赤ちゃんの体勢が整っていきます。
このように、この3つの準備が揃わないと、お産が思うように進んでいかないのです。
ここからは、陣痛の素晴らしさについて書いていきます。
先程、お産のスタートの話をしましたが、お産が始まる前に「前駆陣痛」というものがあります。
規則的になる前の、予行演習のような子宮の収縮を前駆陣痛といいます。
お産が近づいてくると、ゆるやかな子宮収縮が始まって、下準備が始まるのです。
これにより、子宮の出口が少しずつ柔らかくなり、赤ちゃんも何となく体勢を整え始め、陣痛が本格的に始まったときに備えます。
この下準備にかかる時間は個人差があります。下準備が長いことにも、短いことにもちゃんと理由があるのです。
お母さんの体格や、赤ちゃんの大きさ、骨盤の形や大きさなどなど同じ人は1人もいません。
また、
陣痛は、お母さんの疲れや体力や赤ちゃんの状態などによって、強くなったりゆるやかになったりします。
エネルギーが摂れてなかったり、疲れが強かったりすると、ゆるやかに。
お母さんや赤ちゃんにとって、お産が早く終わる方がいいときには、強く。
強い陣痛が赤ちゃんにとって、強いストレスになるときには、やさしーく。そして、時にはなくなることも!
陣痛が始まることが、赤ちゃんの命に関わったり、産道を通れないときには、はなから始まらなかったりもします。
帝王切開を選択せざるを得ないとき、
お腹の中の状況や出てきた赤ちゃんをみて「なるほど!」と思うことは少なくありません。
臍の緒がびっくりするくらい短かったり、ぐるぐるに巻いていたり、推定していた赤ちゃんのサイズよりかなり大きかったり、、、と様々です。
どうやら、
人には、生まれる前からちゃんと自己防衛をするシステムが内蔵されているようです。
また、子宮の収縮は、緊張と弛緩を繰り返すので、陣痛は生まれる直前になっても必ずお休みがあります。
このお休みがあることで、お母さんの身体は次の陣痛のためにエネルギーをチャージできるのです。
驚く方もいますが、ほんの1、2分の休息の間に深く寝る方や、ホルモンの影響で快感を得る方もいるのです。
今から出産を迎えるあなたも、お産のときに心地よい陣痛の波に乗れますように🏄♀️