悲しみとあたたかさ
本日はじめての顕微授精・移植後の判定日でした。
昨日は、夫が職場の方から子宝守をいただいて帰ってきました。
夫も夫で、悩んだり相談してたりしてたんだな。
判定は血液検査です。
診察に呼ばれるまでの30分がとても長く、心臓の音が聞こえるくらいドキドキがとまりませんでした。
診察に呼ばれ、先生が検査結果の紙を出してくださいました。
結果は、hCG 2.3
本来2桁か3桁はほしいところ、と先生から言われました。
今後は、hCG値が上がってくることを期待して来週また検査するか、1つ胚盤胞が残っているので次の移植に向けて生理をこさせるか、と説明されました。
これはどういうことなのか、このときすぐには理解できませんでした。
何とか声を絞り出して、今後のhCG値の上がる可能性について質問しましたが、何と答えていただけたのか、正直はっきり覚えていません。
ただわかったのは、可能性が低いことだけでした。
この2択を今ここで決めなくてはいけないのかと、つらい状況になりました。
可能性がゼロではないのならと、いったん来週に再度判定してもらうことにしました。
診察を終えてももやもや、会計を終えてももやもや。
夫にクリニックの外で待機してもらっていたので、結果を報告。
泣けてきました。はっきり今回ダメだと言われれば、次への切り替えがまだできたかもしれません。(先生は悪くありません。)
夫からは、今回はあまり期待しないで次頑張ろうと言われました。
その言葉もそのときはつらく、何も答えることができませんでした。
帰宅後、涙がとまらないまま、仕事に行かなければいけないぎりぎりの時間に、私は夫に、今回は諦めていい?と半ばお願いするかたちで聞いていました。
今思えば、その考えに至るまでの経過がすっぽり頭の中になく、無意識のうちに、心の声が出ていたのかもしれません。
夫は、そうしよう、と賛成してくれました。
クリニックに電話をして(通話ボタンを押すまでも泣けて時間がかかりました。)今後の方針を変更したい旨伝えると、先生に確認をとっていただき、薬を全部やめて生理2日後に来てくださいと言われました。
薬を貼り替えたり飲んだりしなくてもいいんだと思うとまた泣けてきました。
私の決断に、気を悪くされた方がいたらごめんなさい。
少しでも可能性があるなら、お腹に戻った卵ちゃんに最後の希望をかけてもよかったのかもしれません。
ただ、私は今までのいろんな可能性に期待しすぎていたせいか、たぶんこれ以上期待するのに疲れてしまったんだと思います。
知識不足の私ですら、この検査結果が厳しいものであることはわかりました。
諦めることが選択肢の一つに入っていたのだから、なおさらでした。
こうして、はじめての移植が終わりました。
次は残る1個の胚盤胞の移植です。
涙でとれたアイメイクを直して仕事に行きました。
上司以外で唯一、不妊治療のことを話している職場の方から、お守りをもらいました。
その方も、涙を流しながら話を聞いてくれました。
悲しいけど、まだチャンスはある。
それでも、悲しい。
でも、まだ頑張りたい。
応援してくれてる人がいる。
周りの人はあったかい。
いろんな感情でいっぱいになって、心が引きちぎれそうになりました。
今日一日を思い出すのもつらいけど、この悲しみは忘れてはいけないとも思い、書いています。
つらいことも、時間が経つと、受け入れるために気持ちがちょっとずつ変わっていくから。
この苦しみがいつか自分のため、周りの人のためになる日がくるように、今日を忘れてはいけないと思って、今の気持ちを新鮮なうちに書きました。