島ぐらし18日目〜母を思い出す
先日の体調不良からましにはなっているものの、まだいつもの調子ではない。
覚悟していたはずなのに、生活環境をまるっぽ変えてしまうって、結構なストレスなんだと今更気づく。
仕事を変えたとしても、家に帰れば家族がいる。
それは大きい存在。
体調を崩してひとりぼっちの不安。
そんな時、亡き母を思い出した。
二人姉妹の私たちが結婚で家を出て、その後父が他界してから、母は孤独死の不安を言うことがあった。
関西のお笑いを身近に過ごしてきた私たち家族。
「大丈夫、そんな起こってもいないことを心配せんでも。その時はちゃんと片付けてあげるから。」と、かなりの冗談でそう言う母に言ったことがある。
ハハハ と笑う母の顔に笑みは無かった。
そんなに心配なのか・・と、その時も思ったが、
今日、その様子を思い出して、あぁもうちょっと言いかたがあったよなと思った。
その後の言葉や行動に、ちゃんと気遣いはしてあげられていたかな?安心は届けられていたかな?
子育てと仕事で大変だった・・と言うのは言い訳。
申し訳なかったな・・
親孝行、したい時には親はなし。とよく言われる言葉だが、
同じように思う年齢を重ねた世の中の子がきっとたくさんいるんだと思う。
仕事帰りにちょっと甘いものを買おうと思い、島にある商店に寄ってみた。
看板娘のおばあは100歳を超えている。
計算機をたたいてお釣りをくれる時に、真っ直ぐ私の目を見ながら聞いてきた。
「どこからきた?」
そしておばあは、昔、大阪に住んでいた頃の話をしてくれた。
「アパートと100万円くれるって言われたけど、島が良くて子どもを連れて帰ってきた。」
というような話だった。
「そら、生まれたところがいいよね〜」と私。
生まれ育ったところ、人生の大半を過ごしたところはやっぱりいいに決まってる。たぶん。
島で買うとちょっとお高めになるチョコパイが私の心を和ませてくれた。
そして、遠く離れた闘病中の姉とのLINEのやり取りで、また心が緩んでちょっと泣いた。
そんな夜。。