演奏に「表現」を加えるテクニック
心を打つ素敵な演奏をするには心に響かせる「表現」のテクニックが必要です。
楽譜にある音符をそのまま単純に鳴らすだけだとロボットが演奏する棒読みのような演奏になってしまいます。
では実際どのようなテクニックが必要のなのか、今回はなかでも基本的な表現テクニックをお伝えします。
強弱のコントロール
楽譜にはクレッシェンドやデクレシェンドなど、強弱記号が書いてあることが多いです。
その強弱に従うことがまずは基本なのですが、初学者の方の多くの方に見られるのは
クレッシェンドが出てくると、途端に大きな音を出している。
デクレシェンドが出てくると、途端に弱い音を出している。
例えば、このような強弱記号の場合
このようにクレッシェンドに差し掛かった途端音が不自然に強くなる。
すでに強いのでピークで強い音にしたい場所も同じくらいの強さになってしまう。
このような強弱記号の場合は、前からの流れに沿って徐々に強くしていったり、徐々に音を弱くして元の強さに戻していきます。
このようにするために指先でよくコントロールをして音を出さないといけないです。
「そのようにしてるつもり!」
の方も多いですが、実際になっている音と求められている音が違う場合があります。
身体的な指先の感覚だけではなく実際に聞こえてくる音に意識を向けて調節しましょう。
休符で十分にお休み・ブレスを正しくとる
よくあるのは、休符をおろそかにして次の音、次のフレーズへ無意識に急いでしまうこと。
頭の中では休符の間に次の音を準備しているので、脳内で準備完了になった途端弾き始めてしまうということがあるようです。
休符は次へ向かうためのエネルギーチャージ!そのような「間」であることもあります。
一つの終わりの余韻の静けさの時間でもあります。
次への期待を高めるための「間」であることも。
歌と同じくブレスを意味する休符もあるんです。
これらの休符を正しい拍の分取ることで、聴き手は置いてきぼりになることなく、心地よく音楽を共有できるのです。
音の質にこだわりを持とう
ここはこんなイメージだな・・こんなふうに弾きたいなというものがありますか?
そのイメージ通りに弾くために
・なめらかに弾きたい
音と音の間に一瞬でも音の切れ目がないように横に繋いでいくように優しく弾いていきます。
次の音がなったら、もしくは鳴る瞬間に前に弾いていた指を優しく離す感覚です。
・強くかっこいい音を出したい
上半身の重さ、腕の重さを指先に乗せるようにして瞬発的に素早く鍵盤を押すように弾きましょう
・軽やかなステップのようなスタッカートを弾きたい
足の爪先でチョンチョン歩くようなイメージで、指先だけでチョンチョンと跳ねるように弾きましょう。
指の使い方も様々です。
どうしたらイメージに近い音が出るのか自分なりに研究をしてみましょう
実は、もっともっと表現のテクニックは細かくあります。
スラーの弾き方、アウフタクトの弾き方、拍子を意識して弾くことなど、、
そういった表現に関わるテクニックを身につけると、演奏はよりドラマチックに変化します。
他のことに関してはまた別の機会に書きたいと思います♫