初見演奏ができる仕組み
初見の楽譜を見ながら演奏してくことを初見演奏といいます。
ピアノを始めたてで音符を一つずつ読む練習をしている方にとっては「そんなことできるようになるの?」と思うことかもしれません。
コツや、たくさんの練習の積み重ねは必要ですが、初見演奏がある程度できるようになると、ピアノの世界が大きく広がります。
さて
初見演奏の仕組みについてです。
大きなキーワードは
「短期記憶」
まず、楽譜をぱっと見た時に拍子、調号(始めについているシャープやフラット)をチェック!
この時点で、頭の中では、調のスケールが浮かんでいて、さらに「12341234」「123123」の拍子リズムも浮かんでいます。そこからスタートです。
慣れていると、全体的な音符をざーーっと眺めて
「あ、ワルツっぽいから少しリズミカルな雰囲気だな!」
「スケールのように音が流れていくような部分が多く見えるから滑らかに弾く感じかな!」という予測も立ちます。
1小節目を脳内の拍子に合わせて弾き始めます。
そして拍子に合わせているのですぐに2小節目に突入していきますよね。
実は1小節目を弾いている時、もう2小節目のことは脳内で処理が終わっているんです。
1小節目を弾いている時には目線はまず2小節目あたりにあります。現在弾いている先の音符です。
そして2小節目の音符を把握しつつ、それによって「指番号」も決定しています。
もちろん、右手で弾く音符も、左手で弾く音符もです。
このような流れで最後まで弾いています。
ということは、
現在に音が鳴っている部分は短期的な記憶を頼りに音を鳴らしているわけです。演奏者本人にとってはもはや過去の音符なのです。
このようなことを知ると特別な才能が必要でしょ!と思うかもしれません。
しかし、得意、不得意の個人差はあれどこの初見力を鍛えていくことは可能です。
・24の調を覚えると良いです
・たくさんの音符を読み、まず音符を読むことに慣れていきましょう(音符をたくさん読む経験必須)
・普段から少し先の音符を見ながら弾くように心がけましょう
・拍子のテンポはまずゆっくりから弾き始めましょう
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