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晩秋は低空飛行【北海道立文学館と札幌市中央図書館】


2024年11月02日(土)

今日は北海道立文学館に行くと決めていた。
観たい特別展が11月10日で終わってしまう。
しかし……重症ではないが、まだ鬱なのである。
うー、何もしたくない。
どこにも行きたくない。
1㎜も動きたくない。指の1本も動かしたくない。
ずっと寝ていたい。身体中が鉛に押しつぶされているようだ。
吐きそう。う~、あ~。
あ~死ぬ。死んじゃう。死なないけど死ぬ。死にたくないけど。
でも今なら何とか行ける気がする。
頑張るか……。頑張れ……。負けるな…………。
そうだ、私はまだいける!
立ち上がれ、結城奏!!!
(療養に向いていない性格)

家を出たのが14時半と、遅くなってしまった。
思ったより天気悪い。
バスから地下鉄に乗り継ぎ、中島公園駅で降りる。出口から地上に出た。
あら、紅葉がきれい。
そこかしこに、カメラを向けているカップルや家族連れがいる。
池には手漕ぎボートが浮かんでいる。
ボートがこんなに混んでいるのははじめて見た。11月やぞ?
夜には紅葉のライトアップがあるとか。
いいじゃん。帰りは多分もう暗いから見れるかも。

北海道立文学館は中島公園の中にある。
生まれてからずっと北海道で暮らしているが、道立文学館に来るのは初めてだ。文学やりたいと言っておきながらお恥ずかしい。
この近所にある渡辺淳一文学館は何度も行っているのに。

私の目的は、『【特別展】氷室冴子の世界~ふくれっつらのヒロインたち~』である。
展示期間も終盤だけれど、来場者の方が途切れない。
やっぱり氷室冴子さんは偉大だ。
皆さん真剣に食い入るように見ている。私も。
ああ、この人はこんなに学んで、素晴らしい作品を書いたのだな。

氷室冴子さんは、北海道岩見沢市の出身である。
札幌から旭川に行く途中と言えば、イメージが伝わるだろうか。
私はその近くの街で生まれたので、岩見沢は身近なところだった。

正直、大きな書店もなく文化的ではない街だと思っていたけれど(失礼)、身近なところから有名な女流作家が輩出され活躍している……。衝撃だった。

もしかしたら、私にも息ができるチャンスはあるのかもしれない。
そんな淡い希望の欠片が、息苦しさに苦しむ私の生きる支えになった。

結局朝まで起きていた件。
とても健康に悪い。特に躁鬱人に徹夜は禁忌である。


2024年11月04日(月・祝)

昔、リアルに関わってきた男の中で最愛の人だった彼氏と別れたのが、文化の日だったなぁって今でも思い出す。
誰に何を言われても髪を切らないでいたのに、ショートヘアの好きな彼に最後に見せつけてやろうとバッサリ切って、さよならをするため会いに行った。襟足に風を感じながら11月の旭川の街を歩いたんだ。

ま、それはさておき、急に中央図書館にいくことを思いついた。
ちょうど探したい資料もあったし、貸出券の更新をしないとネットで予約できなくて不便だったのである。
これはもう、今がチャンス。今を逃したらまたしばらく動かないと思う。
そう思って行ってきた。

また朝まで起きてる……。
図書館行くのに眠くて大丈夫?
そこそこ遠いし、途中で睡魔に負けそう。公共交通機関で眠くなるタイプ。

まずは貸出券の更新……というか、新規になってしまった。何年も放置しすぎたせいか、新しい番号で作り直しらしい。
もし今後貸出券を作ってネットで予約したい人は、仮パスワード貰うのを忘れずに(全員に付与されるものではなく、任意なので)。

それから、資料を探しに行った。
司書さんに相談して、4か月ぶんの新聞を書庫から出してもらう。
2007年の9~12月だ。
だいたいの見当はついているのだが。
めくっていくと、懐かしいな。
昔住んでいた街のローカル新聞なのだけど、懐かしい場所の懐かしい話題を見つけては、時々読んでしまう。
海で自殺した人のニュースもあった。
「◯◯さんは同僚に死にたいと言っていた」なんて書いてあるが、そんなことを新聞に書かれるのは、私は嫌だなぁ……。
そして目的の記事を見つけた。10月02日の新聞である。
私が最優秀賞を獲った時の記事があった。
授賞式が10月01日だったのである。その報告みたいな記事だ。

その時の賞状が手元にないので(実家にあるが、母に棄てられているかもしれないし、取りに行くこともできないだろう)、もう何も証明するものがないのだけど、せめて新聞記事でも残っていれば……と思って。
記事はなんとか見つけたけれど、あまりにも小さい記事で、名前も作品も載っていなかった。残念……。

授賞式は仕事で行けなかった。休んで無理にでも行けば良かったと後悔している。事情を話せば同僚も協力してくれただろう。
でも、言えなかったんだよ~! 賞を獲ったなんて。まだ職場に馴染みきっていなかったし、自分が創作する人だってことを隠しておきたかった。
でもせめて展示されている時に行けば良かったよ……。
そして写真を撮っておくんだった。
大人になってから賞を貰う機会なんてそんなにないから、貴重な経験だったのに。

久世番子さんの漫画『暴れん坊本屋さん』で、書店員は他の本屋さんに行くと習性で棚を直してしまうと描いていたような気がする。
私も司書の仕事をしていたので、やってしまう。
あらあら、この本はこっちだったはず……。
ここちょっと寄せておくか……。
無意識に動いてしまうから恐ろしい。
人の仕事に勝手に手を出しちゃ駄目でしょ。気をつけよう。

中央図書館のスタッフさんたち、一生懸命だった。
常に誰かが配架してる。利用者が無事目当ての本に会えるように。
ワゴンも使わないで、広い閲覧室の中を本抱えて回って……。尊敬する。

充実した時間を過ごせたけれど、無理矢理動いた反動が来ると思うので、また低浮上になるかもしれない。
昨日の「いい推しの日」の記事とか、何かいろいろ書いてるんだけど、最後まで書き切る集中力とか体力が今は無くて……。
う~ん、焦らず急がずの時期なんだろうな。ゆっくり進むよ。

そして今、午前6時頃。
最近ずっと朝まで起きてる気がするな。
ちゃんと寝ろ。体を壊すぞ。

では、今朝はこのへんで。ごきげんよう。

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