「夢をかなえるゾウ0」を読んで(追記2:「図案対象」)
こんにちは。
今日もお仕事お疲れ様です。
今回も「夢をかなえるゾウ0」に派生した内容になります。
ちなみに、昨日の記事はこちら。
*勢いで書いたものなので、後日加筆修正するかもです。
私個人の備忘録みたいなものになります。
本書の中にある「ガネーシャからの課題」で、もう一つ思い出したこと。
『実物を見る』
という課題です。
ここから関連して、ある作品を鑑賞した時のことを思い出しました。
「久保 克彦氏の『図案対象』」
という作品です。
Wikipediaより。
上記のリンク(主な作品)から「図案対象」が見られます。
数年前にはなりますが、テレビ番組で久保克彦氏の作品が紹介されているのを視聴したことがきっかけでした。
うまく言葉で表現することが難しいのですが、初めてその作品を画面越しで見た時からこう……何というか、今まで見たことのない作品に衝撃を受けたんです。
――今、実物を見ておかないと後悔する……。
そんな風に思った作品でした。
作品が展示されていたのは、今から4年前。
東京の上野にある藝大美術館の「藝大コレクション展2018」でした。
久保克彦氏の「図案対象」は、大学の卒業制作用として描かれた作品。
5枚の絵で一つの作品になります。
記憶が曖昧な部分があるのですが、7メートル超もの大作だったはず……。
5枚の絵は一見すると脈絡の無く、繋がりも分からない作品だと感じるかもしれません。
ところが、横一列に並べて鑑賞すると、物凄く緻密な計算の元に制作されていることが分かります。
当時、番組内の解説を釘付けになって観ていました。
様々な対比や法則。
黄金比に基づいた構成。
たくさんの技法や手法を用いた作品。
美術に関して全くの素人ですが、作品から受ける印象にテレビ越しから圧倒されていました。
当時のテレビで少し解説されていたのですが、視聴した後に実物を観たくなりました。
東京で実物を観た時。
入館料をお支払いした後、最初に展示されていたのが「図案対象」でした。
5枚の作品の中で、まず一番大きな「第三画面」の迫力にまず圧倒されました。
巨大な戦闘機が墜落するような作品。
他の4枚の作品も幾何学模様みたいなものや、美しい曲線で描かれたものなど。
昭和17年に描かれたものとは思えない。
非常に現代的で攻めた作品だと感じました。
用いられている技法や、計算された配置とかよく分からないけれど……。
作品に近づいて観た時に、作図の痕跡が残っていたり、小さなトンボが描かれていたり。
当時の作者が描いていた時の息遣いみたいなものが感じられました。
様々な計算の元で制作されていることや、数多くの要素が張り巡らせている。
今まで見たことの無い作品でした。
「図案対象」の前で立ち止まったまま、一定時間動けませんでした。
この作品を制作してから約2年後。
久保克彦さんは戦地で亡くなりました。
この作品が最期の作品になると悟って制作していたのでしょうか。
不謹慎かもしれないですが、作品の美しさのあまり、とても…とても感動しました。
「図案対象」の実物を観ることが出来て、本当に良かった!!
直接近づいて観ることで発見出来た箇所もありましたし、何より実物から感じる雰囲気は直接行かないと分からなかったと思います。
それ以降、興味のある作品があれば積極的に足を運ぶ様にしています。
「実物を見る」ことは、この世界で私が知らない美しいもの、感動するもの、ワクワクするものを見つけるために必要なことなんですね。
「夢をかなえるゾウ0」を読んでいた時、ふと当時の事を思い出しました。