おかねのこと①
はじめのうちは感じなかった。
彼の金銭感覚。
私に対してのお金の使い方。
普通にホテル代を払ってもらってた。
2回目の待ちあわせで、彼の都合でキャンセルした時
お詫びしてお話だけしたいからと車で会った。
その時は!チョコレートと飲み物を持ってきた。
そんな気遣いがあった。
その後、週に3回も4回も会うようになり、何処かに部屋を借りた方が安上がりじゃないかと思うような金額がホテル代にかかってた。
普通に考えてサラリーマンのお小遣いで払える金額ではなく、それを何ヶ月も続けてたら破産する。妻にもバレルからと、お金の負担と浮気の発覚を恐れて何度も控えようと伝えた。
が、彼の手元には遊ぶに十分な遺産があった。
額は知らない。
例え使えるお金があるからと言って私がそれに甘える性格ではなく、飲み物や食事代で彼の負担を軽減しようとした。
ちょっと無理してでも彼の役に立ちたいと思った気持ちも彼にとっては特別なことじゃなかったよう。
女にちやほやされる人生。尽くされるのが普通。
そのことに私が気付くまで時間がかかった。
50/50でいるつもりが、私が負担するのが当然と言う態度に変化していく。
確かにホテル代は彼が払う。が、徐々に愚痴が増えた。
そしてコンビニやレストランへ彼は財布を持たず行くようになる。
たまりかねてそのことを伝えた。
お店に入る時に財布を忘れるのはわざとなのか?手ぶらで遊びに来ては毎回朝ごはんなど食事を我が家でして私が一人で子育てしてる経済に何も感じないのか。
数回ならなんとも思わなくても、それがずっとだと変な気持ちになる。
その後、その不満を一度は理解したふうだった。
が、基本変わらず。
お財布忘れて、ソフトクリーム食べたいと。
そのうちソフトクリームは私が買うことに決まったかのよう。
デートなどの度に私が食べなくてもソフトクリーム買った。
コンビニでもエコバッグを私から取り、商品を入れる係になりすます彼に私が払えばいいんでしょとイラッとした。
コンビニ、スイーツ、家での食事。
百歩譲って許そう。
でもその後どうしても納得行かないことが出る。
引っ越しが決まった。その引っ越しがお彼岸の土日にかかっていたため、一週間早くお墓参りしてはどうかと彼に提案した。
その提案に賛成してくれた彼だったが、お供物やお花の用意はどうする?と私が聞くと「任せるよ」と。
彼の家の墓は親族が隣同士で並んでる。なので彼の父の墓と母の実家の墓の分の花とお供物を用意する。
小分けされたおはぎと、水子地蔵に子供用のお菓子。お花二対。
お墓参りは無事終わり、お供物のお菓子などは私の家と彼とで分けだのだが掛かった費用のことは何にも言わなかった。
私も彼から言ってほしくて請求しなかった。
私が誘ったから仕方ないのか…いや、そもそも彼のうちの墓だし。
また変な気持ちになり、日にちにが経過してから彼が私に依頼した振込の代金をスルーしたきっかけで未払いのことを言う。
彼は振込のお金もお供物のお金は払うつもりだった。単純に忘れてた。お花については考えがなかったと。
そう言って、私がそのことを突っ込んだ日遅くにメールボックスに1万を入れにきた。
こんなことをいちいち言わなければならない悲しみ。
彼の元嫁名義の借金が何故膨らんだのか、彼のその性質が原因の一つだと確信してる。
請求しなければ払わないし、自分の財布は極力開かない空気。
こんな形で私の家の近くに引っ越してきて、ご飯を作るようになったらもっと私が負担することが増えるだろう。
そう思った私はどうしたら一番スッキリするだろうかと悩んだ挙げ句、彼が納得する金額を請求して徹底的にご飯を作ることに決めたのだった。
つづく。